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令和2年3月11日付 事務総長定例会見記録

[配布資料]

[発言事項]

事務総長会見記録(令和2年3月11日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

公正取引委員会における経済分析の活用について

 本日,私からは,まず,公正取引委員会における経済分析の活用の現状と,今後の取組についてお話しいたします。
 独占禁止法は生きた経済を対象とするものですので,経済学は競争法・競争政策の重要な理論的基盤でありまして,法執行におきましても経済分析が国際的にも活用されております。
 例えば,どの商品について誰と誰が競い合っているのかという市場の画定でありますとか,ある事業者の行為が禁止すべき競争制限なのか,むしろ歓迎すべき競争なのかといった点について検討する際に,経済理論に基づいて,競争への影響が発生する筋道を見いだしたり,定量的なデータ分析に基づいて,市場の画定や競争への悪影響の度合いを測定するといった形で定性的・定量的な経済分析を活用しています。
 公正取引委員会におきましては,従来から経済分析を実務に活かしておりまして,特に企業結合規制の分野は国際的にも経済分析の活用が進んでいる分野であり,公正取引委員会でも平成24年から企業結合課の中に経済分析班を置いて,経済分析業務を担っています。
 この班では,年間10件程度の案件におきまして,当事会社から提出されたデータを用いて,当事会社が企業結合後に価格を引き上げるインセンティブの有無などを把握するため,価格を引き上げた場合に得られる追加的利益に関する指標を算出したり,企業結合後に価格がどう変化するか予測する合併シミュレーションといった定量的な経済分析を実施しています。海外当局と比べても遜色がないような定量的な経済分析を実施しているものと考えております。
 また,こうした案件以外につきましても,審査の分析手法や論点整理に関して経済学的観点から助言・情報提供を行ったり,アンケート事項を設計したりするなど,定性的な分析にも貢献しています。加えて,経済分析に基づく当事会社側の意見書について分析・検討し,反論するといったことも行っております。
 また,企業結合審査以外の分野,すなわち違反事件審査や実態調査におきましても経済分析の活用を進めていくため,経済学・統計学の知見を有する職員が兼務で組織します経済分析チームを平成28年4月に発足させ,各個別業務の担当課室等と連携して,経済分析の支援業務を行っています。
 具体的には,実態調査において調査票の設計や調査対象者の抽出方法等について担当課室等に助言しているほか,実態調査によって得られたデータを用いて官製談合発生率をコンプライアンス研修の有無から比較するといった統計分析や定量的な経済分析を行っております。
 また,個別の違反事件の審査過程におきまして,関係人側から提出された経済分析に基づく意見書に対し,分析等を行った上で,必要な場合には反論しているほか,訴訟案件において意見書を提出するなどしています。
 企業結合課経済分析班や経済分析チームのほか,公正取引委員会競争政策研究センターでは,公正取引委員会の職員のほか,経済学者を含む学識経験者等が互いに議論しながら,競争政策上の論点に関してディスカッションペーパー等を執筆し,公表することを通じて,経済分析に関する知見を高めたり,実務の場面での経済分析の活用に役立てております。
 公正取引委員会では,経済学博士号を持つ任期付エコノミストや経済学修士号を持つプロパー職員が中心となりまして,経済分析の活用を図ってきておりますが,こうした取組を更に進めるため,令和2年度予算案におきまして,官房総務課に経済分析業務を本務とする職員を置くこととし,経済分析について体制強化を図っております。
 なお,現在,任期付エコノミストの募集も行っているところであります。
 近年,デジタル・プラットフォームに関連する事案等の審査に当たって,複雑な事業構造の下で生じる競争への影響を見極める必要性が高まっています。また,公正取引委員会の認定事実に対して,定量的な経済分析に基づく事業者側からの主張・反論が増加することも予想されます。経済分析の活用の重要性はますます高まっていると考えております。今後とも,更なる体制・能力を強化していくため,様々な方策に取り組んでいきたいと考えております。
 私からは以上でございます。

質疑応答

(問) 昨日,楽天の送料無料化を巡る関連で,緊急停止命令の申立てを取り下げられましたが,昨日も説明を受けていますが,改めて,どのような狙いと意図があったのか,また,楽天側の対応次第でまた再検討する可能性があるのか,送料無料化のやり方に,どのような問題があるのかを改めて伺えないかと思っています。
(事務総長) 昨日,報道発表の場でも御説明申し上げましたけれども,そもそもは2月28日に,公正取引委員会は緊急停止命令の申立てを東京地方裁判所に行ったわけです。このときの考え方,理由というのを既に公表しておりますけれども,公正取引委員会は楽天によるいわゆる「共通の送料込みライン」と称します施策,出店事業者が一律に別途送料を収受し得ないこととなる施策の導入が独占禁止法の規定に違反する疑いがあり,この施策が実施されることになれば,公正かつ自由な競争秩序が著しく侵害されることとなり,排除措置命令を待っていては侵害された公正かつ自由な競争秩序が回復し難い状況に陥ることになると,このため,この施策の実施を一時停止することを申し立てたということでございます。
 昨日の段階ではこれを取り下げたわけでございますが,これは,楽天が3月6日に,この施策につきまして,出店事業者が参加するか否かを自らの判断で選択できるようにすること等を公表いたしまして,さらに,東京地方裁判所における緊急停止命令に係る手続においても,出店事業者が参加するか否かを自らの判断で選択できるようにするということを表明したということであります。
 そういうことであれば,公正取引委員会としては,出店事業者が参加するか否かを自らの判断で選択できるようになるのであれば,当面は一時停止を求める緊急性が薄れたと判断して,取り下げたということでございます。緊急停止命令は,緊急の必要性,緊急性があるということで求めるものですので,取り下げたということでございます。
 ただ,昨日も同じく申しましたが,本件の審査は継続するということでございます。これは,今のところ楽天ではこの施策につきまして,5月頃をめどに方針を説明するとしておりまして,今回の施策の変更によっても楽天が当初の予定どおり一律かつ強制的な形でこの施策を実施する可能性というのは,依然として全く消えたわけではないということでございます。
 また,3月18日以降,本当に出店事業者が参加するかしないかを自らの判断で選択できる形となっているか,そうしたことについても確認する必要があると考えております。
 したがいまして,少なくとも楽天がこの施策についてどのように運用していくかについて,見極めがつくまでの間は引き続き審査を行わなければいけないと考えております。

(問) 本日発表いただいた経済分析のほうなんですけれども,米国とか欧州の当局と比べて,よく経済学のドクターが少ないという指摘を耳にしますけれども,具体的に,例えば経済学のドクターを何人にするとか,どういう体制にするとかという拡充の目安みたいなものがあれば教えてください。
(事務総長) なかなかちょっと目安というのは今数字で申し上げるのは難しいんですけれども,御指摘のとおり,アメリカ,ヨーロッパの競争当局では経済博士号を含む多数のエコノミストをそろえているという体制がございます。それに比べますと,数としては少ないかと思いますが,日本においては,そもそもアメリカ,ヨーロッパと比べて博士号取得者が少ないという条件もございまして,短期間で人数として同等になるというのは難しい状況かなと思っておりますけれども,今回申しました,ちょっと新たな体制を設ける,また,任期付のエコノミスト,更にはプロパー職員の育成などを通じて,体制を引き続き強化していきたいと考えております。

(問) 楽天の話に戻って恐縮なんですけれども,楽天ユニオンさんの主張として,参加した人の検索窓を設けるなどして,事実上の強制導入だというような指摘もユニオンさんのほうはされていたりするんですけれども,そのあたりはどう捉えていらっしゃるのか。
(事務総長) 先ほど申しましたとおり,楽天は東京地方裁判所の緊急停止命令の手続におきましても,出店事業者が参加するかどうか,自らの判断で選択できるようにするということを表明しております。裁判所の手続の中でもそのように表明しております。また,公正取引委員会から明示的に聞いたところによりましても,事務作業が非常に多量となるということで,事実上,参加せざるを得ないということにはならないという説明も受けております。
 仮に御指摘のように実際には強制的に参加しないといけないということになりますと,そもそも裁判所で表明したことと違うことにもなりますので,様々な点から我々も話を聞いたりしていますが,そういうことにはならないんじゃないかと考えております。

以上

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