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平成30年3月14日付 事務総長定例会見記録

平成30年3月14日付 事務総長定例会見記録

[配布資料]

「デジタル・エコノミーの進展と競争政策」(公正取引委員会ウェブサイト)

[発言事項]

事務総長会見記録(平成30年3月14日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

CPRC国際シンポジウムの開催について

 本日,私からは国際シンポジウムについてお話しいたします。
 競争政策研究センター(CPRC)では,大阪弁護士会,関西経済連合会,大阪商工会議所,電子情報技術産業協会関西支部及び神戸大学との共催によりまして,3月30日に大阪弁護士会館において,大阪国際シンポジウムを開催いたします。このように,東京以外で国際シンポジウムを開催するのは初めての試みでございます。
 本シンポジウムのテーマは,お手元の資料にもございますように,「デジタル・エコノミーの進展と競争政策~IoT,データ,プラットフォーム・ビジネスと法~」でございます。
 ビッグデータの活用やAI,IoTの開発・普及により,次々にイノベーションが生み出される中で,事業を行う基盤となる技術を有するなど,強い地位を持つ者が競争の在り方を歪めたり,不公正な取引条件を課したりすることが懸念されております。また,巨大化するプラットフォーマーや,標準必須特許の保有者,自ら利用する意思が無いのに特許を保有し特許侵害を訴えることで多額の賠償金等の獲得を目指す,いわゆるパテントトロール等の行動に注目が集まっております。
 本シンポジウムでは,こうした国内外の動きを踏まえて,デジタル・エコノミーが進展する中で,企業がどのような競争環境に置かれているか,そして競争法・競争政策はどのような役割を果たすのかを議論いたします。
 まず,第1部では,「IoT/AI時代の知的財産権と競争法」をテーマに,泉水文雄神戸大学教授をモデレーターとして,知的財産権に詳しいジョージ・コントレラス米国ユタ大学教授から,技術標準として採択される特許を持つ企業がFRAND宣言を行った場合のロイヤリティ率の決定について御報告を頂き,その報告を受けて,芝田員範京セラ株式会社法務知的財産本部ライセンス部部長,リャン・ホウ上海交通大学教授,そして,川濱昇京都大学教授からコメントを頂きます。
 次に,第2部では,「データ・プラットフォームと最近の競争法執行の状況」をテーマに,香港競争委員会の委員でもあるトーマス・チェン香港大学准教授をモデレーターとして,日本における取組について,当委員会の青木玲子委員から,EUにおける取組について,欧州委員会競争総局のサイモン・ヴァンドゥワラ氏から,ドイツにおける取組について,ドイツ独占委員会のトーマス・ヴェック氏から御報告を頂きます。これらの報告を受けて,パナソニックIPマネジメント株式会社の福岡則子ライセンス部担当部長,はばたき綜合法律事務所の浜中孝之弁護士からコメントを頂いた後,第2部の登壇者によりますパネルディスカッションを行います。
 既にCPRCのホームページにおきまして,参加者の募集をしており,どなたでも御参加いただけますので,奮って御参加いただきたいと思います。

以上

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