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平成25年1月16日付 事務総長定例会見記録

平成25年1月16日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成25年1月16日(水曜)13時30分~ 於 官房第1会議室)

地方有識者との懇談会について

 (事務総長)
 本日,私からは,昨年の11月に,全国の10都市で開催いたしました地方有識者との懇談会についてお話しいたします。
 この地方有識者との懇談会は,公正取引委員会の委員などが各地区に赴きまして,有識者と懇談を行い,公正取引委員会の活動を紹介するとともに,各地域の実情や公正取引委員会に対する御意見・御要望を伺って,今後の独占禁止法や下請法の適切な運用にいかしていくことを目的としたものであります。
 平成24年度は10都市で開催いたしましたが,それぞれの地区ごとに,浜田委員,小田切委員,幕田委員,そして,私が分担して,これらの地区に赴いて懇談会を開催いたしました。
 懇談会には,各地区の商工会議所などの経済団体や消費者団体,学識経験者,報道関係者といった有識者の方々に出席していただきまして,はじめに公正取引委員会の最近の活動状況を説明しました後,御出席いただいた方々から御意見や御要望をいただきまして,懇談をしたところであります。
 そこで,こうした10地区の懇談会でいただきました,御意見・御要望のいくつかを御紹介したいと思います。
 まず,独占禁止法や下請法の運用に関しましては,特に,優越的地位の濫用や下請法の違反行為について,多くの御意見を頂戴しております。例えば,「平成21年に公正取引委員会に優越的地位濫用事件タスクフォースが設置されて以降,優越的地位の濫用に関する措置件数が大幅に増加している。しかし,量販店等による協賛金の要請や従業員の派遣要請等の違反行為は跡を絶たない。」といった意見をいただいております。また,来年4月に予定されております消費税率の引上げに関しましては,「消費税率の引上げに伴い,公正取引委員会や関係機関には,消費税率の引上げ分が適正に転嫁されるよう普及啓発活動を行うとともに,転嫁拒否行為に対する取締り・監視をしっかり行ってほしい。」,また,下請法に関しましても「消費税率が引き上げられるが,それに伴って下請事業者が増税分を親事業者に対する販売価格に転嫁できているか,チェックをしっかり行ってほしい。」といった意見をいただいております。
 公正取引委員会としては,引き続き,中小事業者に不当に不利益を与える行為に対しては,迅速・厳正な対応に努めてまいりたいと考えております。また,消費税の円滑かつ適正な転嫁のための必要な施策については積極的に取り組んでいきたいと考えているところです。
 次に,広報・広聴について御紹介いたします。広報活動に関しましては,昨年10月に入札談合事件について措置を採りました高知市での懇談会で,「独占禁止法違反事件の摘発を機に,その地域での独占禁止法遵守意識の向上を積極的に図るべきである。公正取引委員会は必ずしも身近な機関ではないし,パンフレットだけでは伝わらない部分も多いので,公正取引委員会には法の周知や啓発を積極的に行っていただきたい。」といった意見をいただきました。また,「商工会議所や商工会などから独占禁止法等の勉強会を行ってほしいとの声が上がっている」といった御意見や,中学生や高校生,大学生に対して,独占禁止法教室を開催することについては,今後も推進してほしいといった御意見をいただいております。
 こういった御指摘をいただいた点を踏まえまして,より多くの方に競争政策,独占禁止法や公正取引委員会の活動についての理解をいただけるように工夫をしながら,広報活動に今後とも積極的に取り組んでいきたいと考えているところです。
 こうした,地方有識者の方々からいただいた御意見を反映させて,今後とも独占禁止法や下請法の的確な運用に努めてまいりたいと考えています。
 私からは以上です。

 以上

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