令和8年2月2日
公正取引委員会
公正取引委員会は、株式会社長登屋(以下「長登屋」という。)に対して調査を行ってきたところ、下請法(注1)第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止)に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反する事実が認められたので、本日、下請法第7条第2項(注2)の規定に基づき、長登屋に対して勧告を行った(※)。
(注1) 「下請法」とは、下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律(令和7年法律第41号。以下「改正法」という。)による改正前の下請代金支払遅延等防止法(昭和31年法律第120号)をいう。
(注2) 「下請法第7条第2項」とは、改正法附則第2条第2項の規定によりなお従前の例によることとされる下請法第7条第2項をいう。
※ 下請法は、改正法により改正され、令和8年1月1日から、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(以下「取適法」という。)となった。
本件の製造委託は、改正法施行前になされたものであり、下請法の適用を受けることから、本公表文は下請法上の用語により記載することが適当である場合は下請法上の用語により記載している。改正法施行後になされた製造委託等には取適法が適用され、次のように用語が変更されている。

1 違反行為者の概要
| 法 人 番 号 | 7180001026474 |
| 名 称 | 株式会社長登屋 |
| 本店所在地 | 名古屋市西区城西一丁目5番7号 |
| 代 表 者 | 代表取締役 加藤 裕之 |
| 事業の概要 | 菓子等の製造・販売 |
| 資 本 金 | 9604万8000円 |
2 違反事実の概要
⑴ア 長登屋は、令和7年12月までに、他の事業者に対し、自社が販売する菓子等の製造を委託した(以下この受託事業者を「下請事業者」という。)。
イ 前記アの委託の当時、長登屋は資本金の額が1000万円を超え3億円以下の法人たる事業者であり、下請事業者は資本金の額が1000万円以下の法人たる事業者であった。
⑵ 長登屋は、令和6年9月から令和7年9月までの間、「値引A」(注3)の額及び「値引B」(注4)の額を下請代金の額から差し引くことにより、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、下請代金の額を減じていた。 減額した金額は、総額5475万5701円である(下請事業者13名)。
⑶ 長登屋は、令和7年12月22日に、下請事業者に対し、前記⑵の減額した金額を支払っている。
(注3) 下請事業者に製造を委託した特定の商品の希望小売価格に一定率及び納入数量を乗じて得た金額を下請代金から差し引くもの。
(注4) 下請事業者に製造を委託した特定の商品の仕入金額に一定率を乗じて得た額を下請代金から差し引くもの。
3 勧告の概要
⑴ 長登屋は、次の事項を取締役会の決議により確認すること。
ア 前記2⑵の行為が下請法第4条第1項第3号に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反するものであること
イ 今後、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに、製造委託等代金の額を減じないこと
⑵ 長登屋は、今後、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに、製造委託等代金の額を減ずることがないよう、自社の発注担当者に対する取適法の研修を行うなど社内体制の整備のために必要な措置を講ずること。
⑶ 長登屋は、次の事項を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。
ア 減額した金額を下請事業者に支払ったこと
イ 前記⑴及び⑵に基づいて採った措置
⑷ 長登屋は、次の事項を取引先中小受託事業者に通知すること。
ア 減額した金額を下請事業者に支払ったこと
イ 前記⑴から⑶までに基づいて採った措置
⑸ 長登屋は、前記⑴から⑷までに基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告すること。
関連ファイル
(令和8年2月2日)株式会社長登屋に対する勧告について
問い合わせ先
公正取引委員会事務総局中部事務所取引適正化調査課
電話 052-961-9424(直通)
公正取引委員会事務総局経済取引局取引部取引適正化調査室
電話 03-3581-3374(直通)
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