合併届出の要否について

<合併届出の要否について>

<合併届出の要否について>

問1 国内売上高合計額190億円のA社と国内売上高合計額70億円のB社が合併する場合,A社とB社の国内売上高を合計すると,250億円を超えますが,届出は必要ですか。

答1 合併の届出制度においては,合併の当事会社の中に「国内売上高合計額200億円超の会社」が最低1社と「国内売上高合計額50億円超の会社」が最低1社ある場合に事前の届出は必要です。
   したがって,御質問のケースの合併の場合,合併の当事会社の中に国内売上高合計額が200億円を超える会社がありませんので,届出は不要です。

問2 3社以上で合併する際に,当事会社の中に届出基準に該当しない会社がある場合の届出はどうなりますか。(例:国内売上高合計額210億円のA社,国内売上高合計額60億円のB社,国内売上高合計額10億円のC社及び国内売上高合計額1億円のD社の4社が合併する場合)

答2 合併の届出制度においては,合併の当事会社の中に「国内売上高合計額200億円超の会社」が最低1社と「国内売上高合計額50億円超の会社」が最低1社ある場合は,届出は必要です。また,この場合,合併当事会社の中に国内売上高合計額50億円以下の会社があっても,合併当事会社全社による届出は必要です。
  (したがって,例示した合併の場合,合併の当事会社の中に国内売上高合計額200億円超の会社(A社)と国内売上高合計額50億円超の会社(B社)がありますので,届出は必要であり,また,4社全てによる届出も必要です。)
   届出の際は,届出書の様式に必要な数だけ記入欄を追加してください。

問3 国内売上高合計額300億円のA社と国内売上高合計額60億円のB社が合併を予定しています。A社はC社の親会社で,B社はC社の子会社(間接保有の子会社,いわゆるA社の孫会社)です。A社とB社が合併する場合,届出は必要ですか。

答3 A社とB社は,同一の企業結合集団に属する会社ですので,届出は不要です。

問4 会社法上の「簡易合併」も独占禁止法の規制の対象となるのですか。

答4 独占禁止法は,当該会社合併が市場の競争にどのような影響を与えることになるのかに着目しており,簡易合併であっても,それが一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合は禁止されますし,届出基準に該当する場合には届出は必要です。

問5 当社は,現時点では54%の議決権を保有する子会社であるA社と合併することを計画していますが,届出日の1週間前に,当社が保有するA社の株式の全てをB社に売却することとしています。同一の企業結合集団に属する会社間の合併については届出は不要とのことですが,このような場合,届出は必要ですか。
   なお,この場合のA社の国内売上高合計額は届出基準である50億円を超えています。

答5 届出の要否は,行為日の直前の当事会社の関係で判断します。
        御質問のケースの場合,現時点では,親子会社の関係にあり,同一の企業結合集団に属する会社であったとしても,行為日の直前の時点では,親子会社ではなく,同一の企業結合集団に属する会社ではないことから,届出は必要です。

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