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令和2年 年頭所感(令和2年1月)

1.新年明けましておめでとうございます。
 令和という新しい時代になってから,初めて年が明けました。
 競争政策の運用に当たり,本年もよろしくお願いいたします。

2.競争政策のミッション
 私は,2013年に公正取引委員会委員長に就任して以来,約7年間競争政策に携わってきましたが,令和時代の新年に当たり,改めて競争政策の持つ意味を確認してみました。
 独占禁止法は,公正かつ自由な競争を促進することを目的としております。競争政策が実現しようという価値は,「公正」と「自由」であるということができます。個人または企業といった経済主体が,消費者に選択されるような財・サービスの提供を目指して公正に競い合うというルールの下で,自らの判断に基づいて,自由に行動することを保障しようというものです。経済主体が十分な情報を持った上で,公正かつ自由に行動することにより,市場における選択・決定が行われれば,資源のより効率的な配分が実現されることになります。こうしたことにより,社会の厚生水準,言い換えれば,社会全体の満足度が高まることにつながります。この点に競争政策の役割があるわけです。また,経済主体が,不当な拘束を受けることなく,自らの自由な意志によって公正な環境の下で行動することができれば,その満足度は高まるものと考えられます。
 私は公正取引委員会委員長就任当初から,新時代の競争政策ということを標榜して参りました。我が国経済は人口減少・少子高齢化といった人口動態の変化に直面し,従来型の需要は成熟期を越え,飽和しつつあるという現実に直面しております。また,先進国経済へのキャッチアップは,1990年頃に完全に終了し,マラソンでいえば正面から風圧を受ける先頭集団に位置することになりました。90年代以降,韓国や中国といった新興国からの追い上げにもさらされています。こうした中では,イノベーションにより,新しい製品・サービスや事業を形にすることで,需要増大を実現することが,経済を発展させ雇用を確保し,消費者の利益を高めていく上での最大の鍵であると考えられます。
 したがって,新時代の競争政策とは,自由で公正な競争の障害となる原因を排除し,イノベーションを促進する環境を整えることではないかと考えています。そして,事業者が常に消費者の潜在的ニーズの発掘・開拓・充足に挑戦し続け,かつての成功体験といった軛から逃れ,既存の事業環境・慣行を革新することを通じて,コンピタンスを高め,企業価値を高めていくための環境を整えることが,現在の我が国に求められている競争政策の重要なミッションであると考えております。
 この基本的な考え方の下で,本年においても,カルテル・入札談合等の反競争的行為への厳正な対処や確約制度の活用等,独占禁止法の執行及び競争政策の唱導活動(アドボカシー)を積極的に遂行していきたいと思います。また,昨年6月に成立した改正独占禁止法では,「調査協力減算制度」という我が国ではこれまでに類を見ないような制度を導入しましたが,改正独占禁止法の施行の準備を遺漏なきよう進めていくこととしております。

3.経済のデジタル化と競争政策について
 経済のデジタル化に伴い,「情報データ」を競争資源とする分野における競争環境を整備することが,イノベーションを促進する上で欠かせません。公正取引委員会は,こうしたデジタル分野における競争環境の整備に向けて,透明性及び公正性を実現するための出発点として,大規模かつ包括的な徹底した調査による取引実態の把握に努めることとしております。こうした視点から,昨年1月に「デジタル・プラットフォーマーの取引慣行等に関する実態調査」を開始し,オンラインモールにおける事業者間取引やアプリストア運営事業者の取引実態等に関する調査を行い,昨年4月には中間報告,昨年10月に最終報告を,それぞれ公表しました。この実態調査報告書におきましては取引先に不当に不利益を与える行為,競合事業者を排除しうる行為や取引先の事業活動を制限し得る行為等について取引実態を洗い出し,独占禁止法執行や競争政策の視点からの評価を示したところであります。また,今後,インターネット広告といった他のデジタル・プラットフォームの分野についても実態把握を継続的に実施し,独占禁止法・競争政策上の考え方の整理を行っていく予定です。
 さらに,昨年12月には「デジタル・プラットフォーム事業者と個人情報等を提供する消費者との取引における優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」と「企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針」及び「企業結合審査の手続に関する対応方針」について,それぞれ,パブリックコメントに付し対応を行った上で,決定・公表したところであります。
 デジタル分野の競争環境の整備に向けては,公正取引委員会以外にも多くの省庁が関係することから,昨年9月,内閣官房に「デジタル市場競争本部」が設置され,政府全体での取り組みが行われており,公正取引委員会もこうした検討に積極的に参加しています。
 また,デジタル分野における競争政策については,海外の競争当局の関心も高いところ,デジタル分野における国際的な取組事例として,昨年6月に,G7競争当局間で,「競争とデジタル経済」に関する共通理解を合意しました。デジタル経済により生じる競争上の課題に関しては,各国当局と積極的に意見交換を行い情報共有も行っております。公正取引委員会は,今後も,このようなデジタル分野における政府全体の取組において大きな役割を果たすとともに,各国当局と連携しつつ,デジタル・プラットフォーマーによる反競争的な行為,例えば,新規参入を不当に阻害する行為や不当にデータの囲い込みをする行為に対しては厳正に対処していくことが重要であると考えています。

4.最後に
 これからの新しい時代に向かって,経済社会の変化に対応した競争政策を追求していくことが重要であります。公正取引委員会の業務・法執行についての御理解・御支援と御指導・御鞭撻をお願いし,また皆様の御健勝と御発展を祈念いたしまして,私の新年の御挨拶とさせていただきます。

公正取引委員会委員長 杉本 和行

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