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令和6年2月14日付 事務総長定例会見記録

令和6年2月14日付 事務総長定例会見記録

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[発言事項]

事務総長定例会見記録(令和6年2月14日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

競争政策研究センター第6回大阪シンポジウムの開催について

 本日は、競争政策研究センターが3月15日(金)に開催いたします、大阪シンポジウムについて御紹介いたします。
 このシンポジウムのテーマは「生成AIと競争政策~イノベーションのために競争政策が果たす役割とは?~」です。現在、生成AIは、基盤モデルの性能が飛躍的に高度化したり、画像生成、検索、チャットボットといった関連サービスが次々と発表されるなど世界中で急速に普及しております。生成AIが市場の競争環境にどのようなインパクトを与えるのかは、競争政策の観点から、重大な関心事項の一つとなっております。実際に、昨年11月に開催されましたG7エンフォーサーズ及びポリシーメイカーズサミットにおきましては、各国競争当局間において生成AIに関する競争政策上の論点等について議論が行われたほか、米国連邦取引委員会、英国競争・市場庁、欧州委員会などといった世界の競争当局において、活発な動きがみられています。
 本シンポジウムでは、冒頭、公正取引委員会の職員である品川政策立案総括審議官が登壇いたしまして、生成AIに関する競争政策上の論点についての公正取引委員会の視点を御紹介いたします。
 次に、生成AIに関するビジネス慣行、競争環境等を法律的な視点で見ていらっしゃる実務家の方、法学者、海外の研究者、さらに生成AIの開発や利用に積極的に携わる事業者として、マイクロソフトコーポレーション、ソフトバンクグループのエスビーインテュイッションズ株式会社の方による講演及びパネルディスカッションを通じまして、生成AIを巡る国内外の動向、生成AIが競争環境に与える影響、競争政策の今後の方向性など様々な論点を掘り下げていく予定です。
 本シンポジウムは、大阪駅近くにございますホテルモントレ大阪で、3月15日14時から16時50分まで開催いたします。当日は日英同時通訳で行いまして、オンラインでも御参加いただけます。現在、参加申込みの受付を行っておりまして、公正取引委員会のウェブサイトで3月8日17時まで受け付けておりますので、奮って御参加いただきたいと思います。
 私からは以上です。

質疑応答

(問) 改めて今回のシンポジウムの狙いをもう一度教えていただけますか。
(事務総長) 公正取引委員会はこれまでも、例えば2021年に「アルゴリズム/AIと競争政策」に関する報告書を公表しまして、アルゴリズム/AIを用いた協調的行為などについて考え方を整理しております。また、昨年秋のG7に際して開催しました国際シンポジウムにおきましても、生成AIを巡る独占禁止法上及び競争政策上の論点を明らかにしたところでございます。
  今般、本シンポジウムにおける議論を、更に生成AIに関する知見として加えていきたいと思っておりまして、公正取引委員会としては、生成AI市場に対する理解を深めまして、今後、発展が見込まれます生成AIの動向を引き続き重大な関心を持って注視していきたいと思っております。
 また、ビジネスにおいても生成AIの活用がだんだんと普及してきているという中でございますので、そういった国内外の状況や競争政策の観点から、どういったところを論点として、各国において議論されているのかを皆さんと共有して、政策の立案や実施につなげていきたいと思っております。
(問) 昨年11月のG7エンフォーサーズ及びポリシーメイカーズサミットにおいて、こういった新しい技術については、これまでよりももっと長期的な視点でホライズンスキャニングをしていく必要があるということが共有されたかと思います。昨年11月以降で、公正取引委員会として、こういったところへの競争上の懸念について、もしホライズンスキャニングや将来的な技術の動向等をご覧になって認識したような部分があれば教えてください。
(事務総長) 昨年の秋以降の状況ということでございますが、昨年の秋からも、有識者の方を含めまして、様々な方々からヒアリングを行ったり、文献調査を行ったり、あるいは諸外国での動きを見ております。その辺りの様々な知見が現在蓄積されてきておりますが、この生成AIを巡る論点は、かなり広範にわたっておりまして、また、これまでのプラットフォームビジネスとの違いもあるかと考えております。実際にどういうところが問題になるのかというところの基本的な視座は、競争政策の観点から変わらないと考えておりますが、まだまだ競争が活発な部分もございますので、その辺りを多面的によく見ていく必要があると考えております。

以上

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