令和7年12月16日
公正取引委員会
中 小 企 業 庁
公正取引委員会は、株式会社マキタ(以下「マキタ」という。)に対して調査を行ってきたところ、下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第4条第2項第3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反する事実が認められたので、本日、下請法第7条第3項の規定に基づき、マキタに対して勧告を行った。
本件は、中部経済産業局がマキタに対して調査を行い、令和7年11月12日に、中小企業庁長官が下請法第6条の規定に基づき公正取引委員会に対して措置請求(注1)を行った事案である。
(注1)中小企業庁長官が、下請法第4条に違反する事実があるかどうかを調査し、その事実があると認めるときに、公正取引委員会に対し、下請法の規定に従い適当な措置を採るべきことを求めること。
1 違反行為者の概要
| 法 人 番 号 | 2180301013342 |
| 名 称 | 株式会社マキタ |
| 本店所在地 | 愛知県安城市住吉町三丁目11番8号 |
| 代 表 者 | 代表取締役 後藤 宗利 |
| 事業の概要 | 電動工具等の製造販売 |
| 資 本 金 | 242億561万852円 |
2 違反事実の概要
⑴ マキタは、資本金の額が3億円以下の法人たる事業者に対し、自社が販売する電動工具の部品等(以下「部品等」という。)の製造を委託している(以下この受託事業者を「下請事業者」という。)。
⑵ア マキタは、下請事業者に対して自社が所有する金型を貸与していたところ、遅くとも令和6年1月1日から令和7年9月30日までの間、当該金型を用いて製造する部品等の発注を長期間行わないにもかかわらず、下請事業者に対し、合計3,214型の金型を自己のために無償で保管させることにより、下請事業者の利益を不当に害していた(下請事業者84名)。
イ マキタは、令和7年9月30日までに、下請事業者との間で金型の保管に関する覚書を取り交わし、その翌月以降に発生する金型の保管に要する費用の支払について合意している(下請事業者83名(注2))。
また、マキタは、令和7年8月31日までに、前記3,214型のうち1,176型の金型を廃棄又は回収している(下請事業者69名)。
(注2)下請事業者1名については、貸与していた金型を全て回収済みであり、今後の取引の見込みもないために、覚書の締結をしなかったものである。
⑶ マキタは、下請事業者に対し、協議を行い請求書を徴収した上で、令和7年10月20日までに、総額2616万5689円を支払っており、これは無償で金型を保管させていたことによる費用に相当する額と認められる(下請事業者84名)。
3 勧告の概要
⑴ マキタは、次の事項を取締役会の決議により確認すること。
ア 前記2⑵アの行為が下請法第4条第2項第3号に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反するものであること
イ 今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、下請事業者の利益を不当に害さないこと
⑵ マキタは、今後、下請法第4条第2項第3号に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反する行為を行うことがないよう、自社の発注担当者に対して金型の適切な管理に特に留意した下請法の研修を行うなど社内体制の整備のために必要な措置を講ずること。
⑶ マキタは、次の事項を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。
ア 前記2⑶の対応を採ったこと
イ 前記⑴及び⑵に基づいて採った措置
⑷ マキタは、次の事項を取引先下請事業者に通知すること。
ア 前記2⑶の対応を採ったこと
イ 前記⑴から⑶までに基づいて採った措置
⑸ マキタは、前記⑴から⑷までに基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告すること。
関連ファイル
(印刷用)(令和7年12月16日)株式会社マキタに対する勧告について
(359 KB)
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問い合わせ先
公正取引委員会事務総局中部事務所下請課
電話 052-961-9424(直通)〔勧告について〕
公正取引委員会事務総局経済取引局取引部下請取引調査室
電話 03-3581-3374(直通)〔勧告について〕
中小企業庁事業環境部取引課
電話 03-3501-1732(直通)〔措置請求について〕
ホームページ https://www.jftc.go.jp/