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4 生産を委託した農産物の出荷制限

 農産物の栽培方法の開発事業者が,農家に対し,販売データの収集を目的として,生産を委託する農産物に限定して,自社の親会社が運営する卸売市場のみへの出荷を求めることについて,独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者

 X社(農産物の栽培方法の開発事業者)

2 相談の要旨

(1)X社は,農産物の栽培方法の開発を行う事業者である。X社の親会社であるY社は,甲地域で農産物の卸売市場を開設・運営している。

(2)Y社が運営する卸売市場においては,卸売業者が,甲地域で生産された農産物A及びその他の農産物を農家から集荷し,仲卸業者等に販売している。

(3)甲地域において,Y社が運営する卸売市場に農産物Aを出荷している農家は多数存在し,農家が生産する農産物A及びその他の農産物の出荷先としては,Y社が運営する卸売市場のほか,農業協同組合,商系業者等があり,それぞれへの出荷割合は不明である。

(4)X社は,農産物Aについて,卸売業者の出荷量や販売単価,仲卸業者等による評価のデータ(以下「販売データ」という。)を収集し,新たな栽培方法の開発に活用したいと考えている。
 しかしながら,農家が農産物AをY社が運営する卸売市場以外に出荷した場合,農産物Aの販売データをY社が把握し,X社がこれを収集することは困難である。

(5)そこで,X社は,販売データの収集を目的に,Y社が運営する卸売市場への出荷を条件として,以下の方法により,農家に農産物Aの生産を委託すること(以下「本件取組」という。)を検討している。
 ア 販売データの収集に当たり,X社は,農家所有の土地において,農産物Aの生産に必要な苗木,生産設備(以下「苗木等」という。)の費用負担を農家とX社との折半とした上で,一定期間農家に対し農産物Aの生産を委託する。
 イ 農産物Aの生産を委託する農家の数は数名とする。
 ウ 農家が生産委託を受けた農産物Aを出荷して得られた収入は全て当該農家のものとする。
 なお,X社は,生産を委託した農産物A以外の農産物Aやその他の農産物の出荷先は制限しないとしている。
 本件取組は,独占禁止法上問題ないか。

  • 本件の概要図

平成30年度相談事例集事例4概要図

 

3 独占禁止法上の考え方

(1)市場における有力な事業者(注1)が,取引先事業者に対し自己又は自己と密接な関係にある事業者の競争者と取引しないよう拘束する条件を付けて取引する行為,取引先事業者に自己又は自己と密接な関係にある事業者の競争者との取引を拒絶させる行為,取引先事業者に対し自己又は自己と密接な関係にある事業者の商品と競争関係にある商品の取扱いを制限するよう拘束する条件を付けて取引する行為を行うことにより,市場閉鎖効果が生じる場合(注2)には,当該行為は不公正な取引方法に該当し,違法となる(一般指定第2項〔その他の取引拒絶〕,第11項〔排他条件付取引〕又は第12項〔拘束条件付取引〕)(独占禁止法第19条)(流通・取引慣行ガイドライン第1部第2-2(1)イ)。
(注1)「市場における有力な事業者」と認められるかどうかについては,当該市場における市場シェアが20パーセントを超えることが一応の目安となる(流通・取引慣行ガイドライン第1部-3(4)〔市場における有力な事業者〕)。
(注2)「市場閉鎖効果が生じる場合」とは,非価格制限行為により,新規参入者や既存の競争者にとって,代替的な取引先を容易に確保することができなくなり,事業活動に要する費用が引き上げられる,新規参入や新商品開発等の意欲が損なわれるといった,新規参入者や既存の競争者が排除される又はこれらの取引機会が減少するような状態をもたらすおそれが生じる場合をいう(流通・取引慣行ガイドライン第1部-3(2)ア〔市場閉鎖効果が生じる場合〕)。

(2)本件取組は,X社が,農家に対し,農産物Aの出荷先を自己と密接な関係にあるY社が運営する卸売市場のみに制限するものであるところ,甲地域における農産物Aの出荷先のうち,Y社が運営する卸売市場への出荷量の割合は不明であるが,
 [1] X社が出荷先を制限する農産物は,自社と農家で費用負担を折半した苗木等を使用して生産された農産物Aに限定されていること
 [2] Y社が運営する卸売市場以外にも農産物Aの出荷先が複数存在するところ,X社から農産物Aの生産委託を受けた農家は,生産委託された農産物A以外の農産物Aについては他の出荷先にも出荷が可能であること
 [3] X社が農産物Aの出荷先を制限する農家は数名に限定されており,農業協同組合,商系業者等は,当該農家が生産を委託された農産物A以外の農産物Aに加えて,当該農家以外の多数の農家から農産物Aを集荷することが可能であること
から,甲地域における農産物Aの集荷市場において市場閉鎖効果が生じるおそれは小さく,その他の取引拒絶,排他条件付取引又は拘束条件付取引として独占禁止法上問題となるものではない。

4 回答の要旨

 X社が,農家に対し,販売データの収集を目的として,生産を委託する農産物に限定して,Y社が運営する卸売市場のみへの出荷を求めることは,独占禁止法上問題となるものではない。

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