令和7年6月11日
公正取引委員会
公正取引委員会は、一般社団法人日本野球機構(以下「日本野球機構」という。)に対し、本日、次のとおり、警告を行った。
本件は、日本野球機構が、独占禁止法第19条(不公正な取引方法第14項(競争者に対する取引妨害))の規定に違反するおそれがある行為を行っていたものである。
1 警告の相手方
法 人 番 号 | 8010005004459 |
名 称 | 一般社団法人日本野球機構 |
所 在 地 | 東京都港区芝五丁目36番7号 |
代 表 者 | 代表理事 榊原 定征 |
事業の概要 | 野球試合日程の編成及び審判、野球試合の主催及び開催支援、野球規則の制定及び野球技術の研究等 |
2 警告の概要
⑴ 日本野球機構は、自らが主催する令和6年のプロ野球の日本選手権シリーズ(以下「日本シリーズ」という。)の第3戦の試合に係るテレビ放送権について代理店を介して日本野球機構から許諾を受けていたテレビ放送事業者(以下「特定テレビ放送事業者」という。)が、他のテレビ放送事業者による日本シリーズの他の試合のテレビ放送と重複する時間帯に、メジャーリーグ・ベースボールの試合をテレビ放送することに対して、次の行為を行っていたことが認められた。
ア 特定テレビ放送事業者から、日本シリーズの試合が行われる球場内における日本シリーズの取材活動のための許可証(以下「取材ID」という。)を回収し、また、特定テレビ放送事業者に他の試合等の取材ID(注1)を発行しないことにより、令和6年10月26日から同年11月10日までの期間において日本シリーズの試合を含め日本野球機構が主催する試合等について特定テレビ放送事業者の取材活動を制限していたこと
イ 日本シリーズの第3戦の試合に係るテレビ放送権の許諾先を、特定テレビ放送事業者から他のテレビ放送事業者に変更するべく利害関係者と調整していたこと(注2)
(注1)日本シリーズに係る球場内等における取材活動のための許可証。
(注2)実際には許諾先は変更されていない。
⑵ 日本野球機構の前記⑴の行為は、独占禁止法第19条(不公正な取引方法第14項(競争者に対する取引妨害))の規定に違反するおそれがあることから、公正取引委員会は、日本野球機構に対し、今後、前記⑴と同様の行為を行わないよう警告した。
関連ファイル
(印刷用)(令和7年6月11日)一般社団法人日本野球機構に対する警告について
(306 KB)
(令和7年6月11日)参考1・2(プロ野球に関する事例及び参照条文)
(341 KB)
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