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(令和元年7月3日)あきた北農業協同組合及び株式会社本家比内地鶏に対する警告について

(令和元年7月3日)あきた北農業協同組合及び株式会社本家比内地鶏に対する警告について

令和元年7月3日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,あきた北農業協同組合(以下「あきた北農協」という。)及び株式会社本家比内地鶏(以下「本家比内地鶏」という。)の2者(以下「2者」という。)に対し,本日,次のとおり,警告を行った。
 本件は,2者が,独占禁止法第19条(不公正な取引方法第12項〔拘束条件付取引〕(注))の規定に違反するおそれがある行為を行っていたものである。
 (注)私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成21年法律第51号)の施行日である平成22年1月1日前においては平成21年公正取引委員会告示第18号による改正前の不公正な取引方法第13項。

第1 2者に対する警告について

1 警告の相手方

名称
(法人番号)

所在地

代表者

あきた北農業協同組合
(1410005002890)

秋田県大館市根下戸新町7番22号

代表理事
虻川 和義

株式会社本家比内地鶏
(7410001006238)

秋田県大館市比内町大葛字大谷84番地

代表取締役
阿部 一茂

2 警告の概要

⑴ア あきた北農協は,農業協同組合法(昭和22年法律第132号)に基づく農業協同組合であり,秋田県大館市の区域を地区とし,組合員の生産する物資の販売等の事業を営む者である。
 あきた北農協は,現在本家比内地鶏の代表取締役の地位にある者から秋田県大館市内の土地を賃借し,当該土地上に比内地鶏の処理場を所有している。
 あきた北農協の組合員のうちの比内地鶏の生産者は,あきた北農業協同組合比内地鶏生産部会を組織している。
 イ 本家比内地鶏は,あきた北農協から前記アの処理場を賃借し,当該処理場において比内地鶏の食鳥処理及び食肉処理を行うとともに,その食肉の加工,卸売等の事業を営む者である。
 本家比内地鶏は,自らが取り扱う比内地鶏を,あきた北農協を介してあきた北農業協同組合比内地鶏生産部会の部会員(以下「部会員」という。)から仕入れている。
⑵ 2者は,平成17年4月頃から平成31年1月頃までの間,部会員が生産する比内地鶏の販売に関する取引を行うに当たり,部会員との間で
 ア あきた北農協の指定する出荷先以外への出荷が無い者であること,比内地鶏の雛の数量に係るあきた北農協の定める導入計画を遵守できる者であること等の条件を満たす者と取引する旨
 イ 前記アに違反した場合には契約を解除して出荷停止ができる旨
等を内容とする「比内地鶏委託販売契約書」と称する3者連名の契約を締結した上で
 ・ 前記アの出荷先を本家比内地鶏に限定する
 ・ 前記アの導入計画における雛の数量を本家比内地鶏の販売計画に合わせて調整する
などにより,部会員に対し,生産した比内地鶏を本家比内地鶏以外に出荷しないようにさせるとともに,導入する比内地鶏の雛の数量を遵守させている疑いのある行為を行っていた。
⑶ 2者の前記⑵の行為は独占禁止法第19条(不公正な取引方法第12項〔拘束条件付取引〕)の規定に違反するおそれがあることから,公正取引委員会は,2者に対し,今後,前記⑵と同様の行為を行わないよう警告した。

第2 農業分野における独占禁止法違反被疑行為に係る取組について

 公正取引委員会は,農業分野における公正かつ自由な競争の促進に役立てることを目的として「農業協同組合の活動に関する独占禁止法上の指針」(農協ガイドライン)(平成19年4月18日公表)を策定し,農業分野において独占禁止法上問題となる行為を明らかにすることにより,農業協同組合による違反行為を未然に防止するとともに,農業分野における独占禁止法違反被疑行為に係る情報に接した場合には,「農業分野タスクフォース」において効率的に調査を行い,法的措置,警告等を行うことにより,厳正かつ効果的に対処しているところである。
 https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/apr/160415_2.html

関連ファイル

問い合わせ先

農業分野タスクフォース
公正取引委員会事務総局東北事務所第一審査課・第二審査課
電話 022-225-8421(直通)
公正取引委員会事務総局審査局第二審査
電話 03-3581-3384(直通)
ホームページ https://www.jftc.go.jp/

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