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免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関するQ&A

令和4年1月19日
財務省
公正取引委員会
経済産業省
中小企業庁
国土交通省
改正:令和4年3月8日


はじめに

 
 このQ&Aは、消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)に関し、事業者の方々から寄せられている質問、特に免税事業者(注)やその取引先の対応に関する考え方を明らかにしたものであり、制度への理解を深め、必要な対応をご検討いただく際にご活用いただくことを目的としたものです。

(注)基準期間(個人の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度)における課税売上高が1,000万円以下の事業者で、消費税の納税義務が免除される制度(事業者免税点制度)の適用を受ける事業者をいいます。基準期間における課税売上高が1,000万円以下でも、所轄税務署長への事前届出により課税事業者となることができます。
(参考)国税庁HPに、インボイス制度の特設サイトが設けられていますので、ご覧ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm
 また、インボイス制度について、さらに詳しくお知りになりたい方は、以下もご覧ください。
・適格請求書等保存方式の概要 -インボイス制度の理解のために-(令和3年7月 国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0020006-027.pdf
・消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A(令和3年7月改訂 国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/01-01.pdf

Q1 インボイス制度が実施されて、何が変わりますか。

A インボイス制度の実施後も、売上げに係る消費税額から、仕入れに係る消費税額を控除(仕入税額控除)し、その差引税額を納税するという消費税の原則は変わりません。
 また、インボイス制度の実施後も、簡易課税制度(注1)を選択している場合は、現在と同様、売上げに係る消費税額に一定割合(みなし仕入率)を乗じて仕入税額控除を行うことができます。一方、簡易課税制度を選択していない場合、仕入税額控除を行うためには、適格請求書(注2)(インボイス)の保存が必要となります。
 インボイスは、課税事業者が適格請求書発行事業者(注3)の登録を受けることで、発行できるようになります。課税事業者間の取引では、売手は現在使用している請求書等の様式に登録番号等を追加することなどが必要になり、買手(簡易課税制度を選択していない場合)は受け取ったインボイス及び帳簿を保存することで仕入税額控除を行うことができます。
 また、インボイスには消費税率や消費税額が記載されるため、売手は納税が必要な消費税額を受け取り、買手は納税額から控除される消費税額を支払うという対応関係が明確となり、消費税の転嫁がしやすくなる面もあると考えられます。
 なお、インボイス制度実施に伴う事業者の対応として、インボイス制度の実施までに、適格請求書発行事業者となる売手では、端数処理のルールの見直しを含めた請求書等の記載事項やシステムの改修等への対応が必要となる場合があります。また、交付したインボイスの写しの保存等や、 仕入税額控除を行おうとする買手では、新たな仕入先が適格請求書発行事業者かどうかの確認や、受け取ったインボイスが記載事項を満たしているかどうかの確認が必要となる場合があります。このような事業者の対応に向けては、改正電子帳簿保存法の活用を図るほか、デジタル化の推進のための専門家派遣やITの導入支援などを行います。なお、簡易課税制度を適用している事業者は買手としての追加的な事務負担は生じません。

(注1)基準期間(個人の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度)における課税売上高が5,000万円以下の事業者について、売上げに係る消費税額に、業種ごとに定められた一定割合(みなし仕入率)を乗じることにより、仕入税額を計算する仕組みです。適用を受けるためには所轄税務署長への事前届出が必要となります。
(注2)現行制度において保存が必要となる区分記載請求書の記載事項に加えて「登録番号」、「消費税率」及び「消費税額等」の記載が必要となります。
(注3)インボイス制度が実施される令和5年10月1日から登録を受けようとする事業者は、原則として令和5年3月31日までに登録申請書を所轄税務署長に提出する必要があります。

Q2 現在、自分は免税事業者ですが、インボイス制度の実施後も免税事業者であり続けた場合、必ず取引に影響が生じるのですか。

A インボイス制度の実施後も、免税事業者の売上先が以下のどちらかに当てはまる場合は、取引への影響は生じないと考えられます。

① 売上先が消費者又は免税事業者である場合
  消費者や免税事業者は仕入税額控除を行わないため、インボイスの保存を必要としないからです。

② 売上先の事業者が簡易課税制度を適用している場合
  簡易課税制度を選択している事業者は、インボイスを保存しなくても仕入税額控除を行うことができるからです。

 そのほか、非課税売上げに対応する仕入れについては仕入税額控除を行うことができませんので、例えば医療や介護など、消費税が非課税とされるサービス等を提供している事業者に対して、そのサービス等のために必要な物品を販売している場合なども、取引への影響は生じないと考えられます。

Q3 売上先がQ2のいずれにも当てはまらない場合、免税事業者の取引にはどのような影響が生じますか。

A 売上先がQ2のいずれにも該当しない課税事業者である場合、その課税事業者は免税事業者からの仕入れについて、原則、仕入税額控除ができないこととなります。しかし、取引への影響に配慮して経過措置が設けられており、免税事業者からの仕入れについても、制度実施後3年間は消費税相当額の8割、その後の3年間は5割を仕入税額控除が可能とされています。
 また、免税事業者等の小規模事業者は、売上先の事業者と比して取引条件についての情報量や交渉力の面で格差があり、取引条件が一方的に不利になりやすい場合も想定されます。このような状況下で、売上先の意向で取引条件が見直される場合、その方法や内容によっては、売上先は独占禁止法又は下請法若しくは建設業法により問題となる可能性があります。具体的に問題となりうる行為については、Q7をご参照ください。
 なお、インボイス制度の実施を契機として、売上先から取引条件の見直しについて相談があった場合は、免税事業者も自らの仕入れに係る消費税を負担していることを踏まえつつ、以上の点も念頭に置いて、売上先と交渉をするなど対応をご検討ください。

(参考)下請法及び建設業法並びに独占禁止法の優越的地位の濫用規制に関するご相談については、別紙の「下請法及び建設業法並びに優越的地位の濫用規制に係る相談窓口」までお問い合わせください。

Q4 免税事業者が課税事業者を選択した場合には、何が必要になりますか。

A 課税事業者を選択した場合、消費税の申告・納税等が必要となります。なお、インボイス制度の実施後も、基準期間(個人事業者の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度)における課税売上高が5,000万円以下の事業者は事前に届出を提出することで簡易課税制度を適用できます。簡易課税制度は中小事業者の事務負担への配慮から設けられている制度であり、売上げに係る消費税額にみなし仕入率を乗じることにより仕入税額を計算することができますので、仕入れの際にインボイスを受け取り、それを保存する必要はありません。
 また、課税事業者(簡易課税制度を選択している場合を含みます)がインボイスを発行する場合は、所轄の税務署長への登録申請や、売上先に発行する請求書等の様式への登録番号等の追加、売上先へのインボイスの交付、その写しの保存などが必要となります。
 インボイスには消費税率や消費税額が記載されるため、売手は納税が必要な消費税額を受け取り、買手は納税額から控除される消費税額を支払うという対応関係が明確となり、消費税の転嫁がしやすくなる面もあると考えられます。
 その他、課税事業者を選択した場合には、消費税法令に基づき、帳簿書類について原則7年間保存する必要があります。

Q5 現在、自分は課税事業者ですが、免税事業者からの仕入れについて、インボイス制度の実施に当たり、どのようなことに留意すればいいですか。

A 簡易課税制度を適用している場合は、インボイス制度の実施後も、インボイスを保存しなくても仕入税額控除を行うことができますので、仕入先との関係では留意する必要はありません。
 簡易課税制度を適用していない場合も、取引への影響に配慮して経過措置が設けられており、免税事業者からの仕入れについても、制度実施後3年間は消費税相当額の8割、その後の3年間は5割を仕入税額控除が可能とされています。
 また、消費税の性質上、免税事業者も自らの仕入れに係る消費税を負担しており、その分は免税事業者の取引価格に織り込まれる必要があることにも、ご留意ください。
 なお、免税事業者等の小規模事業者は、売上先の事業者と比して取引条件についての情報量や交渉力の面で格差があり、取引条件が一方的に不利になりやすい場合も想定されます。このような状況の下で取引条件を見直す場合、その設定方法や内容によっては、独占禁止法又は下請法若しくは建設業法により問題となる可能性があります。具体的に問題となりうる行為については、Q7をご参照ください。

(参考)下請法及び建設業法並びに独占禁止法の優越的地位の濫用規制に関するご相談については、別紙の「下請法及び建設業法並びに優越的地位の濫用規制に係る相談窓口」までお問い合わせください。

 免税事業者からの仕入れについて、インボイス制度の実施に伴う対応を検討するに当たっては、以上の点も念頭に置きつつ、仕入先とよくご相談ください。
 また、免税事業者である仕入先との取引条件を見直すことが適当でない場合に、仕入税額控除を行うことができる額が減少する分について、原材料費や諸経費等の他のコストとあわせ、販売価格等に転嫁することが可能か、自らの売上先等と相談することも考えられます。

Q6 課税事業者が、インボイス制度の実施後に、新たな相手から仕入れを行う場合には、どのようなことに留意すればいいですか。

A 簡易課税制度を適用している場合は、インボイス制度の実施後も、インボイスを保存しなくても仕入税額控除を行うことができますので、仕入先との関係で留意する必要はありません。
 また、簡易課税制度を適用していない場合は、インボイス制度の実施後は、取引条件を設定するに当たり、相手が適格請求書発行事業者かを確認する必要があると考えられます。
 免税事業者からの仕入れは仕入税額控除ができないため、免税事業者から仕入れを行う場合は、設定する取引価格が免税事業者を前提としたものであることを、互いに理解しておく必要もあると考えられます。例えば、免税事業者である仕入先に対して、「税抜」や「税別」として価格を設定する場合には、消費税相当額の支払いの有無について、互いに認識の齟齬がないよう、ご留意ください。
 また、具体的な取引価格の設定に当たっては、取引への影響に配慮して経過措置が設けられていることなど、Q5の内容もご参照ください。

Q7 仕入先である免税事業者との取引について、インボイス制度の実施を契機として取引条件を見直すことを検討していますが、独占禁止法などの上ではどのような行為が問題となりますか。

A 事業者がどのような条件で取引するかについては、基本的に、取引当事者間の自主的な判断に委ねられるものですが、免税事業者等の小規模事業者は、売上先の事業者との間で取引条件について情報量や交渉力の面で格差があり、取引条件が一方的に不利になりやすい場合も想定されます。
 自己の取引上の地位が相手方に優越している一方の当事者が、取引の相手方に対し、その地位を利用して、正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えることは、優越的地位の濫用として、独占禁止法上問題となるおそれがあります。
 仕入先である免税事業者との取引について、インボイス制度の実施を契機として取引条件を見直すことそれ自体が、直ちに問題となるものではありませんが、見直しに当たっては、「優越的地位の濫用」に該当する行為を行わないよう注意が必要です。
 以下では、インボイス制度の実施を契機として、免税事業者と取引を行う事業者がその取引条件を見直す場合に、優越的地位の濫用として問題となるおそれがある行為であるかについて、行為類型ごとにその考え方を示します(注1)
 また、以下に記載する行為類型のうち、下請法の規制の対象となるもの(注2)については、その考え方を明らかにします。下請法と独占禁止法のいずれも適用可能な行為については、通常、下請法が適用されます。なお、以下に記載する行為類型のうち、建設業を営む者が業として請け負う建設工事の請負契約については、下請法ではなく、建設業法が適用されますので、建設業法の規制の対象となる場合についても、その考え方を明らかにします。

(注1)以下において、独占禁止法上問題となるのは、行為者の地位が相手方に優越していること、また、免税事業者が今後の取引に与える影響等を懸念して、行為者による要請等を受け入れざるを得ないことが前提となります。
(注2)事業者(買手)と免税事業者である仕入先との取引が、下請法にいう親事業者と下請事業者の取引に該当する場合であって、下請法第2条第1項から第4項までに規定する①製造委託、②修理委託、③情報成果物作成委託、④役務提供委託に該当する場合には、下請法の規制の対象となります。
(参考1)優越的地位の濫用規制に関する独占禁止法上の基本的な考え方は、「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」(平成22年公正取引委員会)で示しているとおりです。
(参考2)下請法の運用に関する基本的な考え方は、「下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準」(平成15年公正取引委員会事務総長通達第18号)で示しているとおりです。
(参考3)建設工事の請負契約に係る元請負人と下請負人との関係については、「建設業法令遵守ガイドライン(第7版)」(令和3年7月 国土交通省不動産・建設経済局建設業課)で具体的に示しています。
(参考4)下請法及び建設業法並びに独占禁止法の優越的地位の濫用規制に関するご相談については、別紙の「下請法及び建設業法並びに優越的地位の濫用規制に係る相談窓口」までお問い合わせください。

1 取引対価の引下げ

 取引上優越した地位にある事業者(買手)が、インボイス制度の実施後の免税事業者との取引において、仕入税額控除ができないことを理由に、免税事業者に対して取引価格の引下げを要請し、取引価格の再交渉において、仕入税額控除が制限される分(注3)について、免税事業者の仕入れや諸経費の支払いに係る消費税の負担をも考慮した上で、双方納得の上で取引価格を設定すれば、結果的に取引価格が引き下げられたとしても、独占禁止法上問題となるものではありません。
 しかし、再交渉が形式的なものにすぎず、仕入側の事業者(買手)の都合のみで著しく低い価格を設定し、免税事業者が負担していた消費税額も払えないような価格を設定した場合には、優越的地位の濫用として、独占禁止法上問題となります。
 また、取引上優越した地位にある事業者(買手)からの要請に応じて仕入先が免税事業者から課税事業者となった場合であって、その際、仕入先が納税義務を負うこととなる消費税分を勘案した取引価格の交渉が形式的なものにすぎず、著しく低い取引価格を設定した場合についても同様です。

(注3)免税事業者からの課税仕入れについては、インボイス制度の実施後3年間は、仕入税額相当額の8割、その後の3年間は同5割の控除ができることとされています。

 なお、下請法の規制の対象となる場合で、事業者(買手)が免税事業者である仕入先に対して、仕入先の責めに帰すべき理由がないのに、発注時に定めた下請代金の額を減じた場合には、下請法第4条第1項第3号で禁止されている下請代金の減額として問題となります。この場合において、仕入先が免税事業者であることは、仕入先の責めに帰すべき理由には当たりません。

 また、下請法の規制の対象となる場合で、事業者(買手)が免税事業者である仕入先に対して、給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対して通常支払われる対価に比べて、免税事業者が負担していた消費税額も払えないような下請代金など、著しく低い下請代金の額を不当に定めた場合には、下請法第4条第1項第5号で禁止されている買いたたきとして問題となります。
 下請法の規制の対象となる場合で、事業者(買手)からの要請に応じて仕入先が免税事業者から課税事業者となった場合であって、給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対して通常支払われる対価に比べて著しく低い下請代金の額を不当に定めた場合についても、同様です。

 なお、建設業法の規制の対象となる場合で、元請負人(建設工事の下請契約における注文者で建設業者であるもの。以下同じ。)が、自己の取引上の地位を不当に利用して免税事業者である下請負人(建設工事の下請契約における請負人。以下同じ。)と合意することなく、下請代金の額を一方的に減額して、免税事業者が負担していた消費税額も払えないような代金による下請契約を締結した場合や、免税事業者である下請負人に対して、契約後に、取り決めた下請代金の額を一方的に減額した場合等により、下請代金の額がその工事を施工するために通常必要と認められる原価に満たない金額となる場合には、建設業法第19条の3の「不当に低い請負代金の禁止」の規定に違反する行為として問題となります。


2 商品・役務の成果物の受領拒否、返品

 取引上の地位が相手方に優越している事業者(買手)が、仕入先から商品を購入する契約をした後において、仕入先が免税事業者であることを理由に、商品の受領を拒否することは、優越的地位の濫用として問題となります。
 また、同様に、当該仕入先から受領した商品を返品することは、どのような場合に、どのような条件で返品するかについて、当該仕入先との間で明確になっておらず、当該仕入先にあらかじめ計算できない不利益を与えることとなる場合、その他正当な理由がないのに、当該仕入先から受領した商品を返品する場合には、優越的地位の濫用として問題となります。

 なお、下請法の規制の対象となる場合で、事業者(買手)が免税事業者である仕入先に対して、仕入先の責めに帰すべき理由がないのに、給付の受領を拒む場合又は仕入先に給付に係る物を引き取らせる場合には、下請法第4条第1項第1号又は第4号で禁止されている受領拒否又は返品として問題となります。この場合において、仕入先が免税事業者であることは、仕入先の責めに帰すべき理由には当たりません。


3 協賛金等の負担の要請等

 取引上優越した地位にある事業者(買手)が、インボイス制度の実施を契機として、免税事業者である仕入先に対し、取引価格の据置きを受け入れるが、その代わりに、取引の相手方に別途、協賛金、販売促進費等の名目での金銭の負担を要請することは、当該協賛金等の負担額及びその算出根拠等について、当該仕入先との間で明確になっておらず、当該仕入先にあらかじめ計算できない不利益を与えることとなる場合や、当該仕入先が得る直接の利益等を勘案して合理的であると認められる範囲を超えた負担となり、当該仕入先に不利益を与えることとなる場合には、優越的地位の濫用として問題となります。
 その他、取引価格の据置きを受け入れる代わりに、正当な理由がないのに、発注内容に含まれていない役務の提供その他経済上の利益の無償提供を要請することは、優越的地位の濫用として問題となります。

 なお、下請法の規制の対象となる場合で、事業者(買手)が免税事業者である仕入先に対して、自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させることによって、仕入先の利益を不当に害する場合には、下請法第4条第2項第3号で禁止されている不当な経済上の利益の提供要請として問題となります。


4 購入・利用強制

 取引上優越した地位にある事業者(買手)が、インボイス制度の実施を契機として、免税事業者である仕入先に対し、取引価格の据置きを受け入れるが、その代わりに、当該取引に係る商品・役務以外の商品・役務の購入を要請することは、当該仕入先が、それが事業遂行上必要としない商品・役務であり、又はその購入を希望していないときであったとしても、優越的地位の濫用として問題となります。

 なお、下請法の規制の対象となる場合で、事業者(買手)が免税事業者である仕入先に対して、給付の内容を均質にし、又はその改善を図るため必要がある場合その他正当な理由がある場合を除き、自己の指定する物を強制して購入させ、又は役務を強制して利用させる場合には、下請法第4条第1項第6号で禁止されている購入・利用強制として問題となります。

 また、建設業法の規制の対象となる場合で、元請負人が、免税事業者である下請負人と下請契約を締結した後に、自己の取引上の地位を不当に利用して、当該下請負人に使用資材若しくは機械器具又はこれらの購入先を指定し、これらを当該下請負人に購入させて、その利益を害すると認められた場合には、建設業法第19条の4の「不当な使用資材等の購入強制の禁止」の規定に違反する行為として問題となります。


5 取引の停止

 事業者がどの事業者と取引するかは基本的に自由ですが、例えば、取引上の地位が相手方に優越している事業者(買手)が、インボイス制度の実施を契機として、免税事業者である仕入先に対して、一方的に、免税事業者が負担していた消費税額も払えないような価格など著しく低い取引価格を設定し、不当に不利益を与えることとなる場合であって、これに応じない相手方との取引を停止した場合には、独占禁止法上問題となるおそれがあります。


6 登録事業者となるような慫慂等

 課税事業者が、インボイスに対応するために、取引先の免税事業者に対し、課税事業者になるよう要請することがあります。このような要請を行うこと自体は、独占禁止法上問題となるものではありません。
 しかし、課税事業者になるよう要請することにとどまらず、課税事業者にならなければ、取引価格を引き下げるとか、それにも応じなければ取引を打ち切ることにするなどと一方的に通告することは、独占禁止法上又は下請法上、問題となるおそれがあります。例えば、免税事業者が取引価格の維持を求めたにもかかわらず、取引価格を引き下げる理由を書面、電子メール等で免税事業者に回答することなく、取引価格を引き下げる場合は、これに該当します。また、免税事業者が、当該要請に応じて課税事業者となるに際し、例えば、消費税の適正な転嫁分の取引価格への反映の必要性について、価格の交渉の場において明示的に協議することなく、従来どおりに取引価格を据え置く場合についても同様です(上記1、5等参照)。
 したがって、取引先の免税事業者との間で、取引価格等について再交渉する場合には、免税事業者と十分に協議を行っていただき、仕入側の事業者の都合のみで低い価格を設定する等しないよう、注意する必要があります。


以上

 

インボイス制度に関する一般的なご質問・ご相談について

〇下請法及び建設業法並びに優越的地位の濫用規制に係る相談窓口

1.下請法に関する相談窓口
公正取引委員会 中小企業庁
〇事務総局経済取引局 取引部 企業取引課
〒100-8987 千代田区霞が関1-1-1 
中央合同庁舎第6号館B棟
TEL 03-3581-3375(直)
 
〇北海道事務所 下請課
〒060-0042 札幌市中央区大通西12 
札幌第3合同庁舎
TEL 011-231-6300(代)
 
〇東北事務所 下請課
〒980-0014 仙台市青葉区本町3-2-23 
仙台第2合同庁舎
TEL 022-225-8420(直)
 
〇中部事務所 下請課
〒460-0001 名古屋市中区三の丸2-5-1 
名古屋合同庁舎第2号館
TEL 052-961-9424(直)
 
〇近畿中国四国事務所 下請課
〒540-0008 大阪市中央区大手前4-1-76 
大阪合同庁舎第4号館
TEL 06-6941-2176(直)
 
〇近畿中国四国事務所 中国支所 下請課
〒730-0012 広島市中区上八丁堀6-30 
広島合同庁舎第4号館
TEL 082-228-1501(代)
 

〇近畿中国四国事務所 四国支所 下請課
〒760-0019 高松市サンポート3-33 
高松サンポート合同庁舎南館
TEL 087-811-1758(直)
 

〇九州事務所 下請課
〒812-0013 福岡市博多区博多駅東2-10-7 
福岡第2合同庁舎別館
TEL 092-431-6032(直)
 
〇沖縄総合事務局 総務部 公正取引室
〒900-0006 那覇市おもろまち2-1-1 
那覇第2地方合同庁舎2号館
TEL 098-866-0049(直)
 




 
〇中小企業庁 事業環境部 取引課
〒100-8912 千代田区霞が関1-3-1
TEL 03-3501-1732(直)

 
 〇北海道経済産業局 産業部中小企業課
〒060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1-1 
札幌第1合同庁舎
TEL 011-700-2251(直)
 
〇東北経済産業局 産業部中小企業課
〒980-8403 仙台市青葉区本町3-3-1 
仙台合同庁舎B棟
TEL 022-221-4922(直)
 
〇関東経済産業局 産業部適正取引推進課
〒330-9715 さいたま市中央区新都心1-1 
さいたま新都心合同庁舎1号館
TEL 048-600-0325(直)
 
〇中部経済産業局 産業部中小企業課 
取引適正化推進室
〒460-8510 名古屋市中区三の丸2-5-2 
TEL 052-951-2860(直)
 
〇近畿経済産業局 産業部中小企業課 
下請取引適正化推進室
〒540-8535 大阪市中央区大手前1-5-44 
大阪合同庁舎第1号館
TEL 06-6966-6037(直)
 
〇中国経済産業局 産業部中小企業課 
取引適正化推進室
〒730-8531 広島市中区上八丁堀 
広島合同庁舎第2号館
TEL 082-224-5745(直)
 
〇四国経済産業局 産業部中小企業課
〒760-8512 高松市サンポート3-33 
高松サンポート合同庁舎北館
TEL 087-811-8564(直)
 
〇九州経済産業局 産業部中小企業課 
取引適正化推進室
〒812-8546 福岡市博多区博多駅東2-11-1 
福岡合同庁舎
TEL 092-482-5450(直)
 
〇沖縄総合事務局 経済産業部中小企業課
〒900-0006 那覇市おもろまち2-1-1 那覇第2地方合同庁舎2号館
TEL 098-866-1755(直)

2.建設業法に関する相談窓口
国土交通省 不動産・建設経済局 建設業課
建設業適正取引推進指導室
TEL 03-5253-8362(直)
 
3.優越的地位の濫用規制に関する相談窓口
事務所名 問い合わせ先
〇公正取引委員会事務総局
経済取引局 取引部 企業取引課
 
〇北海道事務所 取引課
 
〇東北事務所 取引課
 
〇中部事務所 取引課
 
〇近畿中国四国事務所 取引課
 
〇近畿中国四国事務所 中国支所 取引課
 
〇近畿中国四国事務所 四国支所 取引課
 
〇九州事務所 取引課
 
〇沖縄総合事務局 総務部 公正取引室
 
 
TEL 03-3581-3375(直)
 
TEL 011-231-6300(代)
 
TEL 022-225-7096(直)
 
TEL 052-961-9423(直)
 
TEL 06-6941-2175(直)
 
TEL 082-228-1501(代)
 
TEL 087-811-1750(代)
 
TEL 092-431-6031(直)
 
TEL 098-866-0049(直)
 
 

関連ファイル

(印刷用)免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関するQ&A
インボイス制度後の免税事業者との取引に係る下請法等の考え方
インボイス制度後の免税事業者との建設工事の請負契約に係る建設業法上の考え方の一事例(国土交通省HP)





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