引っ越しました。
10月3日、4日の両日をかけて、近畿事務所は、引っ越しました。といっても、大阪合同庁舎4号館の10階から15階に移転しただけで、住所は変わりません。
ところで、憲法22条1項は、居住・移転の自由を保障しています。居住・移転の自由は、封建時代に制限されていたものが、近代社会に移行し、資本主義の時代になって保障されるようなったという歴史的背景から、経済的自由の一つとされてきたそうです(『憲法 第八版』(芦部信喜著、高橋和之補訂)252ページ参照)。同項が保障する職業選択の自由とともに、どこで働くかも自由であることが資本主義社会には不可欠ということだと思います。さらに現代では居住・移転の自由は、広く知的な接触の機会を得るためにも不可欠ということで、精神的自由の要素もあわせ持っているとのことです(前同書)。人生は旅に例えられることがありますが、人は、様々な場所に移動し、様々な人、出来事に接することで、自己の人格を発展させ、個人として成長していくということだと思います。「場所を変えなきゃ…見えねェ景色もあるもんだ」(「ワンピース」(尾田栄一郎)第662話のトラファルガー・ローのセリフより)ということだと思います。
もとより我々公務員は、全体の奉仕者(憲法15条2項)として、どこにいようとも国民のために全力で職務を遂行すべき立場にありますが、我々も一人の人間です。場所が変わって見える景色が変われば、新たな発想が生まれたり、これまでと違ったものの見方ができたりするかもしれません。近畿事務所としては、新しい職場の下、引き続き、厳正な法執行、取引の適正化といった競争政策を積極的に進めて参る所存です。
令和8年10月 近畿中国四国事務所長 南 雅晴