[配布資料]
第217回 独占禁止懇話会の議事概要の公表について(令和3年3月1日公表資料)(PDF:1,293KB)
事務総長会見記録(令和3年3月3日(水曜)13時30分~Web会議形式により開催)
第217回独占禁止懇話会の議事概要について
本日は,本年2月3日に開催しました第217回独占禁止懇話会の概要についてお話しいたします。
独占禁止懇話会は,我が国経済の著しい変化に即応して競争政策を有効かつ適切に推進するため,公正取引委員会が広く各界の有識者と意見を交換し,併せて競争政策の一層の理解を求めることを目的として,昭和43年11月以降開催しているものでございます。
なお,今回の開催に当たりましては,新型コロナウイルス感染拡大防止を図る観点から,いわゆる「3密」を避けるため,会員の皆様にはオンラインで御参加いただきました。
今回の独占禁止懇話会では,3つのテーマについて,会員の方々から御意見等を頂きました。
会員の方々から頂きました御意見等の内容につきましては,3月1日に公表いたしましたお手元の議事概要を御覧いただければと思いますけれども,各テーマでの主な御意見を御紹介いたします。
1つ目のテーマの「スタートアップの取引慣行に関する実態調査等について」では,スタートアップガイドライン案は,大企業とスタートアップ企業の間で一方的な契約上の取決めが行われないような関係の構築に当たって,双方にとって有意義なものであるとの御指摘をいただきました。また,取引実態の把握だけでなく,ガイドラインの実効性のある運用によって独占禁止法違反行為には厳正に対処してもらいたいとの御意見がありました。
2つ目のテーマの「コンビニエンスストア本部と加盟店との取引等に関する実態調査等について」では,フランチャイズガイドライン案について,情報や取引上の立場の格差によって加盟店が不利益を受けないように相互の情報開示が必要と明記した点は評価できるなどの御意見を頂きました。
3つ目のテーマの「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン案について」では,フリーランスの問題については,成長戦略において政府一体として推進する方針が示されており,公正取引委員会だけではなく,他の省庁とも連携していく必要があるなどの御意見を頂きました。
公正取引委員会といたしましては,今回頂いた御意見等も踏まえ,今後とも競争政策を有効かつ適切に推進していきたいと考えております。
私からは以上でございます。
質疑応答
(問) 本日,東京高裁で,株式会社ラルズの審決取消訴訟の判決があり,原告の訴えが棄却されたと伺っています。この判決について,公取として何か受け止め等ありましたら,よろしくお願いいたします。
(事務総長) 判決の詳細については,私としてはまだ完全に承知はしていないところでございますけれども,第一報として,原告の請求を棄却するとの判決であったと聞いております。裁判所での慎重な審議の結果,公正取引委員会の主張が認められたものと理解しております。
公正取引委員会といたしましては,今回の判決を踏まえまして,今後とも引き続き優越的地位の濫用を含む独占禁止法違反行為に対して厳正かつ積極的に対処するよう,努めていきたいと考えております。
以上