[配布資料]
[発言事項]
事務総長定例会見記録(令和7年3月19日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)
公正取引委員会のマスコットキャラクター「どっきん」のプロフィール及びペーパークラフトについて
本日は公正取引委員会の公式キャラクターである「どっきん」のプロフィールとペーパークラフトについて御説明したいと思います。
公正取引委員会のキャラクターであります「どっきん」につきましては、日本の将来を担う子供達に公正取引委員会や独占禁止法に親しみを持ってもらえるよう、平成22年に作成されたものです。
「どっきん」は、公正取引委員会のホームページ上にありますキッズ向けコーナーにおいて、独占禁止法や公正取引委員会の活動を分かりやすく説明したり、XやFacebookといった公正取引委員会のSNS公式アカウントにおいて、当委員会の活動に関する情報を発信する際などに登場しております。
ちなみに、こちらにありますぬいぐるみは、国内外に多数出張しておりまして、国際会議においても人気を博しているところです。
「どっきん」のプロフィールにつきましては、これまで「コウトリ星から来た宇宙人」など一部については設定されておりましたが、今般、「どっきん」を広報活動においてより活用していくため、「どっきん」のプロフィールを作成し、本日、公正取引委員会のホームページに掲載しました。お手元にもお配りしておりますが、今まで未知であった「どっきん」の生態がより詳しく分かる内容となっておりますので、ぜひ御覧いただければと思います。
また、「どっきん」のプロフィールの作成に併せまして、新たに「どっきん」のペーパークラフトを作成しました。本ペーパークラフトは、小さなお子様が保護者と一緒に楽しく作成できるものとなっておりまして、こちらにありますような立体的などっきんを作成することができます。本日、皆様にもペーパークラフトをお配りしておりますので、ぜひ作成いただければと思います。こちらも公正取引委員会のホームページに掲載し、ダウンロードできるようにしております。
公正取引委員会としましては、今後、これらを新たな広報コンテンツとして活用することによって、公正取引委員会の敷居が高いと思われているイメージを軽減するとともに、事業者や一般消費者の方々に、より一層親しみを持っていただくことにより、一人でも多くの方に独占禁止法や公正取引委員会の活動に対する理解を深めていただけるよう、引き続き分かりやすい情報発信を行ってまいります。
私からは以上です。
質疑応答
(問) 本日の会見テーマとは関係ない質問になりますが、現在国会に提出されている改正下請法案について、通常は1年以内に施行されると理解しているのですが、公正取引委員会としていつ頃の施行を目指したいのかということについて、現時点で決まっておりますでしょうか。
(事務総長) まず、これから法案の御審議をしていただくということになろうかと思いますので、施行については法案が成立してからということになります。
(問) 成立と同時に施行時期も決まるイメージでしょうか。
(事務総長) 法律の中にどういう風に入るかということになるかと思います。
(問) まずは審議が必要だということでしょうか。
(事務総長) 言及するには時期尚早かなと思います。
(問) 先ほど御発言の中で、公正取引委員会について敷居が高いイメージがあるとおっしゃっていましたが、どういう層から敷居が高いイメージを抱かれていると感じるのでしょうか。
(事務総長) まず、色々な方々からの受け止めがございますけれども、一般の方々にとってみると、公正取引委員会はそもそも何をやってるのかということがいまいちイメージが湧きませんという方もいらっしゃいますし、また、独占禁止法ないし下請法を厳正に執行するというのは当然、我々の基本方針ですけれども、そういうイメージから「非常に厳しい」、「怖い」というイメージもございまして、本当は様々なところから情報をお寄せいただきたいということもあるわけです。そういうところで若干、敷居が高いということで、なかなかアクセスしていただけないようなことがございますので、その辺りはできれば解消していきたいと思っております。
(問) 恐らく企業とかからすると公正取引委員会は怖いイメージがあると思うのですが、今回キャラクターのプロフィール作成の趣旨としては、申告がしやすいようなイメージを作りたいということでしょうか。
(事務総長) そうですね。いずれにしろ、どういう形であれ国民生活に非常に大事な仕事を担っているっていうところを御理解いただいて、なるべく身近に感じていただきたいというところでございます。
(問) 改正下請法に絡んだ話になりますが、春闘の回答が大手から先行して出てきていますが、これから中小企業も本格化してくると思います。価格転嫁の進展等で下請法改正も含め、公正取引委員会としても後押しされていると思いますが、今回の春闘の賃上げの流れと価格転嫁の進展状況について御所見を教えてください。
(事務総長) 数年前からですけれども、価格転嫁に向けた政府全体の取組の中におきまして、公正取引委員会はこれまで一定の役割を果たしてきていると感じております。例えば、いわゆる労務費指針のお話につきましても、これは様々なコストが上がる中で労務費の上昇分についてはなかなか転嫁しにくいという背景を受けて作ったものですけれども、それを浸透させていくといったことも含めまして、これまで様々な取組を行っているということでございます。
例えば、労務費指針についても、まだ地方の方で必ずしも現場までは浸透していないといった話があるともお聞きしますし、また、転嫁の状況につきましても、もう何年か前と比べると相当程度進んできているかなと思っておりますが、下請けの階層が進んでいくにしたがって、なかなか転嫁が難しいような話も聞くところでございますので、様々な努力を我々も続けていく必要があると思っております。
(問) 先ほど「どっきん」の御説明の中で、国際会議にも出席しているとおっしゃっておりましたが、それはどんなことをされているのでしょうか。また、それを見た国際会議の方々の反応が想像できないので教えてください。
(事務総長) 公正取引委員会が参加をする国際会議、様々なところがございます。OECDの競争委員会であったり、ICNといった会議がございますけれども、その会議の場に、このぬいぐるみを持っていきまして、外国の当局の方にも御注目をいただいています。
この手のキャラクターは世界的には珍しいらしく、日本の非常に特徴的なものだと感じていただいているのだと思いますが、そういったことでこちらの方からも、広報の一環としてキャラクターを作っているというお話をさせていただいたり、キャラクターのプロフィール的なことを各国の当局の方々に紹介をさせていただいているということでございます。各国の当局の方は非常によく反応されるといいますか、受けがいいといいますか、そういうような状況でございます。
(問) どこかの国から「真似をしたい」とか言われるまでではないけれど、注目を集めているということでしょうか。
(事務総長) そうですね。複数の外国の当局の方がいるときに私も紹介したことがありますけれども、それぞれの当局の方は、「そちらの国ではこういうのを作っているか」という会話をされたりしていましたので、外国の当局はあまりこのようなキャラクターは持っていないような感じを私は受けております。
(問) 昨日の報道で、スマホ新法について、米国の企業を狙い撃ちしている一種の関税措置なのではないかといった報道があったと思いますが、これについてスマホ新法所管の公正取引委員会の見解をお伺いできたらと思います。
(事務総長) そのような報道があることは承知しております。スマホソフトウェア競争促進法につきましては、スマートフォンが日本の世帯普及率が9割を超えるなど、我が国の国民生活及び経済活動において基盤としての役割を果たしているといったこと、また、アプリストアなどのスマートフォンの特定ソフトウェアを提供する事業者が限定されており、寡占状態となっているということで競争制限的な行為によって様々な競争上の弊害が生じているといったことを踏まえまして、類型的に独占禁止法に違反する一定の行為を禁止するなどして迅速かつ効果的に競争環境の整備を図るために立法されたものということでございます。同法の規制、対象事業者につきましては、特定ソフトウェアの提供等に係る事業の規模が他の事業者の事業活動を排除し、又は支配し得るものとして、事業の規模が政令で定める規模、これは国内の利用者数の月平均が4000万人ということでございますけれども、その規模以上の事業者を指定することとされておりまして、当該規模以上である事業者は、いずれの国の事業者であっても指定されることとなっておりますので、特定国の事業者を標的にするといったものではございません。
公正取引委員会としましては、本年末に予定されております全面的なこの法律の施行に向けまして、下位法令やガイドラインの策定などに関してアメリカの事業者を含む関係事業者とは緊密にコミュニケーションをとっておりまして、アメリカの事業者についても本法への理解を得ながら建設的な対話を行うことができているのではないかというふうに認識しております。
(問) そうしますと、今後、例えば外交の場で、アメリカから同じような主張があれば、特定の国を狙ったものではないという主張を、外交を通じて説明されていくという理解でよろしいでしょうか。
(事務総長) 公正取引委員会として考えていることは、今申し上げたとおりでございますので、機会を見てそういうことを説明する必要があれば、そういうことを説明していくということになるかなと思います。
以上