令和6年8月7日
消費者庁
公正取引委員会
消費者庁は、令和6年8月6日、株式会社ジェイコムウエストに対し、同社が供給する家庭用の都市ガスの小売供給のうち、「J:COMガス まとめトク料金コース」と称するガス料金を適用する都市ガスの小売供給に係る表示について、消費者庁及び公正取引委員会(公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所)の調査の結果を踏まえ、景品表示法に違反する行為(同法第5条第2号(有利誤認)に該当)が認められたことから、同法第7条第1項の規定に基づき、措置命令(別添参照)を行いました。
1 違反行為者の概要
名 称 株式会社ジェイコムウエスト(法人番号2120001080845)
所 在 地 大阪市中央区谷町二丁目3番12号
代 表 者 代表取締役 櫻井 俊一
設立年月 平成9年2月
資 本 金 155億円(令和6年8月現在)
2 措置命令の概要
(1) 対象役務
「J:COMガス まとめトク料金コース」と称するガス料金を適用する都市ガスの小売供給(以下「本件役務」という。)
(2) 対象表示
ア 表示の概要
(ア) 表示媒体
JCOM株式会社のウェブサイト(以下「本件ウェブサイト」という。)
(イ) 表示期間
令和4年11月11日から令和5年1月19日までの間
(ウ) 表示内容(別紙)
令和4年11月11日から令和5年1月19日までの間、本件ウェブサイトにおいて、例えば、「POINT1 J:COMガスのまとめトク料金コースなら年間3,420円(税込)おトクに!」、「大阪ガスの一般料金をご契約中のご家庭で、毎月のガス使用量が16㎥を超える場合は、J:COMガスのまとめトク料金コースをご契約いただくとおトクになります。」等と、別表「表示内容」欄記載のとおり表示することにより、あたかも、毎月のガス使用量が16㎥を超える場合の本件役務のガス料金は、大阪瓦斯株式会社が提供する家庭用の都市ガスの小売供給のうち、「一般料金」と称するガス料金を適用する都市ガスの小売供給のガス料金(以下「大阪ガス一般料金」という。)より低額であるかのように表示していた。
イ 実際
令和4年11月11日から令和5年1月19日までの間において、本件役務のガス料金に適用される原料費調整単価が大阪ガス一般料金に適用される原料費調整単価を上回るため、月のガス使用量の多寡にかかわらず、本件役務のガス料金は大阪ガス一般料金より高額であった。
(3) 命令の概要
ア 前記⑵アの表示は、前記⑵イのとおりであって、本件役務の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であり、景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底すること。
イ 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること。
ウ 今後、同様の表示を行わないこと。