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(令和7年4月24日)カヤバ株式会社に対する勧告について

(令和7年4月24日)カヤバ株式会社に対する勧告について

令和7年4月24日
公正取引委員会

 公正取引委員会は、カヤバ株式会社(以下「カヤバ」という。)に対して調査を行ってきたところ、下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第4条第2項第3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反する事実が認められたので、本日、下請法第7条第3項の規定に基づき、カヤバに対して勧告を行った。

1 違反行為者の概要

法 人 番 号  8010401007296
名   称  カヤバ株式会社
本店所在地  東京都港区浜松町二丁目4番1号
代 表 者  代表取締役 川瀬 正裕
事業の概要  油圧緩衝器、油圧機器等の製造販売
資 本 金  276億4760万2330円

2 違反事実の概要

⑴ カヤバは、資本金の額が3億円以下の法人たる事業者に対し、自社が販売し又は製造を請け負う油圧緩衝器、油圧機器等の部品若しくは附属品(以下「部品等」という。)の製造を委託している(以下この受託事業者を「下請事業者」という。)。

⑵ カヤバは、下請事業者に対して自社が管理する型及び治具(下請事業者が更新したもの(注)を含む。以下「型等」という。)を保管させていたところ、遅くとも令和5年4月1日以降、当該型等を用いて製造する部品等の発注を長期間行わないにもかかわらず、下請事業者に対し、5,756の品番に相当する型等を自己のために無償で保管させることにより、下請事業者の利益を不当に害していた(下請事業者167名)。

 (注)下請事業者がその製造費用を負担して更新した型及び治具のこと。

3 勧告の概要

⑴ カヤバは、下請事業者に対し、無償で型等を保管させることによる費用に相当する額を公正取引委員会の確認を得た上で速やかに支払うこと。

⑵ カヤバは、次の事項を取締役会の決議により確認すること。
ア 前記2⑵の行為が下請法第4条第2項第3号に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反するものであること
イ 今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、下請事業者の利益を不当に害さないこと

⑶ カヤバは、今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、下請事業者の利益を不当に害することがないよう、自社の発注担当者等に対して型等の適切な管理に特に留意した下請法の研修を行うなど社内体制の整備のために必要な措置を講ずること。

⑷ カヤバは、前記⑴から⑶までに基づいて採った措置を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。

⑸ カヤバは、前記⑴から⑷までに基づいて採った措置を取引先下請事業者に通知すること。

⑹ カヤバは、前記⑴から⑸までに基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告すること。

※ カヤバは、型等について、廃棄、保管費用支払等の手続を進めている。

関連ファイル

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問い合わせ先

公正取引委員会事務総局経済取引局取引部下請取引調査室
電話 03-3581-3374(直通)
ホームページ  https://www.jftc.go.jp/

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