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2018年12月

EU

欧州委員会は,農業分野における競争規制の適用に関する報告書を公表

2018年10月26日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,農業分野における競争法の適用に関する報告書を公表した。報告書では,欧州各国の競争当局の取組みによって,農家が生産物を大規模購入者や農業協同組合に販売する際の状況が改善されると触れている。
 欧州競争法では,農産物の生産や取引において,(事業者間で)価格,その他の取引条件,又は市場分割を合意することを禁止している。しかしながら,単一市場機構規則(CMO)では,全て若しくは一部の農業分野又は特定の状況下での取引については,競争法の適用に関する特例が規定されている。
本日公表した報告書では,農業分野に対する競争法の適用に関し特に焦点を当てている。欧州委員会は,報告書によって得られた知見をもとに,農業分野への競争法の適用に関する将来的な政策について,農業分野の関係者,加盟国,欧州議会,欧州理事会と対話を続けていく予定である。また,欧州委員会は,特に域内市場を分割する協定などの市場の監視を強めていく。
  
欧州競争総局の業務
(a)農業分野に対する調査

 欧州各国の競争当局は,農業分野について178件の調査を行ってきた。これらのうちの3分の1以上は農産物の加工業者に関するものであり,農家によって構成される大規模な単一団体によって申告されたものであった。
 調査によって明らかとなった競争法違反のおよそ半分は,価格に関する合意であった。これらの合意で最も典型的なものは,加工業者同士の卸売価格協定(砂糖,小麦粉等)や加工業者と小売業者における小売価格協定(乳製品,肉,ひまわり油等)である。他の違反行為としては,生産,市場情報の交換又は共有の合意に関するものであった。
 報告書によれば,欧州各国の競争当局の執行業務によって,農家が自らの生産物に関し,より良い取引を行うことが可能となっている。特に,報告書では,欧州各国の競争当局が,大規模購入事業者が農家に対して支払うべき価格を減額することを目的とした行為を止めさせ,制裁金を課した複数の事例を紹介している。さらに,欧州各国の競争当局の業務によって,協同組合に対する農家の取引条件が改善している。

(b)域内市場のセーフガード

 報告書では,加盟国の一部が,折に触れて,他の加盟国からの特定の農産物の輸入を制限してきたかどうかを重要なテーマの一つとして取り上げている。欧州各国の競争当局は,ある加盟国の農家が他の加盟国の農家による販売を妨害する等の協定を調査し,取りやめさせてきた。
 競争当局によるこれらの措置は,輸入が制限されることになる加盟国の消費者だけでなく,国境を跨ぐ販売を禁止されたことで影響を受ける,その他全ての加盟国の農家にも有益である。

(C)ガイダンス及び監視

 欧州競争当局は,農家の持続可能性に関する取組みや農業団体による価格の公表等,特定の分野における競争法の適用や解釈について,農家,その他の業者及び政府にガイダンスを提供してきた。また,欧州各国の競争当局は農業分野の状況を積極的に監視し,サプライチェーンの機能についてセクター調査を実施してきた。特に,サプライチェーン内の価格の伝達性(transmission of price)に加えて,農家とサプライチェーン内のその他の階層の関係者との間の交渉力の均衡のような問題に焦点を当てている。
 

農業生産・流通団体に対する競争法の例外

 生産者団体や流通者団体は,農家の地位の向上及び食料品のサプライチェーンの効率化にも貢献する。
 果物や野菜の分野において,加盟国の当局が生産者団体を認証することは広く行われており,農産物の50%は生産者団体によって市場で売買されている。また,牛乳,肉,オリーブオイルや穀物の分野でも生産者団体が当局によって承認されている。さらに,欧州には128の生産者団体や流通者団体が存在しており,主としてフランスやスペインに所在している。
 

欧州委員会は,武田薬品工業によるシャイアーの買収計画について,炎症性腸疾患に対する生物学的治療製剤のエンタイビオの製造事業を譲渡することを条件に承認

2018年11月20日 欧州委員会 公表
原文

 

【概要】

 欧州委員会は,世界的な医薬品企業である武田薬品工業によるバイオ医薬品企業シャイアーの買収計画について,炎症性腸疾患の治療のために,シャイアーが開発中の生物学的治療製剤に関する事業を譲渡することを条件に承認した。
 欧州委員会のヴェステアー委員は,「有効かつ安全な治療法がごく限られている病気は多い。炎症性腸疾患もその一つであり,生涯にわたり,破壊的な影響をもたらす。それゆえ,企業が炎症性腸疾患の治療に期待できる新製品を開発し続けることは必要不可欠である。本日,我々は武田薬品工業とシャイアーの企業結合計画を承認するが,シャイアーが開発中の炎症性腸疾患の治療製剤に関する事業を譲渡することを条件としている。当該事業は本件企業結合計画によって失われる可能性があったが,この譲渡によって,市場のイノベーションは維持され,患者は治療薬の選択肢を増やすことができるようになった。」と述べている。
 
欧州委員会の調査
 欧州委員会の調査では,炎症性腸疾患のための治療,特に,シャイアーと武田薬品工業の事業が重複している生物学的治療製剤(biologic treatment)に焦点を当てている。
 炎症性腸疾患は,若年期に診断され,生涯にわたる病気である。抗炎症薬やコルチコステロイドのような標準的な治療は限られた効果しかなく,それゆえ,患者は,病気が深刻な状態になったときには,生物学的治療製剤が処方される。
 武田薬品工業は,エンタイビオという名称で,炎症性腸疾患の治療に用いる生物学的治療製剤を販売している。これはアンチインテグリンという名称の生物学的治療製剤に分類される薬の一つである。このタイプの治療製剤であれば,高齢若しくはかなり若い患者,現在,医療上の問題を抱えている患者又は過去において薬剤が悪く作用した患者にとって,より安全に利用できるというメリットがある。炎症性腸疾患の一部の患者にとって,アンチインテグリンは,処方できる唯一の生物学的治療製剤である。
 シャイアーは現在アンチインテグリンに分類される生物学的治療製剤を開発中であり,これが市場で販売されればエンタイビオと競合することと考えられる。
 欧州委員会は,当初届出された企業結合計画の内容では,イノベーションを阻害し,将来の潜在的な競争を減殺することになると懸念した。
 特に,欧州委員会の市場調査は,シャイアーが行ってきた生物学的治療製剤の開発を武田薬品工業が継続しないおそれがあると認定した。このことは,患者が有効な治療方法を殆ど有していない市場のイノベーションを著しく損なうことになることを意味する。また,製品が市場で販売されることで,エンタイビオと競合し,アンチインテグリンに分類される生物学的治療製剤の価格を低下させることにつながるが,これも実現されなくなる。
 
提案された問題解消措置
 欧州委員会の競争上の懸念を解消するために,武田薬品工業は,開発,製造,販売に関する権利を含め,エンタイビオと競合する可能性がある,シャイアーが開発中の製剤を,当該製剤を開発するインセンティブのある購入者に譲渡することを提案した。
 本件確約によって,欧州委員会が競争上の懸念を示した,市場における武田薬品工業とシャイアーの事業活動の重複は完全に除去されることになる。
 それゆえ,欧州委員会は,提案された企業結合計画が問題解消措置によって修正されることで,競争上の懸念はもはや生じなくなるとの結論に到った。今回の決定は当該問題解消措置が完全に実施されることを条件としている。

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