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(令和8年1月15日)東芝産業機器システム株式会社及び東芝ホクト電子株式会社に対する勧告等について

(令和8年1月15日)東芝産業機器システム株式会社及び東芝ホクト電子株式会社に対する勧告等について

令和8年1月15日
公正取引委員会

 公正取引委員会は、東芝産業機器システム株式会社(以下「東芝産業機器システム」という。)及び東芝ホクト電子株式会社(以下「東芝ホクト電子」という。)に対して調査を行ってきたところ、下請法(注1)第4条第2項第3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)(注2)に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反する事実が認められたので、本日、下請法第7条第3項(注3)の規定に基づき、東芝産業機器システム及び東芝ホクト電子のそれぞれに対して勧告を行った(※)。

 また、東芝産業機器システム及び東芝ホクト電子の親会社である株式会社東芝(以下「東芝」という。)に対して申入れを行った。

(注1) 「下請法」とは、下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律(令和7年法律第41号。以下「改正法」という。)による改正前の下請代金支払遅延等防止法(昭和31年法律第120号)をいう。

(注2) 改正法附則第2条第2項の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。

(注3) 「下請法第7条第3項」とは、改正法附則第2条第2項の規定によりなお従前の例によることとされる下請法第7条第3項をいう。

※ 下請法は、改正法により改正され、令和8年1月1日から、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(以下「取適法」という。)となった。

  本件の製造委託は、改正法施行前になされたものであり、下請法の適用を受けることから、本公表文は下請法上の用語により記載することが適当である場合は下請法上の用語により記載している。改正法施行後になされた製造委託等には取適法が適用され、次のように用語が変更される。

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第1 違反行為者の概要

1 東芝産業機器システム株式会社

法 人 番 号 6010001051746
名   称 東芝産業機器システム株式会社
本店所在地 川崎市幸区堀川町72番地34
代 表 者 代表取締役 伊藤 渉
事業の概要 電動機、変圧器、受配電盤、制御盤及び汎用インバータ等の製造販売等
資 本 金 28億7000万円
  

2 東芝ホクト電子株式会社

法 人 番 号 4450001002129
名   称 東芝ホクト電子株式会社
本店所在地 北海道旭川市南五条通二十三丁目1975番地
代 表 者 代表取締役 塩入 健太郎
事業の概要 マグネトロン、サーマルプリントヘッド等の製造販売
資 本 金 9億8789万7600円

第2 東芝産業機器システムに対する勧告

1 違反事実の概要

⑴ア 東芝産業機器システムは、令和7年12月までに、他の事業者に対し、自社が販売し又は製造を請け負う電動機、変圧器、受配電盤、制御盤、汎用インバータ等の製品等及びその部品(以下「本件製品等①」という。)の製造を委託した(以下この受託事業者を「下請事業者①」という。)。

イ 前記アの委託の当時、東芝産業機器システムは資本金の額が3億円を超える法人たる事業者であり、下請事業者①は資本金の額又は出資の総額が3億円以下の法人たる事業者であった。

⑵ 東芝産業機器システムは、下請事業者①に対して自社又は自社の顧客が所有する金型、木型、樹脂型、治具、工具等(以下「金型等①」という。)を貸与していたところ、遅くとも令和6年2月1日以降、当該金型等①を用いて製造する本件製品等①の発注を長期間行わないにもかかわらず、下請事業者①に対し、合計1,510個の金型等①を自己のために無償で保管させることにより、下請事業者①の利益を不当に害していた(下請事業者①47名)。

※ 東芝産業機器システムは、令和7年12月までに、前記⑵の金型等①について、その一部を既に回収しており、また、その保管費用の支払に関する手続を下請事業者①との間で進めている。


2 勧告の概要

⑴ 東芝産業機器システムは、下請事業者①に対し、無償で金型等①を保管させたことによる費用に相当する額を公正取引委員会の確認を得た上で速やかに支払うこと。

⑵ 東芝産業機器システムは、次の事項を取締役会の決議により確認すること。

ア 前記1⑵の行為が下請法第4条第2項第3号(注4)に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反するものであること

イ 今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、中小受託事業者の利益を不当に害さないこと

⑶ 東芝産業機器システムは、今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、中小受託事業者の利益を不当に害することがないよう、自社の発注担当者等に対して金型等①の適切な管理に特に留意した取適法の研修を行うなど社内体制の整備のために必要な措置を講ずること。

⑷ 東芝産業機器システムは、前記⑴から⑶までに基づいて採った措置を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。

⑸ 東芝産業機器システムは、前記⑴から⑷までに基づいて採った措置を取引先中小受託事業者に通知すること。

⑹ 東芝産業機器システムは、前記⑴から⑸までに基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告すること。

(注4) 改正法附則第2条第2項の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。

第3 東芝ホクト電子に対する勧告

1 違反事実の概要

⑴ア  東芝ホクト電子は、令和7年12月までに、他の事業者に対し、自社が販売し又は製造を請け負うマグネトロン、サーマルプリントヘッド等の製品の部品等(以下「本件製品等②」という。)の製造を委託した(以下この受託事業者を「下請事業者②」という。)。

イ 前記アの委託の当時、東芝ホクト電子は資本金の額が3億円を超える法人たる事業者であり、下請事業者②は資本金の額が3億円以下の法人たる事業者であった。

⑵ア 東芝ホクト電子は、下請事業者②に対して自社又は自社の顧客が所有する金型、刃型、治具及び検具(以下「金型等②」という。)を貸与していたところ、遅くとも令和6年4月1日以降、当該金型等②を用いて製造する本件製品等②の発注を長期間行わないにもかかわらず、下請事業者②に対し、合計483個の金型等②を自己のために無償で保管させることにより、下請事業者②の利益を不当に害していた(下請事業者②14名)。

イ 東芝ホクト電子は、令和6年4月から令和7年5月までの間に、合計390個の金型等②を回収し又は廃棄している。

⑶ 東芝ホクト電子は、下請事業者②のうち1名に対し、協議を行い請求書を徴収した上で、令和7年4月30日に、合計209万円を支払っており、これは無償で金型等②を保管させたことによる費用に相当する額の一部の支払と認められる。

※ 東芝ホクト電子は、令和7年12月までに、前記⑵の金型等②について、その保管費用の支払に関する手続を下請事業者②との間で進めている。


2 勧告の概要

⑴ 東芝ホクト電子は、下請事業者②(前記1⑶の1名を除く。)に対し、無償で金型等②を保管させたことによる費用に相当する額を公正取引委員会の確認を得た上で速やかに支払うこと。

⑵ 東芝ホクト電子は、次の事項を取締役会の決議により確認すること。

ア 前記1⑵アの行為が下請法第4条第2項第3号(注5)に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反するものであること

イ 今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、中小受託事業者の利益を不当に害さないこと

⑶ 東芝ホクト電子は、今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、中小受託事業者の利益を不当に害することがないよう、自社の発注担当者等に対して金型等②の適切な管理に特に留意した取適法の研修を行うなど社内体制の整備のために必要な措置を講ずること。

⑷ 東芝ホクト電子は、前記⑴から⑶までに基づいて採った措置を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。

⑸ 東芝ホクト電子は、前記⑴から⑷までに基づいて採った措置を取引先中小受託事業者に通知すること。

⑹ 東芝ホクト電子は、前記⑴から⑸までに基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告すること。

(注5) 改正法附則第2条第2項の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。

第4 東芝に対する申入れの概要

 東芝の作成した貸与金型等の管理に関するガイドライン及び契約書(ひな形)が前記第2の1⑵及び第3の1⑵アの行為が発生した重大な原因の一つであると認められることから、公正取引委員会は、東芝に対し、今後、東芝グループにおいて取適法の規定に抵触する行為が再発することのないよう、当該ガイドライン及び契約書の見直しを含めた改善措置を講ずることを申し入れた。
※ 東芝は、既に改善策の検討に取り組んでいる。

関連ファイル

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東芝産業機器システムに対する勧告に関する問い合わせ先

 公正取引委員会事務総局経済取引局取引部取引適正化調査室
  電話 03-3581-3374(直通)

東芝ホクト電子に対する勧告に関する問い合わせ先

 公正取引委員会事務総局北海道事務所取引適正化調査課
  電話 011-231-6300(代表)
ホームページ  https://www.jftc.go.jp/

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