令和元年9月27日
公正取引委員会
公正取引委員会は,株式会社LIXILビバ(以下「LIXILビバ」という。)に対し調査を行ってきたところ,下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第4条第2項第3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)の規定に違反する行為が認められたので,本日,下請法第7条第3項の規定に基づき,同社に対し勧告を行った。
1 違反行為者の概要
法 人 番 号 | 2030001041872 |
名 称 | 株式会社LIXILビバ |
本店所在地 | さいたま市浦和区上木崎一丁目13番1号 |
代 表 者 | 代表取締役 渡邉 修 |
事業の概要 | 日用品,園芸用品,大工用品等の小売業 |
資 本 金 | 245億9610万円 |
2 違反事実の概要
⑴ LIXILビバは,資本金の額が3億円以下の法人たる事業者に対し,消費者に販売する日用品,園芸用品,大工用品等の製造を委託している(これらの事業者を以下「下請事業者」という。)。
⑵ LIXILビバは,下請事業者に対し,自社の店舗(ホームセンター)における商品,商品棚,什器等の移動,商品の陳列等の作業(売場手直し)を行わせるため,下請事業者の利益との関係を明らかにすることなく,その従業員等を派遣するよう要請し,この要請に応じた下請事業者に対し,平成29年10月から平成30年12月までの間,35店舗において,延べ812人の従業員等を派遣させ,延べ6,131時間26分(休憩時間を含む。)にわたり,無償で当該作業を行わせることにより,下請事業者の利益を不当に害していた(下請事業者43名)。
3 勧告の概要
⑴ LIXILビバは,下請事業者に対し,前記2⑵の行為により無償で提供させた役務のために要した費用相当額を速やかに支払うこと。
⑵ LIXILビバは,次の事項を取締役会の決議により確認すること。
ア 前記2⑵の行為が下請法第4条第2項第3号の規定に違反するものであること。
イ 今後,自己のために経済上の利益を提供させることにより,下請事業者の利益を不当に害さないこと。
⑶ LIXILビバは,今後,下請法に違反することがないよう,次の行為を行うなど社内遵法管理体制の整備のために必要な措置を講じること。
ア 法務担当者による下請法の遵守状況についての定期的な監査
イ 役員及び発注担当者に対する下請法遵守のための定期的な研修
⑷ LIXILビバは,前記⑴から⑶までに基づいて採った措置を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。
⑸ LIXILビバは,前記⑴から⑷までに基づいて採った措置を取引先下請事業者に通知すること。
⑹ LIXILビバは,前記⑴から⑸までに基づいて採った措置について,速やかに公正取引委員会に報告すること。
関連ファイル
(印刷用)(令和元年9月27日)株式会社LIXILビバに対する勧告について
問い合わせ先
公正取引委員会事務総局経済取引局取引部下請取引調査室
電話 03-3581-3374(直通)
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