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平成27年9月16日付 事務総長定例会見記録

平成27年9月16日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

日EU競争当局意見交換について(平成27年9月16日公表資料)

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成27年9月16日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

日EU競争当局意見交換について

 本日,私からは第31回日EU競争当局意見交換につきまして,お手元の資料に基づいて簡単に御紹介させていただきます。
 公正取引委員会では,従来から各国の競争当局との間で,協力関係の構築・強化や相互理解の促進などのために,定期的に意見交換を開催しておりますが,明日9月17日に,ブリュッセルにおきまして,EUの欧州委員会競争総局との意見交換会を開催いたします。公正取引委員会からは杉本委員長ほかが出席し,EU側からは競争政策担当でありますヴェステアー委員ほかが出席される予定であります。
 EUとの意見交換は,第1回目の会合が昭和55年(1980年)に開催されて以降,今回で31回目の会合となります。今回の意見交換におきましては,日・EUの競争法執行における課題等につきまして,率直な意見交換を行うことを予定しております。
 公正取引委員会といたしましては,このような競争当局同士の協議を通じまして,我が国競争政策のますますの発展,競争当局間の協力関係の一層の強化を図っていきたいと考えております。

質疑応答

(問) この意見交換についてですが,ちょうどEUとEPAの交渉を東京でやっていますが,これとは何か関係はあるのでしょうか。
(事務総長) 私の知る限り,たまたま時期は一緒になりましたけれども,特段何か内容的にリンクするとか,関係することはないと承知しています。
(問) EUとのEPAの交渉に関連するのですけれども,日本の競争当局として競争政策の分野で,今どんなところが関心分野ということになっているのでしょうか。
(事務総長) 日・EUのEPA交渉におきましては,ほかの各国とのEPA交渉と同じように,競争に関する考え方が議論されることが多く,この日・EUのEPA交渉におきましても,私ども初回から参加して,競争に関するチャプターの議論に参加しておりますが,いずれにしましても,日・EUのEPA交渉の具体的な中身につきましては,EPAの交渉の中身でございますので,これ以上のことは申し上げられません。ただ,日・EUとの関係ではかねてより日・EU独占禁止協力協定を持っておりますので,基本的にはそれに基づいて協力関係をこれまでも,またこれからも強化していくということだと思います。
(問) 今の御質問に若干関連はしているとも思うのですけれども,趣旨としては当局間の国際協力についてと示されているのですけれども,個別にみたときに日本の公正取引委員会と欧州委員会,それぞれ日本からみた場合に日本が進んでいる点,あるいは欧州委員会の実務として参考にすべきような点というのはそれぞれあるのでしょうか。
(事務総長) 具体的,個別的にここで整理して申し上げることはなかなかできませんけれども,各国当局との意見交換というのは,EUに限らずアメリカのFTC,DOJ,それからカナダ等の当局と定期的に行ってきております。その際,私も何回か出席させていただきましたけれども,お互いの国の最近の競争政策上の課題,執行上の課題について,率直な意見交換をするということによりまして,相手方の経験なり制度のもとでの執行をお互いに共有することによって,自分たちの執行に生かしていく,あるいは国際協力の問題,競争当局間の協力の問題であれば,いろいろな事例を通した協力というものをその機会に振り返ってみて,今後更に改善すべき点があるかどうかということについて,自由な意見交換をするというのが一般的でございます。EUにはEU,アメリカにはアメリカで,日本にはないいろいろな制度がありますし,また逆にEU,アメリカにない制度を日本が持っていることもありますので,お互いの制度,経験を共有することによって,執行を更に円滑,効果的なものにするとともに,競争当局間の協力という意味でも,これを促進していくということに役立てるという意味で,このような定期的な競争当局間の自由な意見交換の機会が設けられていると理解しております。
(問) 今回は意見交換が主であって,何らか決定事項があるようなことはないのですか。
(事務総長) 原則として年1回,日本で開いて,次の年はブリュッセルで開く,アメリカであれば日本で開いて,次の年はワシントンとか,お互いの地で定期的に開催しております。何か決定するということが絶対にないとは言えませんが,先ほど申し上げましたように,定期的な国家間の自由な,率直な意見交換を通じて,お互いの執行ないし協力関係を強めていくということでございますので,特段何か決定する事項があるとは理解しておりません。

以上

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