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令和元年5月8日付 事務総長定例会見記録

令和元年5月8日付 事務総長定例会見記録

[配布資料]

[発言事項]

事務総長会見記録(令和元年5月8日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

独占禁止懇話会第212回会合議事概要について

 本日,私の方からは,4月15日に開催いたしました独占禁止懇話会の概要についてお話しいたします。
 独占禁止懇話会は,我が国経済の著しい変化に即応して競争政策を有効かつ適切に推進するため,公正取引委員会が広く各界の有識者と意見を交換し,併せて競争政策の一層の御理解を求めることを目的としまして,昭和43年11月以降,開催してきているものでございます。
 第212回独占禁止懇話会では,お手元の資料にありますように,「独占禁止法改正案の閣議決定等について」,「クレジットカードに関する取引実態調査について」,「地方公共団体職員のための競争政策・独占禁止法ハンドブックについて」,「プラットフォーマー型ビジネスの台頭に対応したルール整備に向けた対応について」の四つのテーマについて報告し,それぞれ,会員の方々から御意見等をいただきました。
 本日,公表しました今回の独占禁止懇話会の議事概要も後ろに付けておりますけれども,その中の会員からいただいた御意見などを幾つか御紹介いたします。
 まず,最初の議題であります「独占禁止法改正法案の閣議決定等について」では,議事概要の1頁目の最初の「○」にありますように,「今回の法改正は,事案の全容解明を図る上で有効であり意義がある。協力内容に関するガイドラインについて,企業側の証拠内容の評価基準が曖昧で分かりにくいと,積極的な協力が得られにくくなり得る。ガイドラインの内容・趣旨が企業側にイメージのしやすい,分かりやすいものとなるようにしていただきたい。」という御意見をいただき,事務総局から,「ガイドラインについて,様々な意見があると思うので,御意見を聞きながら進めていきたい。」と回答しております。
 二つ目の議題である「クレジットカードに関する取引実態調査について」では,ちょっと飛びますが,5頁目の2つ目の「○」にありますように,「クレジットカードの取引の構造は非常に複雑で不透明であり,本調査報告書を見て,改めて取引の構造を確認できた。今回の調査結果をしっかり広報し,取引の透明化が必要であることについて,公正取引委員会からアナウンスしていただきたい。」といった御意見をいただきました。
 三つ目の議題であります「地方公共団体職員のための競争政策・独占禁止法ハンドブックについて」につきましては,その表題のすぐ下の「○」にありますように,「ハンドブックを作ったことには賛意を示したい。独占禁止法は相談が多いことから分かるように抽象概念が多く,議論が難解になりがちであり,とても分かりにくいので,『公正取引委員会は怖い』という印象を与える。また,本ハンドブックは少し細かいように思う。資料や説明をより分かりやすいものとしたり,地方の方とコミュニケーションを取るなどの努力を続けていただきたい。」といった御意見をいただき,事務総局からは,その二つ下の「→」のところにありますように,「分かりやすくハンドブックを説明していきたい。また,地方公共団体の実情に詳しい方々にアドバイスを頂いているところであり,地方の事情等を踏まえて広報を行っていきたい。」との回答をいたしました。
 そして,最後の議題であります「プラットフォーマー型ビジネスの台頭に対応したルール整備に向けた対応について」につきましては,次の6頁目の2つ目の「○」にありますように,「プラットフォーマーは消費者との関係で,具体的にどのような場合に,優越的地位の濫用として問題になるのか。」といった御質問をいただき,事務総局から,「消費者がプラットフォーマーのサービスを使う際に,様々な情報を提供する一方,当該サービスを使い続けざるを得ないような状況があり,情報の取扱い等において不利益を被るということになれば,場合によっては優越的地位の濫用ということになり得るのではないかと考えられるが,現状では非常に抽象的なものであり,どのような場合に適用できるのかということについて,今後,整理していく必要がある。」と回答いたしております。
 公正取引委員会としましては,今回いただいた御意見等も踏まえ,今後とも,適切な制度設計及び法運用に努めてまいりたいと考えております。

以上

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