2026年9月

 

EU

欧州委、DMA違反でグーグルに制裁金2026年7月23日 欧州委員会を賦課

2026年7月23日 欧州委員会 公表

原文

【概要】

   2026年7月23日、欧州委員会(以下「欧州委」という。)は、デジタル市場法(以下「DMA」という。)に基づき、グーグルに対して2件のDMA違反(①検索における自己優遇(Self-preferencing)、②アプリストアにおけるステアリング制限(anti-steering) )を認定し、合計8億9000万ユーロ(約1660億円)の制裁金を賦課した旨を公表した。同法に基づく制裁金としては過去最高額(注)となる。公表文の概要は以下のとおり。 

(注)欧州委による DMAに基づく制裁金としては、Apple(5億ユーロ(約930億円))、Meta(2億ユーロ(約370億円))に続く決定事例となる。 


1 決定に係る公表文の概要
⑴  検索における自己優遇(4億6000万ユーロの制裁金) 
 欧州委は、グーグルがGoogle検索において、ショッピング、ホテル、交通機関、スポーツ結果などに関する自社サービスを検索結果の上位に表示したり、視覚的効果を用いたりするなどして、第三者の類似サービスよりも優遇したと認定し、DMAに基づく義務に違反すると判断した。

⑵  アプリストアにおけるステアリング制限(4億3000万ユーロの制裁金) 
 欧州委は、グーグルがGoogle Playを通じてアプリを配信する開発者に対し、ウェブサイトや代替アプリストアなどのより安価な代替購入経路を顧客に知らせ、そちらへ誘導して購入させることを制限していたと認定した。また、グーグルが徴収するステアリング関連の手数料水準及び課金期間がDMAの基準を超えていると判断した。

⑶   欧州委がグーグルに求めた是正措置 
 欧州委はグーグルに対し、違反状態を是正するため、①検索結果において第三者のサービスを自社サービスと公平かつ非差別的に扱うこと、②アプリ開発者がGoogle Play外でも自由にオファーを宣伝し、需要者と契約を締結できるようにすることを求める。

⑷  グーグルの対応及び欧州委の今後の対応 
 グーグルは既に検索結果の表示方法(無料サービス、広告等)やステアリングルールに関する変更を提案・テスト等しており、欧州委はこれらをコンプライアンスに向けた進歩として評価し監視していく。
 また、欧州委は、本日(7/23)の決定を踏まえ、AI Overviews及びAI Modeに対して当該決定の原則をどのように適用するかということに関するグーグルの提案にも留意し、グーグルとの対話を継続する。 

2 テレサ・リベラ上級副委員長による声明 
 グーグルは、DMAの実効的な遵守に十分に至っておらず、本日(2026年7月23日)、我々はこれらの違反に対して、断固かつバランスの取れた措置を採った。優れた製品は品質の高さゆえに成功すべきであり、検索エンジンを運営事業者が所有しているからという理由だけで成功してはならない。 
 また、欧州の需要者は、たとえアプリストアの運営事業者が手数料を受け取らない場合でも、最良のオファーに申し込む方法をアプリ開発者から示される権利がある。これこそがDMAに期待されることであって、全ての欧州市民の利益のために、デジタル市場における公正性、選択の自由、そしてイノベーションを保護することにつながる。
 

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