改正 平成十八年三月二十七日公正取引委員会告示第五号
令和七年十一月十四日公正取引委員会告示第一号
令和八年六月十八日公正取引委員会告示第二号
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第二条第九項の規定に基づき、特定荷主が物品の運送又は保管を委託する場合の特定の不公正な取引方法を次のように指定する。
特定荷主が物品の運送又は保管を委託する場合等の特定の不公正な取引方法
1 特定荷主が、特定物流事業者に対し運送委託又は保管委託をした場合に、次の各号のいずれかに掲げる行為をすること。
一 特定物流事業者の責めに帰すべき理由がないのに、代金をあらかじめ定めた支払期日の経過後なお支払わないこと(当該代金の支払について、手形を交付すること並びに金銭及び手形以外の支払手段であって当該支払期日までに当該代金の額に相当する額の金銭と引き換えることが困難であるものを使用することを含む。)。
二 特定物流事業者の責めに帰すべき理由がないのに、あらかじめ定めた代金の額を減じること。
三 特定物流事業者の運送又は保管の内容と同種又は類似の内容の運送又は保管に対し通常支払われる対価に比し著しく低い代金の額を不当に定めること。
四 正当な理由がある場合を除き、自己の指定する物を強制して購入させ、又は役務を強制して利用させること。
五 自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させることにより、特定物流事業者の利益を不当に害すること。
六 特定物流事業者の運送若しくは保管の内容を変更させ、又は運送若しくは保管を行った後に運送若しくは保管をやり直させることにより、特定物流事業者の利益を不当に害すること。
七 特定物流事業者の運送又は保管に関する費用の変動その他の事情が生じた場合において、特定物流事業者が代金の額に関する協議を求めたにもかかわらず、当該協議に応じず、又は当該協議において特定物流事業者の求めた事項について必要な説明若しくは情報の提供をせず、一方的に代金の額を決定することにより、特定物流事業者の利益を不当に害すること。
八 特定物流事業者が前各号に掲げる事項の要求を拒否したことを理由として、特定物流事業者に対して、取引の量を減じ、取引を停止し、その他不利益な取扱いをすること。
2 特定着荷主が、備考第三項各号に規定する物品の引渡しを受ける場合に、次の各号のいずれかに掲げる行為をすることにより、特定発荷主の利益を不当に害すること。
一 自己のために当該物品の運送(以下この項において単に「運送」という。)の役務以外の役務その他の経済上の利益の提供をさせること(特定発荷主が運送を受託する事業者に当該提供の行為をさせる場合に限る。)。
二 運送の内容の変更をさせ、又はその運送を行った後に運送のやり直しをさせること(特定発荷主が運送を受託する事業者に当該変更又はやり直しの行為をさせる場合に限る。)。
3 特定荷主又は特定着荷主についてこの告示で指定する行為に該当する事実があると認められる場合に、特定物流事業者又は特定発荷主が公正取引委員会に対しその事実を知らせ、又は知らせようとしたことを理由として、取引の量を減じ、取引を停止し、その他不利益な取扱いをすること。
備考
1 この告示において「特定荷主」とは、次の各号のいずれかに該当する事業者をいう。
一 資本金の額又は出資の総額が三億円を超える法人たる事業者であって、個人又は資本金の額若しくは出資の総額が三億円以下の法人(資本金の額又は出資の総額が三億円を超える事業者の子会社を除く。次項第一号において同じ。)たる事業者に対し物品の運送又は保管を委託するもの
二 資本金の額又は出資の総額が千万円を超え三億円以下の法人たる事業者であって、個人又は資本金の額若しくは出資の総額が千万円以下の法人(資本金の額又は出資の総額が千万円を超える事業者の子会社を除く。次項第二号において同じ。)たる事業者に対し物品の運送又は保管を委託するもの
三 常時使用する従業員の数が三百人を超える法人たる事業者であって、常時使用する従業員の数が三百人以下の個人又は法人たる事業者に対し物品の運送又は保管を委託するもの(第一号又は前号に該当する者がそれぞれ次項第一号又は第二号に該当する者に対し物品の運送又は保管を委託する場合を除く。)
四 物品の運送又は保管を委託する事業者であって、受託する事業者に対し取引上優越した地位にあるもの(第一号、第二号又は前号に該当する者がそれぞれ次項第一号、第二号又は第三号に該当する者に対し物品の運送又は保管を委託する場合を除く。)
2 この告示において「特定物流事業者」とは、次の各号のいずれかに該当する事業者をいう。
一 個人又は資本金の額若しくは出資の総額が三億円以下の法人たる事業者であって、前項第一号に規定する特定荷主から継続的に物品の運送又は保管を受託するもの
二 個人又は資本金の額若しくは出資の総額が千万円以下の法人たる事業者であって、前項第二号に規定する特定荷主から継続的に物品の運送又は保管を受託するもの
三 常時使用する従業員の数が三百人以下の個人又は法人たる事業者であって、前項第三号に規定する特定荷主から継続的に物品の運送又は保管を受託するもの
四 前項第四号に規定する特定荷主から継続的に物品の運送又は保管を受託する事業者であって、当該特定荷主に対し取引上の地位が劣っているもの
3 この告示において「特定着荷主」とは、次の各号のいずれかに該当する事業者をいう。
一 資本金の額又は出資の総額が三億円を超える法人たる事業者であって、個人若しくは資本金の額若しくは出資の総額が三億円以下の法人たる事業者が業として行う販売、業として請け負う製造(加工を含む。以下この項において同じ。)若しくは業として請け負う修理における継続的な取引の相手方としてその目的物たる物品の引渡しを受けるもの又は当該事業者が業として請け負う作成における継続的な取引の相手方としてその目的たる情報成果物(製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(昭和三十一年法律第百二十号)第二条第七項に規定する情報成果物をいう。以下この項において同じ。)が記載され、記録され、若しくは化体された物品の引渡しを受けるもの
二 資本金の額又は出資の総額が千万円を超え三億円以下の法人たる事業者であって、個人若しくは資本金の額若しくは出資の総額が千万円以下の法人たる事業者が業として行う販売、業として請け負う製造若しくは業として請け負う修理における継続的な取引の相手方としてその目的物たる物品の引渡しを受けるもの又は当該事業者が業として請け負う作成における継続的な取引の相手方としてその目的たる情報成果物が記載され、記録され、若しくは化体された物品の引渡しを受けるもの
三 常時使用する従業員の数が三百人を超える法人たる事業者であって、常時使用する従業員の数が三百人以下の個人若しくは法人たる事業者が業として行う販売、業として請け負う製造若しくは業として請け負う修理における継続的な取引の相手方としてその目的物たる物品の引渡しを受けるもの又は当該事業者が業として請け負う作成における継続的な取引の相手方としてその目的たる情報成果物が記載され、記録され、若しくは化体された物品の引渡しを受けるもの(第一号又は前号に該当する者が、それぞれ次項第一号又は第二号に該当する者から第一号又は前号に規定する物品の引渡しを受ける場合を除く。)
四 事業者が業として行う販売、業として請け負う製造若しくは業として請け負う修理における継続的な取引の相手方としてその目的物たる物品の引渡しを受ける事業者又は事業者が業として請け負う作成における継続的な取引の相手方としてその目的たる情報成果物が記載され、記録され、若しくは化体された物品の引渡しを受ける事業者であって、これらの物品を引き渡すために行う運送を他の事業者に委託するものに対し取引上優越した地位にあるもの(第一号、第二号又は前号に該当する者が、それぞれ次項第一号、第二号又は第三号に該当する者から第一号、第二号又は前号に規定する物品の引渡しを受ける場合を除く。)
4 この告示において「特定発荷主」とは、次の各号のいずれかに該当する事業者をいう。
一 個人又は資本金の額若しくは出資の総額が三億円以下の法人たる事業者であって、前項第一号に規定する特定着荷主に対し同号に規定する物品を引き渡すために行う運送を他の事業者に委託するもの
二 個人又は資本金の額若しくは出資の総額が千万円以下の法人たる事業者であって、前項第二号に規定する特定着荷主に対し同号に規定する物品を引き渡すために行う運送を他の事業者に委託するもの
三 常時使用する従業員の数が三百人以下の個人又は法人たる事業者であって、前項第三号に規定する特定着荷主に対し同号に規定する物品を引き渡すために行う運送を他の事業者に委託するもの
四 前項第四号に規定する特定着荷主に対し同号に規定する物品を引き渡すために行う運送を他の事業者に委託する事業者であって、当該特定着荷主に対し取引上の地位が劣っているもの
5 事業者がその子会社に対し継続的に物品の運送又は保管を委託し、子会社がその運送委託に係る運送の行為又はその保管委託に係る保管の行為について再委託をする場合において、再委託を受ける事業者が、運送又は保管を委託する当該事業者から直接運送委託又は保管委託を受けるものとすれば備考第二項各号のいずれかに該当することとなる事業者であるときは、この告示の適用については、再委託をする事業者は特定荷主と、再委託を受ける事業者は特定物流事業者とみなす。
6 この告示において「代金」とは、事業者が他の事業者に対し物品の運送又は保管を委託した場合に受託した事業者の運送又は保管に対し支払うべき運賃又は料金をいう。
7 この告示において「子会社」とは、会社がその総株主(総社員を含む。以下この項において同じ。)の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第三項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下この項において同じ。)の過半数を有する他の会社をいう。この場合において、会社及びその一若しくは二以上の子会社又は当該会社の一若しくは二以上の子会社がその総株主の議決権の過半数を有する他の会社は、当該会社の子会社とみなす。
附 則
この告示は、平成十六年四月一日から施行する。
附 則 (平成一八年三月二七日公正取引委員会告示第五号)
この告示は、会社法(平成十七年法律第八十六号)の施行の日から施行する。
(施行の日=平成一八年五月一日)
附 則
この告示は、令和九年四月一日から施行する。