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平成24年10月10日付 事務総長定例会見記録

平成24年10月10日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成24年10月10日(水曜)13時30分~ 於 官房第1会議室)

競争政策研究センター(CPRC)の状況について

 (事務総長)
 本日,私からは,競争政策研究センター(CPRC)の状況についてお話しさせていただきたいと思います。
 経済のグローバル化や技術革新が活発に進んでいる状況におきましては,公正取引委員会における競争政策の運営や法執行に関して,経済学的な,また法学的な分析や知見を取り入れていく必要性が高まっています。こうした問題意識から,公正取引委員会は,平成15年にCPRCを発足させまして,今年で10年目を迎えております。
 CPRCの現在の構成は,所長は本年4月に就任いたしました一橋大学の大学院経済学研究科の岡田教授になっていただいておりまして,岡田教授の下で,主任研究官や客員研究員という外部の先生方にメンバーになっていただいております。
 こうした経済学者,また法律学者の方と,公正取引委員会の職員という三者の協働によって共同研究を行い,独占禁止法や独占禁止法に関係する法律の執行,競争政策の企画・立案を行う上で理論的な基礎を強化するための活動を行っているところです。
 具体的には,CPRCでは,独占禁止法の執行や競争政策の企画・立案を行う上に当たって参考とするテーマを選定いたしまして,今申し上げた外部の法律学者,経済学者と公正取引委員会の三者協働による共同研究を行いまして,共同研究の成果を共同研究報告書という形で取りまとめて公表したり,また公開セミナーを開催し,その研究成果を広く社会に提供しているところです。
 公開セミナーは,最近では,5月に「企業再生への国家の関与と競争政策」をテーマに,また6月には「競争法の観点からみた特許紛争-欧米のIT分野における動向を中心として-」をテーマに開催しておりまして,いずれのセミナーも参加募集締切日前に応募者数が募集定員に達するなど,CPRCの活動に対する関心は高くなっているものと思っております。次回は,11月9日に「特許制度と競争政策について」の公開セミナーを予定しておりまして,公正取引委員会のホームページを見ていただくと概要が出ておりますので,御参照いただければと思います。
 また,CPRCがここ数年,力を入れて取り組んでいるテーマは,競争政策に対する経済分析の活用ということでして,最近の研究成果の公表としては,「企業結合の事後評価-経済分析の競争政策への活用-」,また,「カルテル規制における経済分析の活用-CPRCハンドブックシリーズNo.2-」という形で,経済分析の活用に関する報告書を力を入れて取りまとめております。
 こうした競争政策に関する理論的・実証的な基盤としての役割のほかに,CPRCに期待されているもう1つの重要な役割というのは,競争政策に関する研究者の国際的な交流拠点という機能を果たすことであります。CPRCの発足以来,競争政策に関するテーマを選定して,海外の競争当局の担当者や海外の学者の方を迎えて国際シンポジウムを毎年開催しているところです。今年の3月には「カルテル・談合の経済分析と独占禁止法」というテーマで開催いたしました。本年度は,来年の2月に「新興国における競争政策の役割」というテーマで,ブラジル,中国,インドから経済学者の方を迎えて開催する予定にしております。
 こうした国際シンポジウムにおける議論の模様や共同研究報告書は,CPRCのホームページに掲載しておりますので,御覧いただきたいと思います。
 私からは以上です。

 以上

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