ホーム >報道発表・広報活動 >事務総長定例会見 >令和4年 >7月から9月 >

令和4年7月6日付 事務総長定例会見記録

令和4年7月6日付 事務総長定例会見記録

[配布資料]

 無し

[発言事項]

事務総長会見記録(令和4年7月6日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

公正取引委員会の委員就任について

 改めまして、事務総長を拝命しました小林渉と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、私から公正取引委員会の委員就任について御報告いたします。7月1日付けで事務総局内もかなり替わりましたけれども、公正取引委員会の委員について、6月30日付けで退任された小島吉晴委員の後任としまして、7月1日付けで、元さいたま地方検察庁検事正の吉田安志さんが公正取引委員会の委員に任命されております。
 吉田委員は、長年にわたりまして検事として司法に携わり、東京地方検察庁特別捜査部長、これはいわゆる特捜部ですね、それから新潟地方検察庁検事正、名古屋地方検察庁検事正、そして、さいたま地方検察庁検事正等を歴任されておりまして、その間、多くの財政経済事件の捜査等の経験を有するなど、法律の分野において高度に専門的な知識、経験、そして卓越した多くの識見を有しておられます。
 また、吉田委員は、遡ること平成8年4月から平成11年3月の3年間、公正取引委員会に検事として出向され、貢献いただいたという御経験もございます。
 新しく委員になられました吉田委員には、法律の分野で専門的な知見を生かし、公正取引委員会における独占禁止法の厳正かつ適正な法執行、競争政策の一層の推進に大きく貢献いただけるものと考えております。
 私からは以上でございます。

質疑応答

(問) 吉田さんは、公正取引委員会に以前出向されていたということなんですけれども、これは珍しいことなんですか。
(事務総長) 公正取引委員会には、出向の検事がいらしておりまして、その意味で、検事が出向されること自体は珍しいことではありませんが、検事として事務総局の方で働いた経験を持っておられる方が委員として就任されたというのは、珍しいことではないかと思います。
(問) 初めてですか。
(事務総長) 私の記憶では初めてだと思います。これまでの委員の中にはそういう方はいらっしゃらなかったと認識しています。
(問) もし差し支えなければ、吉田さんは検事としてどのような事件に関わったことがあるのか、代表的な事件があったら教えていただけますか。
(事務総長) 公正取引委員会に出向任期中の事件ということでありますと、大きな事案としましては、ダクタイル鋳鉄管のカルテル事件というのがあります。これは、今でいう犯則事件でして、当時は犯則調査権限はなかったのですが、平成11年2月4日に検事総長に告発した事件でございます。株式会社クボタほか2社、全部で3社が、国内において需要のあるダクタイル鋳鉄管について、3社のシェア配分協定に同意し、実施していたという独占禁止法第3条、いわゆるカルテルですけれども、シェア配分カルテルという珍しい事件の刑事告発がこの時期に当たっておりまして、詳細は確認しておりませんけれども、吉田委員も当時この事案に携わっておられると思います。
(問) 検事としてということでよろしいか。
(事務総長) そうですね。
(問) 小林事務総長御自身が、当時、吉田さんと一緒に仕事をしたとか、もしくは何か見聞きしたことで、本人の人柄とか印象について思うことがあれば教えてください。それと私個人としても名古屋時代に、名古屋に出向していたときの検事正として、また特捜部長のときも知っているんですけれども、どちらかというと非常に実直な方という内外からの印象はあると思いますし、また、特捜部長を経験して現場肌という印象があります。そうなると、特に犯則事件では、検察庁とのコミュニケーションが非常に大事だと思うんですけれども、吉田さんが委員として就任されることで、公正取引委員会にとって何か期待することがあれば教えてください。
(事務総長) 吉田委員が検事として公正取引委員会に出向されていた時期というのは、私は人事課の課長補佐をしておりまして、審査にはいなかったものですから、当時直接お話ししたという経験はございませんが、吉田検事が書かれた内部向けの研修資料等を拝見したことはございます。ですが、残念ながらお人柄について、私の方が詳しいということはないと思うんですけれども、吉田委員の職員向けの御挨拶等でのお話を聞いていますと、御指摘があったようにとても実直な方というような印象を受けております。これからいろいろな場面で、私どもは吉田委員ともコミュニケーションを取ってまいりたいと思っております。
 それから、吉田委員の御経歴に伴いまして、今御指摘のありましたような犯則事件における検察庁とのコミュニケーションは、多くなるんじゃないかという期待も一般論としてあるわけでございますけれども、それに対しまして、現在、現役の検事で出向されている特別審査調整官の方もおられますし、吉田委員には、例えば、事件が犯則事件として適正かどうかといったことも含めて、さらに言えば、事件審査だけでなく、公正取引委員会が扱うあらゆる活動につきまして、大所高所から吉田委員のいろいろな御経験、識見を発揮していただいて、委員として、私どもを御指導いただきたいと考えているところでございます。

以上

ページトップへ