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令和5年3月1日付 事務総長定例会見記録

令和5年3月1日付 事務総長定例会見記録

[配布資料]

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ファイルダウンロード 新規ウインドウで開きます。フィンテックを活用したサービスに関するフォローアップ調査報告書について(報告書概要) (令和5年3月1日公表資料)pdfダウンロード(1,278 KB)

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[発言事項]

事務総長定例会見記録(令和5年3月1日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

「令和5年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」の策定について

 本日は、2点お話しします。
 1点目は、「令和5年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」の策定について、お話しいたします。
 公正取引委員会は、令和3年12月、政府全体として取りまとめられた転嫁円滑化施策パッケージの内容も踏まえまして、令和4年3月に、「令和4年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」を策定し、昨年末までに、「優越的地位の濫用」に関する緊急調査の実施、事業者団体への自主点検の要請など、従来にない規模の取組を進めてきたところでございます。
 今般、公正取引委員会は、このような緊急調査や自主点検の結果等を踏まえ、新たに「令和5年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」を策定し、適正な価格転嫁の実現に向けて、取引の公正化の更なる推進を図っていくことといたしました。
 今回の新たなアクションプランは、三つの柱からなっておりまして、一つ目が独占禁止法の執行強化、二つ目が下請法の執行強化等、そして、三つ目としまして、独占禁止法及び下請法の考え方の周知徹底となっております。
 具体的な取組としましては、例えば、昨年末の緊急調査の結果を踏まえ、「転嫁円滑化に向けた更なる調査」を行うこととしておりまして、令和4年6月から令和5年5月までを調査対象期間とし、コスト構造において労務費の占める割合が高い業種に対して、重点的に調査票を送付するなど労務費に関する対応を強化の上、昨年の緊急調査を上回る規模の業種と発送数の書面調査を、本年6月目途に開始いたします。あわせて、緊急調査において、注意喚起文書を送付した4,030名、それから、多数の取引先に対して協議を経ない取引価格の据え置き等が認められたため事業者名を公表した13名、それぞれにつきまして、その後の価格転嫁の取組状況のフォローアップを行うこととしております。調査結果については、令和5年内を目途に取りまとめ、公表する予定としております。
 また、考え方の周知についてですけれども、現下における労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコストの急激な上昇を踏まえると、受注者からの要請の有無にかかわらず、発注者から積極的に価格転嫁に向けた協議の場を設けていくことが重要という観点から、令和4年に考え方を示した下請法運用基準及び独占禁止法Q&Aについて、改めて事業者、事業者団体等向けの周知徹底を図ることとしております。
 公正取引委員会といたしましては、引き続き、関係省庁と緊密に連携を図り、中小事業者等から寄せられる情報も活用しつつ、執行強化の取組を進め、独占禁止法又は下請法に違反する事案については、より積極的かつ厳正に対処してまいります。

フィンテックを活用したサービスに関するフォローアップ調査報告書について

 次に2点目ですけれども、フィンテックを活用したサービスに関するフォローアップ調査について、お話しします。
 従来は、銀行等を中心にサービスが提供されてきた金融分野でございますけれども、フィンテック企業が参入し、新たなサービスが提供されるようになってきたことから、公正取引委員会は、キャッシュレス分野の実態調査を実施し、令和2年4月に「家計簿サービス等に関する実態調査報告書」及び「QRコード等を用いたキャッシュレス決済に関する実態調査報告書」を公表しました。
 その後の関係事業者等の取組を踏まえつつ、フィンテックを活用したサービス分野における競争環境を更に改善し、イノベーションの促進と利用者の利便性の更なる向上を図るため、公正取引委員会においてフォローアップ調査を実施し、本日、調査報告書を公表いたしました。
 フォローアップ調査では、前回調査における五つの提言を中心に実態調査を行いました。家計簿サービス等の分野では、電子決済等代行業者による銀行が保有する口座情報へのアクセス自体は、おおむね確保されていることが確認されました。一方で、事業者の新規参入を促す等の観点から、電子決済等代行業者が支払う参照系API接続料を予見しやすくなるよう、銀行は参照系API接続料に係る標準料金体系を策定し、求めに応じて接続料の合理性を説明すること等を今後の課題としています。
 コード決済の分野では、銀行間手数料が廃止され、振込額の多寡には拠らない内国為替制度運営費を創設したことで、ほとんどの銀行が、エンドユーザーが負担する振込手数料の値下げを行ったことが確認されました。一方で、銀行間手数料が適用されていた頃からの慣習に基づき合理的理由なく、振込額の多寡に応じた振込手数料の区分を維持している場合、例えば3万円以上と3万円未満で振込手数料が違うといった場合には、顧客への影響等を十分に勘案しつつ、現状の見直しの検討を行うべきこと等を今後の課題としています。
 今回のフォローアップ調査では、銀行を始めとした関係事業者等により、前回調査における提言を踏まえた取組が実施された結果、利用者の利便性の向上等が図られたことは評価したいと思います。一方で、フィンテック分野は進展の早い分野であること、関係事業者等の取組が始まって間もないものや、見直しに向けて検討中のものもあること等を踏まえまして、公正取引委員会としては、引き続き、更なるフォローアップを行い、競争政策上の観点から提言を行っていくこととしています。本件の担当は、経済取引局調整課でございます。
 私からは、以上2点です。

質疑応答

(問) 1点目の「令和5年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」の方ですけれども、今回行う調査は、前回の緊急調査を上回る規模と書いてありますが、もう少し具体的にどの程度行うのかを教えていただきたいのと、コスト構造において労務費の占める割合が高い業種への対応を強化すると書いてあるんですが、どういう業態や業種が強化対象になりそうなのかを教えてください。
(事務総長) 1点目の御質問ですが、昨年22業種11万名を選定して緊急調査を行いましたけれども、今回はこれを大幅に上回るということで考えておりますが、具体的な規模については、現在検討中でございます。6月頃に書面調査を開始する際に規模についても公表できるのではないかと思います。
 それから、労務費に関する御質問がありました。今回の価格転嫁は、エネルギーコストや原材料費の値上がりのほかにも、労務費の上昇分を適正に価格転嫁していくことが目的でございます。コスト全体に占める労務費の割合が高い業種は、例えば、昨年12月の中小企業庁の調査結果におきまして、「情報サービス・ソフトウエア」、「放送コンテンツ」、「通信」などが採り上げられております。こういった調査結果も踏まえつつ、これらの業種に限られませんけれども、具体的な対象業種を検討し、その中から、重点的に調査していく業種を、更に絞り込んでいきたいと考えております。
(問) 本日の公表事案ではないのですが、昨日、昨年11月に強制調査に乗り出した五輪談合事件をめぐって、公正取引委員会として、法人6社と個人を告発して、東京地検特捜部の方で起訴しました。告発、起訴を受けて、改めて事件の意義や問題意識をお聞かせいただければと思います。
(事務総長) 昨日の犯則審査部第二特別審査長が会見の場で御説明させていただいた部分と重なると思いますが、東京五輪・パラリンピックにおける競技のテスト大会に関する入札談合事件について、犯則調査の結果、検事総長に法人6社個人7名を告発したところでございます。
 本件の意義についてのお尋ねですけれども、本件は、発注者である組織委員会の犯則嫌疑者と広告代理店業界売上高第1位で、組織委員会の専任代理店も務めていた電通が主導した事案であること、また、被告発会社6社が、いずれも主要なスポーツイベント等で運営実績のある大手の広告代理店や大手のイベント企画・運営会社等であって、上場企業が含まれていることのほか、巨大な国家的プロジェクトである東京2020大会の運営業務等を対象とした入札談合であって、社会的影響が大きいことが挙げられると思います。更には、これら業務の契約金額の合計が、報道にも出ていますけれども、437億円ということであって、市場規模が大きい分野において、独占禁止法違反が行われたということでございますので、「国民生活に広範な影響を及ぼす悪質かつ重大な事案」であると考えています。そのため、本件を犯則調査という形で刑事告発、その後、東京地検によって起訴したものと承知しておりますけれども、そういう厳しい対応をしたということでございます。
 また、この場でも何度か御質問をいただきましたけれども、広告代理店などのイベント業界については、これまで、あまり独占禁止法違反が見られない業界でした。事件というのは、起きたものを我々が調査するものでございまして、こちらから積極的に作るわけではないのですけれども、これまでにあまり独占禁止法違反が見られなかった業界に関する調査を行ったという意味では、こういった業界にも警鐘を鳴らすような側面があったのかなと考えております。

以上

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