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2019年5月

EU

欧州委員会は,国境を越えた販売を制限したとして,Nikeに対して1250万ユーロの制裁金を賦課【要約】

2019年3月25日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,Nikeが,同社へのライセンスを受けて製造販売するマーチャンダイズ商品(以下「ライセンス・マーチャンダイズ商品」という。)について,欧州経済領域内の他国への販売を禁じたとして,同社に対して1250万ユーロの制裁金を賦課した。この制限は,同社がライセンスを有しているヨーロッパの有名なフットボールクラブ及び加盟団体のライセンス・マーチャンダイズ商品に課せられていた。
 ライセンス・マーチャンダイズ商品は極めて多様である(例えば,マグカップ,バッグ,シーツ,文房具,玩具)が,どれも一つ以上のロゴ又はイメージが使用され,それらすべては商標権や著作権など知的財産権で保護されている。ライセンス契約において,一方の当事者(ライセンサー)は,もう一方の当事者(ライセンシー)に対して,特定の商品に一つ以上の知的財産権を使用することを許諾する。通常であれば,ライセンサーは,当該商品の市場又は地域的範囲におけるマーチャンダイズ商品の数量を増加させるために,複数の流通事業者にライセンス許諾を行うことが多い。Nikeの中核事業は,同社の社名やSwooshのロゴの様な登録商標を特徴とするスポーツシューズやアパレル(フットボールクラブや加盟団体向けも含む)のデザイン及び販売である。それ以外のいわゆる「ライセンス・マーチャンダイズ商品(licensed merchandise)」は,Nikeの商標ではなく,フットボールクラブや連盟のブランドのみを特徴としている。Nikeは,これらの知的財産権のライセンサーとして,これら商品を製造・販売する第三者とライセンス契約を結んでいる。今回の制裁金の対象は,これらライセンス・マーチャンダイズ商品の製造・販売事業者に対するライセンサーとしての事業活動である。
 欧州委員会は,調査結果を踏まえ,Nikeの非独占的ライセンス・販売に関する契約が欧州競争法に違反すると認定した。
 ‐Nikeは,ライセンシーに対して,割り当てられた地域外での販売活動を制限するために複数の直接的な措置を課していた。例えば,そのような販売活動を明示的に禁止する,割り当てられた地域外からの注文をNikeに報告することを義務付ける,割り当てられた地域外で販売した場合にはロイヤリティを二倍にするなどである。
 ‐Nikeは,割り当てられた地域外での販売活動を制限するため,例えば,地域外で販売した場合には契約を終了するとライセンシーを威嚇する,商品が欧州経済地域の他の地域に向けに販売される可能性がある場合には「公式製品」のホログラムシートの提供を拒否する,制限の実効性を確保するための監視を行うなどの間接的な措置も実施していた。
 ‐さらに,Nikeは,各地域のライセンシーを利用し,様々な知的財産権の使用に関するサブライセンスを第三者に付与しているケースもあった。Nikeは,流通分野全体で当該制限を確保するため,ライセンスに関するこの様な直接的及び間接的な措置を課していた。これらの方策により,Nikeはマスターライセンシーに対して上記の地域制限を課すとともに,それらのサブライセンシーに対しても同様の制限を課すよう強要していた。
 - Nikeは,ライセンシーとの契約において,顧客(多くの場合,小売業者)が割り当てられた地域外で商品を販売する可能性がある場合はその供給を明示的に禁止する条項を置くとともに,これらの小売業者(ファッションショップ,スーパーマーケット等)が他の欧州経済領域のライセンシーから製品の購入することを確実に阻止するために介入していた可能性もあった。
 欧州委員会はNikeによる調査への協力を考慮して,制裁金を40%減額することを認めた。  
 

欧州委員会は,ビデオゲーム配信プラットフォーム事業者Valve及びビデオゲーム販売事業者5社に対して異議告知書を送付【要約】

2019年4月5日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,世界最大のビデオゲーム配信プラットフォーム「Steam」を所有するValve及びビデオゲーム製造事業者5社(Bandai Namco, Capcom, Focus, Koch Media及びZeniMax)が,欧州競争法に違反して,消費者が他の加盟国からビデオゲームを購入することを妨害しているとして,これらの事業者に異議告知書を送付した。
 Valveは,Steamを通じて,ビデオゲーム製造事業者5社のパソコン用ビデオゲームをダウンロード販売すると同時に,調査対象となった製造事業者に対してアクティベーション・キーを提供している。
 アクティベーション・キーは,消費者が,ダウンロードやDVDのような物理メディアの購入等を通じて,Steam以外の販売チャネルから購入したパソコン用ビデオゲームをプレイする際に必要となる。ユーザーは特定のパソコン用ビデオゲームを購入した後に,当該ゲームが本物であることを認証し,当該ゲームをプレイするために,当該ゲームのアクティベーション・キーをSteam上で入力する必要がある。このシステムは,スポーツゲーム,シミュレーションゲーム,オークションゲーム等,様々なゲームで用いられている。
 欧州委員会の暫定的な見解によれば,Valve及びビデオゲーム製造事業者5社は,消費者が居住国以外でパソコン用ビデオゲームを購入し,プレイすることを妨害すること(いわゆるジオブロッキング)を合意していた。これは欧州競争法に違反する。
 欧州委員会は特に以下の点を懸念した。
 - Valve及びパソコン用ビデオゲーム製造事業者5社は,欧州競争法に違反して,アクティベーション・ キーを利用してジオブロッキングを行い,国境を越える販売を妨げることに合意していた。このことによって,消費者は他加盟国からゲームをより安く購入することを妨害されていた可能性がある。
 -Bandai Namco, Focus, Koch Media及びZeniMaxは,欧州競争法に違反し,Valve以外の複数の流通事業者との契約において輸出制限を設けていた。これら流通事業者は割り振られた地域(1又は複数加盟国)外でビデオゲームを販売することが妨げられていた。こうした行為によって,消費者は,ダウンロードやDVDのような物理メディアを通じて,流通事業者が販売するパソコン用ビデオゲームを購入しプレイすることを妨げられていた可能性がある。
 欧州委員会の暫定的な見解では,上記の行為は,国ごとに市場を分割し,消費者に対する受動的販売を制限するものであり,最終的に,最も魅力的な商品・サービスを求めて買い物ができるという欧州デジタル単一市場の恩恵が欧州の消費者にもたらされることを否定するものである。
 

欧州委員会は,LM Windの買収の届出に際し不正確な情報を提供したとして,General Electricに対し5200万ユーロの制裁金を課したと公表【要約】

2019年4月8日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,General Electric(以下「GE」という。)によるLM Windの買収計画に関する欧州企業結合規則に基づく調査において,不正確な情報を提供したとして,同社に対して5200万ユーロの制裁金を課した。
 EUの企業結合規則は,事業者に対して,誤解を招くおそれのない正確な情報を提供することを義務付けている。これは,欧州委員会が適時かつ効果的な方法で合併及び買収を審査するために不可欠なものである。
 2017年1月11日,GEはLM Windの買収計画を欧州委員会に届け出た。この届出の中で,GEは,開発中である洋上で使用できる高出力風力タービンについて,既存の6メガワットタービンを超えるものはないと説明していた。しかし,欧州委員会は,第三者から得られた情報により,GEが潜在的な顧客向けに12メガワットの洋上風力タービンを提供している事実を把握した。
 2017年2月2日,GEはLM Windの買収計画に係る届出を取り下げた。同年2月13日,GEは同じ取引について改めて届け出るとともに,将来的な事業計画に関する完全な情報を提出した。2017年3月20日,欧州委員会は提案された買収計画を承認した。
 2017年7月6日,欧州委員会は,企業結合規則に関する手続上の義務に違反したとして,GEに対して異議告知書を送達した。
 欧州委員会の調査によると,GEは,2017年1月の最初の届出の際の説明とは異なり,実際には潜在的な顧客向けに高出力の洋上風力タービンを提供していた。したがって,当初の届出書類の中で,開発中の洋上高出力風力タービンは無いとしたGEの説明は不正確であった。
 欧州委員会は,二回目に届出された際の修正された情報に基づいて買収計画を承認したことから,当該承認は今回の決定の影響を受けない。
 
制裁金の算定
 欧州委員会は,企業結合規則に基づき,欧州委員会に故意又は過失により,不正確な又は誤解を招く情報を提供した事業者に対して,総売上高の最大1%の制裁金を課すことができる。
 GEは,過失により,届出書類に不正確な情報を記載し,上記規則に違反した。委員会は,本件違反行為について,本件買収の評価に係る全ての情報の取得を妨げるものであり,深刻であることを考慮した。
 さらに,GEは,買収計画の審査期間中,本件市場の開発製品に関して欧州委員会と継続的に連絡を取っており,こうした情報が欧州委員会の審査に関連するものであり,欧州企業結合規則上の情報提供義務があることを認識すべきであったことを,欧州委員会は考慮した。それゆえ,GEの手続上の義務違反は深刻であると考える。
 こうした理由から,欧州委員会は,抑止及び比例原則の観点から,総額5200万ユーロの制裁金を賦課すると結論付けた。
 
類似の事件
 本件は,2004年の企業結合規則の発効以来,不正確な又は誤解を招く情報の提供について欧州委員会が制裁金を課した2番目の事件である。
 2017年5月,欧州委員会は,2014年のFacebookによるWhatsAppの買収に係る欧州企業結合規則に基づく調査中に不正確な又は誤解を招く情報を提供したとして,Facebookに対して1億1000万ユーロの制裁金を課した。
 

欧州委員会は,日本電産によるエンブラコの買収計画を条件付きで承認【要約】

2019年4月12日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,欧州企業結合規則の下,日本電産によるワールプールの冷蔵庫用コンプレッサ事業であるエンブラコの買収計画を承認した。本件承認は,日本電産による問題解消措置の遵守を条件としている。
 冷蔵庫用コンプレッサは,気化した冷媒を圧縮することで,冷凍庫,冷蔵庫等の密閉空間の室温を低下させるための電機装置であり,家庭及び小型商用向けに用いられる。
 詳細審査の結果,欧州委員会は,届出された計画では,競争の減殺,市場価格の高騰及び選択肢の減少につながると懸念した。つまり,
・小型商用向け定速冷蔵庫用コンプレッサの分野では,日本電産及びエンブラコが欧州及び世界規模の主導的な事業者であるところ,本計画によって,欧州経済領域における市場支配的地位が強化され,全世界的に市場支配的地位を有することとなる。
・小型商用向け可変速冷蔵庫用コンプレッサの分野では,日本電産及びエンブラコのみが欧州及び世界規模の事業を営んでいるところ,本件計画によって,独占につながることとなる。
・家庭向け変速冷蔵庫用コンプレッサの分野では,エンブラコは世界的に主導的な事業者であるところ,日本電産による買収によって,欧州経済領域におけるエンブラコの支配的地位が強化され,また,全世界規模での競争が著しく減少することとなる。
 一方,欧州委員会は,家庭用定速冷蔵庫用コンプレッサの分野では,競争上の懸念は無いと判断した。日本電産とエンブラコによる統合後の市場の地位は限定的で,競争が活発に機能するからである。
 日本電産は,欧州委員会の競争上の懸念に対応するために,特に以下の点を含む,一連の問題解消措置を提案した。
・日本電産は,家庭用及び小型商用向け用途の冷蔵庫用コンプレッサの売却を提案した。この売却には,オーストリア,スロバキア及び中国の工場が含まれており,これによって,欧州委員会が競争上の懸念を示した市場における日本電産とエンブラコとの重複全てが解消される。
・また,日本電産は,これら売却事業を購入する事業者が,将来の設備投資のために事業上重要な基金を利用できるようにすることを約束した。この基金は,オーストリア及びスロバキアにおける日本電産の工場の生産ラインへの投資に用いられているものである。その基金の使用可能な総額は,日本電産が本件買収計画が無いと仮定した場合にこの2工場に投じる支出額と同額である。欧州委員会は,この措置によって,オーストリア及びスロバキアの将来にわたる競争が確保されると判断した。
 したがって,欧州委員会は,本件計画が,問題解消措置によって修正されたことで,欧州経済領域内及び全世界的に競争上の懸念は生じないと判断した。欧州委員会は,当該問題解消措置を完全に遵守するという条件付きで,本件計画を承認することを決定した。

 

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