ホーム > 独占禁止法>法令・ガイドライン等(独占禁止法)>

意見聴取手続関係

>

公正取引委員会の意見聴取に関する規則(平成二十七年一月二十一日公正取引委員会規則第一号)

公正取引委員会の意見聴取に関する規則(平成二十七年一月二十一日公正取引委員会規則第一号)

改正 令和元年五月十日 公正取引委員会規則第一号
令和元年六月二十八日 公正取引委員会規則第二号
令和二年十一月二十五日 公正取引委員会規則第六号
令和二年十二月二十五日 公正取引委員会規則第七号

 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第五十二条第一項(同法第六十二条第四項において読み替えて準用する場合並びに第六十四条第四項及び第七十条の三第二項において準用する場合を含む。)及び第七十六条第一項の規定に基づき、公正取引委員会の意見聴取に関する規則を次のように定める。

(この規則の趣旨・定義)

第一条 

 公正取引委員会(以下「委員会」という。)が行う意見聴取の手続については、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)(水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第九十五条の四及び中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第百八条において準用する場合を含む。以下「法」という。)に定めるもののほか、この規則の定めるところによる。
2 この規則において使用する用語であって、法において使用する用語と同一のものは、これと同一の意義において使用するものとする。

(期間の計算)

第二条 

 期間の計算については、民法(明治二十九年法律第八十九号)の期間に関する規定に従う。
2 期間の末日が行政機関の休日に関する法律(昭和六十三年法律第九十一号)第一条第一項各号に掲げる日に当たるときは、期間は、その翌日に満了する。

(用語)

第三条 

 意見聴取の手続においては、日本語を用いる。
2 日本語に通じない者が陳述をしようとする場合には、通訳人に通訳をさせなければならない。
3 法第五十四条第二項又は法第五十五条(これらの規定を法第六十二条第四項において読み替えて準用する場合又は法第六十四条第四項若しくは法第七十条の三第二項において準用する場合を含む。)の規定により提出する証拠が日本語で作成されていないときは、当該証拠により証明しようとする事実に関する部分についてその日本語による翻訳文を添付しなければならない。

(公示送達の方法)

第四条 

 委員会は、公示送達があったことを官報又は新聞紙に掲載することができる。外国においてすべき送達については、委員会は、官報又は新聞紙への掲載に代えて、公示送達があったことを通知することができる。

(文書の作成)

第五条 

 意見聴取の手続において作成する文書には、年月日を記載して記名押印しなければならない。ただし、当事者が提出すべき文書は、押印を省略することができる。

(文書の訂正)

第六条 

 意見聴取の手続において文書を作成するには、文字を改変してはならない。文字を加え、削り、又は欄外に記載したときは、これに認印しなければならない。この場合において、削った部分は、これを読むことができるように字体を残さなければならない。

(ファクシミリ装置を用いた文書の提出)

第七条 

 意見聴取の手続において提出する文書は、ファクシミリ装置を用いて送信することにより提出することができる。
2 ファクシミリ装置を用いて文書が提出された場合は、委員会が受信した時に、当該文書が委員会又は指定職員に提出されたものとみなす。
3 委員会又は指定職員は、前項に規定する場合において、必要があると認めるときは、ファクシミリ装置を用いて文書を提出した者に対し、送信に使用した文書を提出させることができる。

(情報の電磁的方法による提供)

第八条 

 指定職員は、必要があると認める場合において、当事者が指定職員に提出した書面又は提出しようとする書面に記載した情報の内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)を有しているときは、当該当事者に対し、当該電磁的記録に記録された情報を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法をいう。)であって指定職員の定めるものにより指定職員に提供することを求めることができる。

(意見聴取の通知)

第九条 

 法第五十条第一項の規定による通知は、排除措置命令の名宛人となるべき者に対し、同項各号及び同条第二項各号に掲げる事項、事件名並びに意見聴取に係る事件について委員会の認定した事実を立証する証拠の標目を記載した文書を送達して行うものとする。

(意見聴取の期日等の変更)

第十条 

 委員会が法第五十条第一項の規定による通知をした場合において、当事者は、やむを得ない理由がある場合には、指定職員に対し書面で意見聴取の期日又は場所の変更を申し出ることができる。
2 前項の申出については、その理由を記載した申出書を指定職員に提出して行うものとする。
3 指定職員は、第一項の申出により、又は職権により、意見聴取の期日又は場所を変更することができる。
4 指定職員は、前項の規定により意見聴取の期日又は場所を変更したときは、速やかに、書面でその旨を当事者に通知しなければならない。
5 前四項の規定は、指定職員が法第五十六条第二項(法第五十九条第二項の規定により準用する場合を含む。)の規定による通知をした場合について準用する。

(代理人)

第十一条 

 代理人の資格は、書面で証明しなければならない。
2 代理人がその資格を失ったときは、当該代理人を選任した当事者は、速やかに、書面でその旨を委員会に届け出なければならない。

(証拠の閲覧の手続)

第十二条 

 法第五十二条第一項の規定による閲覧の求めについては、当事者は、様式第一号による書面を委員会に提出して行うものとする。
2 委員会は、法第五十二条第一項の閲覧について、その方法を指定することができる。
3 委員会は、法第五十二条第三項の規定により閲覧について日時及び場所を指定したとき並びに前項の規定により閲覧の方法を指定したときは、速やかに、その旨を当事者に通知しなければならない。この場合において、委員会は、指定する日時、場所及び方法について、意見聴取の期日における当該当事者による意見陳述等(法第五十六条第一項に規定する「当事者による意見陳述等」をいう。以下同じ。)の準備を妨げることがないよう配慮するものとする。
4 委員会は、当事者に対し、法第五十二条第二項の証拠の標目を書面で通知しなければならない。
5 第一項から第三項までの規定は、法第五十二条第二項の閲覧について準用する。
6 指定職員は、法第五十二条第二項の閲覧について日時が指定されたときは、法第五十六条第一項の規定に基づき、当該閲覧の日時以降の日を新たな意見聴取の期日として定めるものとする。

(証拠の謄写の手続)

第十三条 

 法第五十二条第一項に規定する公正取引委員会規則で定めるものは、意見聴取に係る事件について委員会の認定した事実を立証する証拠のうち、次に掲げるものとする。
 一 法第四十七条第一項第三号の規定により当事者又はその従業員に提出を命じた場合において提出された帳簿書類その他の物件及び当事者又はその従業員が任意に提出した帳簿書類その他の物件
 二 法第百一条第一項の規定により当事者又はその従業員が任意に提出し又は置き去った物件を領置した場合におけるその領置した物件並びに法第百二条第一項から第三項までの規定及び第百三条の三の規定により当事者又はその従業員から差し押さえた物件 
 三 法第四十七条第一項第一号の規定により当事者又はその従業員を審尋した場合におけるその公正取引委員会の審査に関する規則(平成十七年公正取引委員会規則第五号)第十一条第一項に規定する審尋調書及び当事者又はその従業員が任意に供述した場合におけるその同規則第十三条第一項に規定する供述調書
 四 法第百一条第一項の規定により当事者又はその従業員に対して質問した場合におけるその結果を記載した調書
2 前条の規定は、法第五十二条第一項及び第二項の謄写について準用する。

(意見聴取を主宰する職員の指定の手続)

第十四条 

 法第五十三条第一項に規定する意見聴取を主宰する職員の指定は、法第五十条第一項の規定による通知の時までに行うものとする。
2 指定職員が死亡し又は心身の故障その他の事由により意見聴取を継続することができなくなったときは、委員会は、速やかに、新たな職員を指定しなければならない。
3 委員会は、法第十七条の二の規定による命令をしようとするときは、法第五十三条第二項に定める職員のほか、同条第一項に規定する事件に係る報告書若しくは届出の受理に関する事務又は議決権の取得若しくは保有の認可並びにこれらの取消し及び変更に関する事務に従事したことのある職員を意見聴取を主宰する職員として指定することができない。
4 委員会は、指定職員を指定したときは、指定職員の氏名を当事者に通知しなければならない。

(事務補助者)

第十五条 

 委員会は、その職員に指定職員の事務の補助を行わせることができる。
2 法第五十三条第二項及び前条第三項の規定は、前項の場合に準用する。

(期日に先立つ書面等の提出)

第十六条 

 指定職員は、必要があると認めるときは、意見聴取の期日に先立ち、当事者に対し、法第五十四条第二項の規定により期日において陳述しようとする事項を記載した書面、提出しようとする証拠又は審査官等に対し質問しようとする事項を記載した書面の提出を求めることができる。

(意見聴取の期日における意見陳述等の制限及び秩序維持)

第十七条 

 指定職員は、意見聴取の期日に出頭した者が意見聴取に係る事件の範囲を超えて、意見を陳述し、又は証拠を提出するときその他意見聴取の適正な進行を図るためにやむを得ないと認めるときは、その者に対し、その意見の陳述又は証拠の提出を制限することができる。
2 指定職員は、前項に規定する場合のほか、意見聴取の期日における秩序を維持するため、意見聴取の進行を妨害し、又はその秩序を乱す者に対し退場を命ずる等適当な措置をとることができる。

(証拠の提出方法)

第十八条 

 法第五十四条第二項又は法第五十五条の規定による証拠の提出は、当事者の氏名又は名称、住所又は所在地、事件名、証拠の標目及び証明すべき事項を記載した書面を添付して行うものとする。

(陳述書の記載事項)

第十九条 

 法第五十五条の規定による陳述書の提出は、当事者の氏名又は名称、住所又は所在地、事件名並びに法第五十条第一項第一号及び第二号に掲げる事項についての意見を記載した書面により行うものとする。

(意見聴取調書及び意見聴取報告書の記載事項等)

第二十条 

 法第五十八条第一項に規定する調書(以下「意見聴取調書」という。)には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一 事件名
 二 当事者の氏名又は名称
 三 意見聴取の期日及び場所
 四 指定職員の氏名及び職名
 五 第十五条第一項の職員の氏名及び職名 
 六 意見聴取の期日に出頭した者の氏名及び職名、立ち会った通訳人の氏名並びに出席した審査官等の氏名及び職名
 七 当事者が意見聴取の期日に出頭しなかった場合にあっては、出頭しなかったことについての正当な理由の有無
 八 法第五十四条第一項の審査官等による説明の要旨及び意見聴取の期日における当事者による意見陳述等の経過
 九 法第五十条第一項第一号及び第二号に掲げる事項に対する当事者の陳述(法第五十五条の規定により提出された陳述書における意見の陳述を含む。)の要旨
 十 証拠が提出された場合にあっては、その標目
 十一 その他参考となるべき事項
2 意見聴取調書には、法第五十八条第三項に規定する証拠(法第五十五条の規定により陳述書及び証拠が提出されたときは、当該提出された陳述書及び証拠)のほか、第十六条の規定により書面が提出されたときは、当該書面を添付しなければならない。
3 意見聴取調書には、書面、図画、写真その他指定職員が適当と認めるものを引用し、これを添付して当該調書の一部とすることができる。
4 法第五十八条第四項に規定する報告書(以下「意見聴取報告書」という。)には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一 事件名
 二 当事者の氏名又は名称
 三 意見聴取に係る事件の論点
5 意見聴取報告書には、書面、図画、写真その他指定職員が適当と認めるものを引用し、これを添付して当該報告書の一部とすることができる。

(意見聴取調書及び意見聴取報告書の作成の通知)

第二十一条 

 指定職員は、意見聴取調書及び意見聴取報告書を作成したときは、その旨を当事者に通知するものとする。
2 指定職員は、前項の通知をするときは、法第五十八条第五項の規定により前項の意見聴取調書及び意見聴取報告書の閲覧を求めることができる旨を教示するものとする。

(意見聴取調書及び意見聴取報告書の閲覧の手続)

第二十二条 

 法第五十八条第五項の規定による閲覧の求めについては、当事者は、様式第二号による書面を、意見聴取の終結前にあっては指定職員に、意見聴取の終結後にあっては委員会に提出して行うものとする。ただし、意見聴取の期日における閲覧については、その期日において口頭で求めれば足りる。
2 指定職員又は委員会は、当事者から前項本文の求めがあった場合において、閲覧について日時、場所及び方法を指定したときは、速やかに、その旨を当該当事者に通知しなければならない。

(納付命令に係る意見聴取)

第二十三条 

 第九条から前条までの規定は、納付命令について準用する。この場合において、第九条及び第十三条第一項中「委員会の認定した事実」とあるのは「課徴金の計算の基礎及び課徴金に係る違反行為」と読み替えるものとする。

(競争回復措置命令に係る意見聴取)

第二十四条 

 第九条から第二十二条までの規定は、競争回復措置命令について準用する。この場合において、第十四条第三項中「法第十七条の二」とあるのは「法第八条の四」と、「報告書若しくは届出の受理に関する事務又は議決権の取得若しくは保有の認可並びにこれらの取消し及び変更に関する事務」とあるのは「独占的状態に係る事業活動及び経済実態の調査に関する事務」と読み替えるものとする。

(認可の取消し又は変更に係る意見聴取)

第二十五条 

 第九条から第二十二条までの規定は、法第七十条の三第一項の規定による決定について準用する。この場合において、第十四条第三項中「法第十七条の二の規定による命令」とあるのは「法第七十条の三第一項の規定による決定」と、「同条第一項に規定する事件に係る報告書若しくは届出の受理に関する事務又は議決権の取得若しくは保有の認可並びにこれらの取消し及び変更に関する事務」とあるのは「当該決定又はこれに係る認可に関する事務」と、第十六条並びに第二十条第一項第六号及び第八号中「審査官等」とあるのは「意見聴取に係る決定に関する事務に従事した職員」と読み替えるものとする。

   附 則

附則

 この規則は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成二十五年法律第百号)の施行の日(平成二十七年四月一日)から施行する。

附則(令和元年五月十日公正取引委員会規則第一号)

 この規則は、公布の日から施行する。

附則(令和元年六月二十八日公正取引委員会規則第二号)

 この規則は、令和元年七月一日から施行する。

附則(令和二年十一月二十五日公正取引委員会規則第六号)

 この規則は、公布の日から施行する。

附則(令和二年十二月二十五日公正取引委員会規則第七号)

 この規則は、令和二年十二月二十五日から施行する。

ページトップへ