[配布資料]
なし
[発言事項]
事務総長定例会見記録(令和8年10月28日(水曜)13時30分~)
学校教育を通じた普及啓発活動について
本日は、私からは、学校教育を通じた普及啓発活動の取組についてお話しします。
公正取引委員会では、従前より、将来の経済活動の担い手となる学生さんや生徒さんを対象に、競争の意義や必要性、独占禁止法の内容、公正取引委員会の役割などについて講義を行う「独占禁止法教室」というものを開催しております。
大学生向けの独占禁止法教室では、独占禁止法の基本的な考え方や競争政策の役割についての解説のほか、独占禁止法違反事例を題材として論点を検討したり、実態調査の結果を題材として競争政策の考え方を紹介するなど、実務の現場でどのような問題が生じ、どのような考え方で対応しているのかといったことを解説する実践的な学びの機会となるようなプログラムを提供しています。
一方、中学生、高校生を対象とする授業では、生徒さんに事業者と需要者に分かれて商品の販売の現場を疑似体験していただく「シミュレーションゲーム」ですとか、模擬立入検査や模擬事情聴取を取り入れて、競争の重要性を体験的に学べるプログラムを実施しています。
独占禁止法教室につきましては、学校の先生方から、授業を通じて経済活動に参加している実感が得られる、実務に携わる職員による出前授業ということで、単なる知識にとどまることなく現実の問題として考えることができるといった声をいただいておりまして、令和7年度におきましても、中学校から大学までをあわせまして204校という非常に多くの学校で御利用いただいているところであります。
ところで、独占禁止法の執行機関である公正取引委員会の役割自体は変わりませんけれども、公正な取引環境の確保、市場環境の整備といった領域での取組を強化してきているところであります。中でも、フリーランス法に基づく規制の導入でありますとか、各種の業界における取引実態調査などにつきましては、これを学生の皆さんに知っていただくことは、将来的に就業者として経済社会を担う立場になった際に適切な判断を行う素地となるものと考えておりまして、学校教育を通じた普及啓発活動において、これらに関連するプログラムを取り入れていくことは、学生の皆さんにとっても有益なものと考えております。
昨年の定例会見の場でも御紹介しましたが、令和7年度からは、将来的にフリーランスとして活躍することも想定される専門学校生などを対象とした、フリーランス法の説明を中心とする出前授業の取組を始めました。令和8年度においても、既に7件開催しておりまして、今週月曜日にも、東京コミュニケーションアート専門学校で開催したところです。
そして、今般、本年6月に、内閣府知的財産戦略推進事務局との連名により、「映画の制作現場における取引の適正化に関する指針」、それから「アニメの制作現場における取引の適正化に関する指針」、これら二つの指針を策定したことを踏まえて、将来、映画制作の現場、アニメ制作の現場での活躍が予想される専門学校生などを対象にした出前授業を実施していくことといたしました。新たに開催する出前授業では、指針のポイントに触れながら、取引における注意点や、トラブルの際の相談先を紹介することを予定しております。本年12月以降、映像制作やアニメーション制作を専門的に学ぶ大学及び専門学校での開催を予定しております。
公正取引委員会といたしましては、より多くの学生・生徒さんに、競争政策の意義や公正な市場環境の重要性を理解していただくため、引き続き、対象者の年齢や関心分野、教育現場のニーズなどを踏まえながら多様なニーズに応じられるよう、テーマや実施方法の工夫を行い、独占禁止法教室を含めた出前授業の充実、拡大に努めてまいりたいと考えております。
学校関係者におかれましては、学校教育を通じた普及啓発活動に係る公正取引委員会の取組について知っていただき、市場経済や独占禁止法の考え方、現実の経済活動で生じている問題点について興味深く学習できる機会として、学校教育の中で活用していただきたいと考えております。
御関心のある方は、担当課である官房総務課、又は各地方事務所・支所まで御連絡いただければと思います。
冒頭、私からは以上です。
質疑応答
なし
以上