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平成24年5月9日付 事務総長定例会見記録

平成24年5月9日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成24年5月9日(水曜)13時30分~ 於 官房第1会議室)

東アジア競争政策トップ会合及び東アジア競争法・政策カンファレンスについて

 (事務総長)
 本日,私からは,先週の5月2日と3日の両日,マレーシアのクアラルンプールにおいて開催された東アジア競争政策トップ会合及び東アジア競争法・政策カンファレンスについてお話ししたいと思います。
 近年,東南アジア諸国や中国において新たに競争法が施行されるなど,東アジア地域における競争政策の重要性が高まっています。こうした中,東アジア競争政策トップ会合は,東アジアの競争当局のトップ等が一堂に会して,最近の活動状況や今後の課題等について意見交換を行う場として,公正取引委員会の竹島委員長の提唱により,平成17年に立ち上げられたものです。
 この会合は,毎年,ホスト国競争当局と公正取引委員会,それからアジア開発銀行研究所(ADBI)の共催で行われておりまして,今年はマレーシアがホスト国となり,東アジアの18の国・地域の競争当局のトップ等幹部職員が参加しまして,公正取引委員会からは竹島委員長ほか職員が出席しました。
 5月1日付けの新聞発表文では,17の東アジア地域の競争当局及び競争関連当局が参加する予定となっておりましたが,この公表以降,タイの競争当局が参加することになりましたので,今申しましたとおり,18の国・地域の競争当局のトップ等幹部職員が参加しました。
 5月2日に,東アジア競争法・政策カンファレンスが開催されまして,この会議におきましては,竹島委員長がカルテル対策の重要性について,プレゼンテーションを行いました。
 具体的には,まず,カルテルが引き起こす問題点として,カルテルを行うことによって企業が積極的な経営改善を怠るため,商品の価格高止まりや品質低下といった消費者が不利益を受けることが生じ,また,新商品の開発が進まなくなることにより経済が停滞することを指摘しました。そして,カルテルをなくしていくために必要な取組として,違反事件に対する罰則の強化や,リニエンシー制度の導入など違反事件を発見していくための体制の整備,カルテルを規制していくことの重要性についての積極的な広報活動等の実施,また,国際カルテルが増えてきていることから,国際カルテルに適切に対処するために,海外競争当局との連携強化が必要になってきている等を発言して,厳格な法執行を競争当局として貫くことが必要であることをプレゼンしました。
 翌日の5月3日の東アジア競争政策トップ会合では,東アジアにおける最近の競争法・政策の進展,東アジアにおけるカルテルを抑止・防止していくための広報活動等について,参加した競争当局からの報告と意見交換が行われました。公正取引委員会からは,最近の我が国の運用状況やカルテルを抑止するための活動の重要性,また,東アジアの他の競争当局に対して実施している技術支援の状況等について報告したところです。
 このような会合を開催することは,東アジア地域における競争政策に対する理解の促進や競争当局間の協力関係の構築という観点から非常によい機会であると考えており,今後も積極的に貢献していきたいと考えています。
 なお,来年はフィリピンにおいて本会合が開催される予定となっております。
 私からは以上です。

 以上

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