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(令和8年6月10日)令和7年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況及びフリーランスに係る取引の適正化に向けた取組

(令和8年6月10日)令和7年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況及びフリーランスに係る取引の適正化に向けた取組

令和8年6月10日
公正取引委員会

第1 フリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況

1 違反事件の処理状況

⑴ フリーランスとの取引に関する調査の実施

 問題事例の多い業種に係る業務委託事業者3万名を対象にフリーランスとの取引に関する調査を実施した。  

⑵ 違反被疑行為についての申出・自発的申出

 令和7年度において、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号。以下「フリーランス・事業者間取引適正化等法」という。)の規定に違反する事実があるとして公正取引委員会に申出がされた件数は604件である。
 また、令和7年度において、業務委託事業者又は特定業務委託事業者(以下「業務委託事業者等」という。)から自発的申出がされた件数は2件である。
 

2 違反被疑事件の新規着手及び処理の状況

⑴ 新規着手件数(第1表参照)

 令和7年度に新規に着手した違反被疑事件は1,626件である。 

⑵ 処理状況(第1表参照)

 令和7年度の違反被疑事件の処理件数は1,597件であり、このうち、1,552件について、①フリーランス・事業者間取引適正化等法第8条の規定に基づく勧告又は②同法第22条の規定に基づく指導の措置を講じている。
 

(第1表 フリーランス・事業者間取引適正化等法違反被疑事件の処理状況) 

(注1)令和6年度は、フリーランス・事業者間取引適正化等法が施行された令和6年11月から令和7年3月までの件数。 

(注2)指導には違反のおそれのある行為に対する指導の件数を含む。 


ア 勧告(第1表参照)

 令和7年度の勧告件数は10件であった。
 勧告の対象となった違反行為類型の内訳は、取引条件の明示義務違反が10件、期日における報酬支払義務違反が9件、報酬の減額が1件、不当な経済上の利益の提供要請が1件となっている(注)。 

(注)1件の勧告事件において複数の違反行為類型について勧告を行っている場合があるため、違反行為類型の内訳の合計数と勧告件数とは一致しない。 


イ 指導(第1表参照)

 令和7年度の指導件数は1,542件であった。 


ウ 特定の業種・業界におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法違反被疑行為についての集中的な調査(令和7年12月10日公表(注))

 公正取引委員会は、令和7年度において、フリーランスとの取引が多い業種である放送業及び広告業の事業者について集中的に調査を行った結果、令和7年10月までの間に、128名の事業者に対して是正を求める指導を行い、令和7年12月10日に結果を取りまとめ、公表した。

 (注)https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2025/dec/251210_fl_shido.html

⑶ 地区ごとの措置件数(第2表参照)

 公正取引委員会による措置件数(勧告又は指導を行った事件の件数をいう。以下同じ。)1,552件の地区ごとの内訳は第2表のとおりである。①関東甲信越地区が最も多く(845件、54.4%)、②近畿地区(187件、12.0%)、③九州地区(120件、7.7%)がこれに続いている。 


(第2表 措置件数の地区ごとの内訳) 


3 措置件数の業種別内訳(下図参照)

 違反事件に係る措置件数は1,552件であり、業種別にみると、①情報通信業が最も多く(575件、37.0%)、②学術研究、専門・技術サービス業(326件、21.0%)、③運輸業、郵便業(135件、8.7%)がこれに続いている。 


(図 措置件数(1,552件)の業種別内訳(日本標準産業分類大分類) 

(注)小数点以下第2位を四捨五入しているため、割合の数字の合計は必ずしも100とならない。 


4 違反行為の類型別件数(第3表参照)

 措置件数を違反行為の類型別にみると、全体で2,727件であり、そのうち、①期日における報酬の支払義務違反が最も多く1,135件(違反行為の類型別件数の合計の41.6%)、次いで②取引条件の明示義務違反が1,126件(同41.3%)、③買いたたきが250件(同9.2%)となっており、これら3つの行為類型で全体の9割超を占めている。 


(第3表 フリーランス・事業者間取引適正化等法違反行為の類型別件数) 

(注1) 1つの事件において複数の違反行為類型について勧告又は指導を行っている場合があるため、違反行為の類型別件数の合計と第1表の「措置」の件数(「勧告」及び「指導」の合計件数)とは一致しない。

(注2)取引条件の明示義務違反については、取引条件の不明示のほか、一部の事項の明示不備も含まれる。 


5 特定受託事業者が被った不利益の原状回復の状況

 令和7年度においては、特定受託事業者が被った不利益について、特定業務委託事業者から、特定受託事業者に対し、総額1734万円の原状回復が行われた。 


第2 フリーランスに係る取引の適正化に向けた取組

1 取適法施行に伴う公正取引委員会規則等の整備

⑴ 公正取引委員会関係特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行規則

 公正取引委員会は、取適法の施行に伴い、フリーランス・事業者間取引適正化等法第3条第1項に規定する明示をするときに示さなければならない事項を定めること等を内容とする「公正取引委員会関係特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行規則(令和6年公正取引委員会規則第3号)」を改正する必要が生じたため、同規則の改正案を令和7年7月16日に公表し、同年8月15日を期限として、広く意見を募集し、提出された意見を検討した結果、成案を同年10月1日に公表した(令和7年公正取引委員会規則第11号。令和7年10月1日公布、令和8年1月1日施行)。
 

⑵ 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の考え方

 公正取引委員会は、取適法の施行に伴い、フリーランス・事業者間取引適正化等法の運用の透明性及び事業者の予見可能性を確保し、違反行為の未然防止に資するための「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の考え方」を改正する必要が生じたため、同考え方の改正案を令和7年7月16日に公表し、同年8月15日を期限として、広く意見を募集し、提出された意見を検討した結果、成案を同年10月1日に公表した(令和8年1月1日施行)。
 

2 フリーランス・事業者間取引適正化等法の普及・啓発

⑴ 説明会等

 公正取引委員会は、フリーランス・事業者間取引適正化等法の内容を広く周知するため、事業者及び事業者団体を対象として、当委員会主催の説明会を、令和7年度においては、合計40回実施した。
 主催説明会の開催に当たっては関係省庁との連携も行っており、このうち8回については厚生労働省、各労働局及び各経済産業局とともに説明を行うなど、共同して実施した。
 また、公正取引委員会は、事業者団体等が開催する説明会等に、当委員会事務総局の職員を講師として81回派遣した。  


⑵ 広報活動

ア 広報用動画の作成・配信

 公正取引委員会は、特定受託事業者及び業務委託事業者等の理解を深めることを目的として、フリーランス・事業者間取引適正化等法の内容や違反事例を解説する動画を作成し、当委員会のウェブサイト上及び公正取引委員会YouTube公式チャンネル(https://www.youtube.com/c/JFTCchannel/)で配信した。 


イ ウェブサイト等の活用

 公正取引委員会は、当委員会のウェブサイトに「フリーランスの取引適正化に向けた公正取引委員会の取組」を設け、パンフレット、動画等の資料、フリーランス・事業者間取引適正化等法に関するQ&A等を掲載し、同法の周知・広報を行った。また、同法の考え方についての相談窓口一覧をウェブサイトに掲載して周知するとともに、違反被疑事実についての申出窓口を当委員会のウェブサイトに設置し、申出を受け付けた。
 このほか、フリーランス・事業者間取引適正化等法に関するトピックスを適時にSNSで投稿した。  


ウ 広報活動の集中的な実施

 公正取引委員会は、フリーランス・事業者間取引適正化等法の認知度を高めるとともに、違反行為の未然防止を図るため、イラストレーター兼漫画ブロガーのBUSON(ブソン)氏のオリジナルキャラクター「しきぶちゃん」とタイアップし、当委員会のウェブサイトにおける同法の特設ウェブサイトの開設、インターネット広告、鉄道車内のビジョン広告等の各種の媒体を活用した広告の掲載等の広報活動を集中的に実施した。  



3 フリーランス・事業者間取引適正化等法に係る相談対応

 公正取引委員会では、地方事務所等を含めた全国の相談窓口において、年間を通して、相談を受け付けている。令和7年度においては、4,351件の相談に対応した。
 また、令和2年11月から、フリーランスが契約上・仕事上のトラブルについて弁護士に無料で相談できる相談窓口「フリーランス・トラブル110番」が設置されている。当委員会は関係省庁と連携して当該窓口の運営に当たっており、令和7年度において、13,400件の相談に対応した。
 


関連ファイル

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問い合わせ先

公正取引委員会事務総局 経済取引局 取引部
 取引適正化検査管理官 電話03-3581-3374(直通)(第1関係)
 フリーランス取引適正化室 電話03-3581-5479(直通)(第2関係)

ホームページ https://www.jftc.go.jp/
(フリーランス・事業者間取引適正化等法の違反被疑事実についての申出窓口
 https://www.jftc.go.jp/soudan/shinkoku/freelance.html)

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