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(令和3年9月2日)アップル・インクに対する独占禁止法違反被疑事件の処理について

令和3年9月2日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,アップル・インク(以下「アップル」という。)が,iPhone向けのアプリケーションを掲載するApp Storeの運営に当たり,App Store Reviewガイドライン(以下「ガイドライン」という。)に基づき,デジタルコンテンツの販売等(注1)について,アプリケーション(以下「アプリ」という。)を提供する事業者(以下「デベロッパー」という。)の事業活動を制限している疑い(注2)等があったことから,アップルに対し,平成28年10月以降,独占禁止法の規定に基づいて審査を行ってきた。
 今般,アップルから関連するガイドラインの規定を改訂する等の改善措置の申出がなされたため,公正取引委員会において,その内容を検討したところ,上記の疑いを解消するものと認められたことから,今後,アップルが改善措置を実施したことを確認した上で本件審査を終了することとした。

(注1)音楽,電子書籍,動画等のデジタルコンテンツ及びアプリの有料の追加機能の販売並びに定期購入契約(サブスクリプション)による音楽の聴き放題等のサービスの提供等をいう。

(注2)独占禁止法第3条(私的独占)又は第19条(不公正な取引方法第12項〔拘束条件付取引〕等)の規定に違反する疑い。

第1 本件の概要

1 アップルの概要

名称 アップル・インク
所在地 アメリカ合衆国カリフォルニア州クパチーノ市
アップル・パーク・ウェイ1番地
最高経営責任者 ティム・クック

2 スマートフォン市場

 我が国におけるスマートフォンの出荷台数は年間3000万台を超えており,このうちApple Japan合同会社の出荷するiPhoneの直近のシェアは46.5パーセントを占めている(注3)

(注3)出所:公正取引委員会「携帯電話市場における競争政策上の課題について(令和3年度調査)」(令和3年6月)3・4頁

3 App Store の概要

(1) iPhoneは,App Storeのみからアプリをダウンロードすることができる。アップルは,App Storeに掲載するアプリが遵守すべきガイドラインを公表した上で,これに基づいてアプリの審査を行っており,アップルがガイドラインを遵守していないと判断したアプリはApp Storeへの掲載を行うことができない(以下,ガイドラインを遵守していないと判断されることを「リジェクト」という。)。

(2) アップルは,ガイドラインに基づき,デベロッパーがアプリ内でデジタルコンテンツの販売等をする場合,アップルが指定する課金方法(以下「IAP」という。)の使用を義務付け,IAPを使用した売上げの15又は30パーセント(注4)を手数料として徴収している。

(注4)1年を超えるサブスクリプションやIAPを使用した年間売上げ(手数料等控除後)が100万ドル未満のデベロッパーについては15パーセント。

4 スマートフォンへの音楽配信事業,電子書籍配信事業及び動画配信事業について

 インターネットを通じて行われる音楽配信事業,電子書籍配信事業及び動画配信事業の各分野の市場規模は,それぞれ783億円,4569億円,3200億円である(注5)
 スマートフォンへの音楽配信事業,電子書籍配信事業及び動画配信事業(以下「音楽配信事業等」という。)では,著作権料等の負担が大きく,デベロッパーの努力によって費用を圧縮することが難しい状況にある。
 音楽配信事業等においては,アプリ内でデジタルコンテンツを販売等しておらず,ユーザーがウェブサイト等で購入したデジタルコンテンツを専ら視聴等することに用いられるアプリ(以下「リーダーアプリ」という。)があり,これを活用し,デジタルコンテンツ等をウェブサイトにおいてのみ販売等するデベロッパーも存在する。
 なお,アップルは,音楽配信事業等において自らが運営するアプリを提供し,自らもデジタルコンテンツの販売等を行っている。

(注5)出所:経済産業省「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」(令和3年7月)69頁

5 審査事実

(1) IAPの使用等について

ア 事実

 ガイドラインには,デベロッパーがアプリ内でデジタルコンテンツの販売等を行う場合,IAPを使用しなければならないことに加え,消費者をIAP以外の課金による購入に誘導するボタンや外部リンクをアプリに含める行為(以下「アウトリンク」という。)を禁止することが定められている。

イ 独占禁止法上の考え方

 デジタルコンテンツ等はウェブサイト等アプリ以外の媒体でも配信されており,消費者は当該コンテンツ等を配信するデベロッパーのウェブサイト等を訪れて決済することもできる。このように,IAP以外の課金による販売方法という選択肢が存在することは,デジタルコンテンツ等の価格を引き下げる効果を持ち得,消費者の利益となり得るものである(注6)
 上記及び3(2)のような状況の下,アウトリンクを禁止する行為は,IAP以外の課金による販売方法を十分に機能しなくさせたり,デベロッパーがIAP以外の課金による販売方法を用意することを断念させたりするおそれがあり,独占禁止法上問題となり得る。

(注6)公正取引委員会「デジタル・プラットフォーマーの取引慣行等に関する実態調査報告書」(令和元年10月)76頁(参考)

ウ アップルからの申出

 公正取引委員会がアップルに対して上記イの問題を指摘したところ,同社は,音楽配信事業等(注7)におけるリーダーアプリについてアウトリンクを許容する(注8)こととし,ガイドラインを改定することを当委員会に申し出た。

(注7)アップルからは,音楽配信事業等に加え雑誌配信事業及びニュース配信事業についても同様の措置を実施する旨の申出があった。

(注8)リーダーアプリでないアプリを提供しているデベロッパーが既存のアプリをリーダーアプリに変更したり,新規にリーダーアプリを提供したりすることは妨げられない。

エ 申出に対する評価

 上記ウの申出により,デベロッパーは,リーダーアプリを活用することで,自らのウェブサイトへのリンクなどを表示することができるようになり,IAP以外の課金による販売方法の提供が妨げられる懸念が解消される。
 したがって,上記ウの申出は,音楽配信事業等における独占禁止法上の問題を解消するものと認められる。

(2) その他の行為について

ア 事実

 多数のデベロッパーから,ガイドラインの記載やリジェクトの理由が不明確であるとの指摘がある。

イ 独占禁止法上の考え方

 アップルが,特定のデベロッパーを排除するなど独占禁止法上不当な目的を達成するために,App Storeの運営事業者として,不透明な審査基準を用いるなどして当該デベロッパーのアプリをリジェクトする場合,独占禁止法上問題となり得る。
 また,不当な目的でなくともアプリがリジェクトされることやApp Storeから削除されることは,デベロッパーの事業活動に大きな影響を与えるものであり,ガイドラインの記述や,リジェクトの理由が不明確であることは,デベロッパーの事業活動上の予見可能性を損ない,新規参入や投資を制限する効果を与えるものであり,競争に悪影響を与える可能性がある。

ウ アップルからの申出

 上記5(1)ウの申出に加え,アップルは,今後,デベロッパーの予見可能性を高めるため,ガイドラインの明確化やアプリ審査の透明性の向上のための取組を進め,その取組状況について,3年間にわたって年1回,公正取引委員会に報告する旨を申し出た。

6 本件の処理

 公正取引委員会は,上記5を踏まえ,今後,アップルが申し出た上記5(1)の改善措置を実施したことを確認した上で本件審査を終了することとした。

第2 IT・デジタル関連分野における独占禁止法違反被疑行為に係る取組

 公正取引委員会は,IT・デジタル関連分野における独占禁止法違反被疑行為に係る情報に接した場合には,「IT・デジタルタスクフォース」(注9)において効率的に調査を行うこととしている。
 また,IT・デジタル関連分野における独占禁止法違反被疑行為に係る情報を広く受け付けるため,専用の情報提供窓口を設置している(詳細については,次のウェブページ参照)。
 https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/oct/161021_3.html
 公正取引委員会としては,今後とも,公正かつ自由な競争の促進の観点から,スマートフォン市場を含むIT・デジタル関連分野における競争の状況を注視していく。

(注9)「ITタスクフォース」から令和3年8月に改称

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問い合わせ先

問い合わせ先 IT・デジタルタスクフォース
公正取引委員会事務総局審査局第四審査上席(デジタルプラットフォーマー担当)
電話 03-3581-4009(直通)
ホームページ https://www.jftc.go.jp/

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