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(令和2年12月22日)東海旅客鉄道株式会社が発注するリニア中央新幹線に係る品川駅及び名古屋駅新設工事の指名競争見積の参加業者に対する排除措置命令及び課徴金納付命令について

令和2年12月22日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,東海旅客鉄道株式会社(以下「JR東海」という。)が発注するリニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅新設工事(注1)の指名競争見積の参加業者に対し,本日,独占禁止法の規定に基づき排除措置命令及び課徴金納付命令を行った。
 本件は,リニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅新設工事の指名競争見積の参加業者が,独占禁止法第3条(不当な取引制限の禁止)の規定に違反する行為を行っていたものである。

(注1)「リニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅新設工事」とは,JR東海が株式会社大林組,清水建設株式会社,鹿島建設株式会社及び大成建設株式会社の4社(以下「4社」という。)又は4社のうちの複数社を指名して指名競争見積により順次発注する,リニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅の新設工事をいう。

1 違反事業者,排除措置命令及び課徴金納付命令の対象事業者並びに課徴金額等


違反事業者名
(法人番号)
本店の所在地 代表者 排除措置
命令
課徴金額 課徴金減免制度の適用
株式会社大林組※
(7010401088742)
東京都港区港南二丁目15番2号 代表取締役
蓮輪 賢治
31億1839万円 30%
清水建設株式会社※
(1010401013565)
東京都中央区京橋二丁目16番1号 代表取締役
井上 和幸
12億331万円 30%
鹿島建設株式会社
(8010401006744)
東京都港区元赤坂一丁目3番1号 代表取締役
押味 至一

(注5・注6)
大成建設株式会社
(4011101011880)
東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 代表取締役
相川  善郎

(注5・注6)
合計 4社 43億2170万円  

(注2)違反事業者名については,以下「株式会社」の記載を省略する。

(注3)表中の「○」は,排除措置命令の対象事業者であることを示している。

(注4)表中の「※」を付した事業者は,本件と同一の事件について不当な取引制限の罪により罰金の刑に処せられ,同裁判が確定していることから,独占禁止法第7条の2第19項の規定に基づき,当該罰金額の2分の1に相当する金額を控除した額を課徴金額としている。

(注5)「-」は,課徴金納付命令の対象とならない違反事業者であることを示している。

(注6)鹿島建設及び大成建設は,違反事業者であるが,リニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅新設工事を受注していないため,課徴金納付命令の対象とはなっていない。

2 違反行為の概要(詳細は別添排除措置命令書参照)

 4社は,遅くとも平成27年2月頃以降,リニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅新設工事について,受注価格の低落防止等を図るため

⑴ア 受注予定者を決定する

イ 受注予定者以外の者は,受注予定者が受注できるように協力する

旨の合意の下に

⑵ア 各工事に対する受注意欲を確認し合い,工事ごとに受注を希望する者を受注予定者とする

イ 受注予定者を代表者とする特定建設工事共同企業体が提示する見積価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者は,受注予定者が定めた見積価格よりも高い見積価格を提示する又は指名競争見積の参加を辞退する

などにより,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた。

 これにより,4社は,公共の利益に反して,リニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅新設工事の取引分野における競争を実質的に制限していた。

3 排除措置命令の概要

⑴ 4社は,それぞれ,次の事項を,取締役会において決議しなければならない。

ア 前記2の合意が消滅していることを確認すること。

イ 今後,相互の間において,又は他の事業者と共同して,リニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅新設工事について,受注予定者を決定せず,自主的に受注活動を行うこと。

⑵ 4社は,それぞれ,前項に基づいて採った措置を,自社を除く3社及びJR東海に通知し,かつ,自社の従業員に周知徹底しなければならない。

⑶ 4社は,今後,それぞれ,相互の間において,又は他の事業者と共同して,リニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅新設工事について,受注予定者を決定してはならない。

⑷ 4社は,それぞれ,自社の工事の受注に関する独占禁止法の遵守についての,リニア中央新幹線に係る地下開削工法による品川駅及び名古屋駅新設工事の受注活動に関与する自社の役員及び従業員に対する法務担当者及び第三者による定期的な監査を行うために必要な措置を講じなければならない。

4 課徴金納付命令の概要

⑴ 大林組及び清水建設の2社は,令和3年7月26日までに,それぞれ前記1の「課徴金額」欄記載の額(合計43億2170万円)を支払わなければならない。

⑵ 大林組及び清水建設の2社は,独占禁止法第7条の2第7項第1号に該当する者であることから,同項の規定に基づき,5割加算した算定率を適用している。

関連ファイル

(印刷用)(令和2年12月22日)東海旅客鉄道株式会社が発注するリニア中央新幹線に係る品川駅及び名古屋駅新設工事の指名競争見積の参加業者に対する排除措置命令及び課徴金納付命令について

(令和2年12月22日)参考1(本件の概要)

(令和2年12月22日)参考2(最近の受注調整(民需)事件)

(令和2年12月22日)参考3(参照条文)

(令和2年12月22日)参考4(課徴金制度の概要)

(令和2年12月22日)別添(排除措置命令書)

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問い合わせ先

公正取引委員会事務総局審査局第一審査
電話 03-3581-4960(直通)
ホームページ https://www.jftc.go.jp/

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