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平成28年11月16日付 事務総長定例会見記録

平成28年11月16日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

第42回公開セミナーの開催について(公取委ウェブサイト)

第43回公開セミナーの開催について(公取委ウェブサイト)

 [発言事項]

 エコノミーと競争政策」の開催について

事務総長会見記録(平成28年11月16日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

第42回公開セミナー「中国における知的財産権濫用規制の動向」及び第43回公開セミナー「新たなマッチメーカー・エコノミーと競争政策」の開催について

 今日は,まず,お手元の資料に基づきまして,CPRCの公開セミナー2件について,御紹介させていただきます。
 まず,一つ目は11月25日の公開セミナーでございます。テーマは,「中国における知的財産権濫用規制の動向」でございます。中国では,ライセンスを含む知的財産権の行使に係る濫用規制に関する法整備が急ピッチで進められ,国内外の注目を集めているところであります。この公開セミナーでの講演では,中国を拠点とするIP Forward法律事務所グループの創設者であられます,分部悠介弁護士にお越しいただき,中国の法執行機関による立法動向等につきまして,御講演をいただく予定であります。分部弁護士は,2009年に中国に渡られまして,2011年にIP Forwardグループを設立後,このグループを統括すると同時に,多くの日本企業,欧米企業に対しまして,知財に係る問題を中心にサポートしてきた中国知的財産分野の専門家の1人でございます。
 それから,もう1件は,12月2日の公開セミナーでございます。テーマは,「新たなマッチメーカー・エコノミーと競争政策」であります。「マッチメーカー」とは,例えばインターネット上のショッピングサイトのように,需要者と供給者を結びつけるプラットフォームを提供する事業者でございます。講演では,ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン客員教授であります,デイビット・エバンス教授にお越しいただきまして,プラットフォームの誕生によって新たに生じる競争上の課題と,この課題に対する競争当局や規制当局の対応について,お話をいただく予定です。エバンス教授は本年,「マッチメーカーズ」という本を出版されておりまして,この分野の研究を精力的に行っている方であります。
 両方の公開セミナーとも,既にCPRCのホームページにおいて,参加者を募集しておりまして,どなたでも御参加いただけることになっております。

下請法違反事件について

 もう1点は,下請法違反事件についてでございます。本日,東京都に所在いたします自動車部品等の製造業者に対しまして,下請法違反に関する事実が認められたとしまして,勧告を行ったところであります。本件の違反行為は,この製造業者が自動車メーカーから請け負う自動車部品の製造を下請業者に対し委託しているところ,下請代金の減額を行っていたというものであります。
 具体的には,下請事業者に対しまして,コストダウンの一環として「特別費用等」の名目で,対象となる部品の納品数に応じて算出した額や,下請代金の額に一定率を乗じた額等を下請代金から差し引き,又は振り込ませていたというものであります。
 最近,勧告を行った下請法違反事件は,先週,返品行為などで勧告を行った株式会社JFRオンラインなど卸・小売業に対する勧告が続いていたわけでございますけれども,今回は自動車部品の製造業者に対してのものとなっております。この自動車部品の製造業を含む自動車関連産業につきましては,官邸に設置されました「下請等中小企業の取引条件改善に関する関係府省庁等連絡会議」での取組の一つとして,中小企業庁等と共同で実施いたしました大企業ヒアリングの対象に含まれておりまして,このヒアリングの中で「合理性のない定期的な原価低減要請」等の問題ある事例として取り上げられていたところであります。
 本件につきましては,本日午後3時に公表することとし,3時に本局において報道機関の皆様に対してレクを行う予定でございます。公正取引委員会といたしましては,これまでも申し上げてきましたように,普及・啓発活動とともに,下請法違反行為に対する厳正かつ効果的な執行活動を,いわば車の両輪として下請企業等の中小事業者の取引条件の改善に向けて,今後とも引き続き積極的に取り組んでいきたいと思っております。

以上

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