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日本・オーストラリア経済連携協定 本体協定

日本・オーストラリア経済連携協定 本体協定

(正本とは形式面で異なります。)

第十五章 競争及び消費者の保護

第十五・一条 目的

 この章は、競争の促進及び消費者の保護に関する協力を通じて経済効率及び消費者の福祉を向上させることによりこの協定の目的の達成に寄与することを目的とする。

第十五・二条 定義

 この章の規定の適用上、
(a) 「反競争的行為」とは、競争に悪影響を及ぼす行動又は取引であって、いずれかの締約国の競争法の下で罰則その他排除に係る措置の対象とされるものをいう。
(b) 「競争当局」とは、次のものをいう。
(i) オーストラリアについては、オーストラリア競争・消費者委員会又はその後継機関
(ii) 日本国については、公正取引委員会又はその後継機関
(c) 「競争法」とは、次のものをいう。
(i) オーストラリアについては、二千十年の競争・消費者法第四章及び第十一A章の規定並びにこれらの章の規定に基づいて作成された命令及び規則、同法のその他の章の規定(第四章の規定に関連するものに限るものとし、第十章の規定を除く。)並びにそれらの改正
(ii) 日本国については、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)並びにその実施について定める命令及び規則並びにそれらの改正
(iii) オーストラリア及び日本国の双方について、両締約国が競争法であると随時相互に決定するその他の法令

第十五・三条 反競争的行為に対する取組による競争の促進

1 各締約国は、自国の法令に従い、特に反競争的行為に対する取組により競争を促進するために適当と認める措置をとる。
2 1に規定する措置は、透明性、無差別待遇及び手続の公正な実施の原則に適合するものでなければならない。

第十五・四条 国有企業

 両締約国は、前条の規定に加えて、競争の促進と他の政策目的との間の関係に留意しつつ、企業が国有企業であるという理由のみで政府が当該企業に対し競争上の利益を与えることのないようにすることを確保するよう努めることが競争の促進に寄与し得ることを認める。

第十五・五条 反競争的行為に対する取組に関する協力

1 両締約国は、更なる競争の促進のために協力することの重要性を認める。
2 両締約国は、それぞれ自国の法令に従い、かつ、自国の利用可能な資源の範囲内で、反競争的行為に対する取組による競争の促進について協力する。
3 協力は、情報の交換、執行活動の通報及び調整並びに協議を含むことができるが、これらに限られない。
4 この条の規定を実施するための詳細な協力に関する取決めは、両締約国の競争当局間で行うことができる。

第十五・六条 消費者の保護に関する協力

 両締約国は、それぞれの区域における消費者の福祉を向上させるために消費者の保護に関連する事項について協力することの重要性を認める。したがって、両締約国は、適当な場合には、公に利用可能な情報及び経験を交換すること等により、消費者の保護に関連する事項について協力する。

第十五・七条 協議

 両締約国は、競争法を執行する各競争当局の独立性を尊重することの重要性を認めつつ、いずれかの締約国の要請があった場合には、この章の規定に関連して生ずることがあるいかなる事項についても、相互に協議する。

第十五・八条 情報の秘密性

1 各締約国の競争当局は、自国の法令に従い、他方の締約国の競争当局との間で情報を共有することができる。
2 公に利用可能でない情報を受領する締約国の競争当局は、当該情報を交換する場合における秘密の保護の重要性を認めつつ、当該情報を提供する締約国の競争当局が課する条件に従ってのみ当該情報を利用し、又は開示することができる。
3 一方の締約国の競争当局から他方の締約国の競争当局に提供される情報については、当該他方の締約国の裁判所又は裁判官が行う刑事手続において提示するために使用してはならない。ただし、当該情報が、当該他方の締約国の要請に応じ、外交上の経路又は両締約国の国内法令に従って設けられたその他の経路を通じて刑事手続における使用のために提供された場合は、この限りでない。
4 この条の規定は、この章の規定に従って提供された情報を受領した締約国の法令が要求する限りにおいて、当該情報の使用又は開示を行うことを妨げない。一方の締約国の競争当局は、可能な限り、当該情報を提供した他方の締約国の競争当局に対し当該使用又は開示について事前に通報する。

第十五・九条 第十九章(紛争解決)の規定の不適用

 第十九章(紛争解決)に定める紛争解決手続は、この章の規定については、適用しない。

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