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海外当局の動き

最近の動き(2019年1月更新)

EU

欧州委員会ヴェステアー委員による「デジタル社会における消費者保護」についての講演

2018年12月4日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会のヴェステアー委員が「デジタル社会における消費者保護」について講演を行ったところ,その概要は以下のとおり。
 
技術の社会との関わり
 この10年でデジタルの世界は大きく変貌した。単に技術が発達しただけでなく,技術と私たちの生活の関わり方も変わった。以前,デジタル技術は日々の生活の一部に過ぎなかったが,今や生活全体に影響を及ぼすようになっている。
 10年前には,世界中で1億4千万台のスマートフォンが販売されていたが,昨年は,15億台となっている。これらのデバイスは,私たちの生活にとって不可欠である。買い物をするとき,テレビを見るとき,友人と連絡を取るとき,レストランを探すとき,さらにはサーモスタットを設定するとき,車のロックを解除するときも,それらは不可欠である。
 そして,これは変化の表層にすぎない。その下では,風力タービンや生産ラインの稼動,医療の提供,そして農業にまで,経済のほぼ全ての分野で,データが効率性の改善に貢献している。そして,デジタル技術は民主主義さえも変えてきており,民主的な議論に参加するための新たな方法を生み出すだけでなく,私たちを説得して操るための新たな手段まで生み出している。
 
規制の必要性
 デジタル技術は私たちの生活から切り離せるものではない。サイバースペースは実際に存在するものではなく,技術という,現実から切り離された独自のルールを持つ世界があるわけではない。今日,オンライン上で起こっていることは,私たちの働き方から民主主義の未来まで,私たちの生活の全てに影響を与えている。そして,より多くの人々が影響を受けるようになればなるほど,デジタル技術が生み出すリスクへの懸念は高まる。
 企業は,消費者のデータをハッキングしたり濫用したりしないという期待に必ずしも応えておらず,一部の有力な企業は他社を排除し,消費者に不利益を与えてきた。また,ソーシャルメディアに不正確な情報が流布され,憎しみが増幅され,コミュニティ内での対立が煽られていたこともあった。
 それらを是正し,技術に対する信頼を回復することで,技術の繁栄をさらに進める必要がある。
 オンラインとオフラインでの規制のあり方が異なる時代は過ぎている。今日,デジタル技術は我々の生活の一部となっており,デジタルの世界でも,日常の世界と同様に消費者の利益が保護されなければならない。
 こうした理由から,欧州委員会は,世界の他の当局とともに,デジタル時代の新たなルール作りに取り組んでいる。進行しているデジタル革命を抑えるのではなく,成功に導くために,技術を信頼できるような規制の構築が必要なのである。
 そのために,欧州委員会では,新たにGDPR(一般データ保護規則)を策定して,個人が自らのデータをコントロールできるようにした。また,デジタル分野の事業者にも公正に税を負担させ,インターネットプラットフォームを利用する何百万もの中小企業が公正に扱われるようにし,また,テロリストのプロパガンダが1時間以内に削除されるようにするために,欧州委員会はルールを提案しているところである。
 
デジタル社会における競争ルール
 デジタル社会によって,競争法の執行にも新しい課題が生じている。
 デジタル技術の如何に関わらず,競争法は原則に基づいて適切に適用されることから,我々にとって,社会のデジタル化への対応は容易である。MicrosoftによるLinkedInの買収や,AppleによるShazamの買収の様な事案では,データが競争にどのような影響を与えるかを検討した。また,有力なデジタル事業者が,イノベーションを阻害するためにその地位を濫用することを阻止した。
 過去10年間で変化したのは技術だけではない。インターネットの巨人となった事業者もまた変わってきた。彼らはもはやスタートアップ企業ではなく,巨大企業である。こうした巨大企業が,今日のスタートアップ企業から,新たな市場を開拓する機会を奪ったりすれば,イノベーションによるメリットが失われることになる。
 だからこそ,競争当局は,ユーザーがAndroid(オープンソース)の競合版をより良い形で体験することを,Googleが阻止できないようにする必要があった。また,他の電子書籍小売業者が出版社と提携して,Amazonで購入できない新たなタイプの電子書籍を提供することを,Amazonが阻止できないようにする必要があった。
 
未来の競争
 しかし,我々は,競争法の執行者として,さらに前進する必要がある。欧州の消費者を保護するために,市場がどのように変化しているのか,それに応じていかに競争法を適用すべきかを理解する必要がある。
 こうした理由から,デジタル経済が市場や消費者にどのように影響するか及びそれに対する競争法の対応に関する助言を求めるために,3人の専門家を任命し,3月末までに報告書の作成を求めているところである。
 我々は,また,様々な有識者を集め,今後について議論する必要がある。そのため,2019年1月にはブリュッセルにおいて,経済界とNGO,エコノミスト,弁護士,政府関係者,学生等,多方面から500名以上の有識者を招き,会議を開催する。そして,直面する3つの最重要課題であるプラットフォームの役割,データ及びイノベーションを継続させる方法について議論する予定である。その際,2018年初めにこれらの主題に関して行った意見募集の結果についても議論される予定である。
 
おわりに
 現在,我々の直面している世界は,どこでもデジタル技術を目にすることができる消費者にとっても新たな世界であり,オフラインと同様の保護をオンラインでも提供できるように努めているという意味で,規制当局にとっても新たな世界である。
 そして,これは,スタートアップ企業にとっても新たな世界である。
 当然ではあるが,イノベーションとアイデアは依然として重要であり,適切なアイデアとそれを実現する努力が成功につながることは変わらない。しかし,今日,適切なアイデアが,EUの基本的な価値観に基づくものであるということが,かつてないほど重要となっている。
 優れたビジネスモデルが,個人の権利を尊重したものであることは明らかである。優れた新サービスが,個人データを本人の望まない方法で利用するものであってはならない。また,優れたアイデアが,税金を回避したり,労働者の権利を無視したりすることで巨額の利益を上げるものであってはならない。
 今後の成功には,優れた技術だけではなく,信頼の確保が重要である。
 このことはスタートアップ企業に成功の機会をもたらす。信頼の回復に苦戦している大企業を超えて飛躍する機会である。例えば,個人データの使用方法に関して,非常に明快で信憑性が高い情報をユーザーに提供すれば,それはスタートアップ企業にとって注目を集める好機となるであろう。個人の権利と価値を真摯に受け止める企業文化を備えた,次世代のビジネスを立ち上げる機会である。これこそが,現在,イノベーションが直面し,取組むべき課題なのである。

欧州委員会は,服飾製造販売業者Guessが,認定販売業者に対して,検索連動型広告の利用及び他のEU加盟国の消費者への販売を制限していた等として,3982万1000ユーロの制裁金を賦課

2018年12月17日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,服飾製造業者Guessによる,認定販売業者に対する,オンライン広告の利用及び他加盟国の消費者への販売の制限が,欧州競争法に違反するとして,同社に対して3982万1000ユーロの制裁金を賦課した。
 欧州委員会のヴェステアー委員は,「Guessの販売契約は,認定販売業者による国境を跨いだ広告や販売を禁止することで,消費者が他の加盟国で買い物をすることを妨げようとするものである。このことによって,Guessは,特に,中欧・東欧諸国において,人為的に高い小売価格を維持していた。欧州委員会は,こうした行為を理由として,Guessに対し制裁金を賦課した。本件は12月3日に施行されたジオブロッキングルールを補完するものであり,両者は欧州単一市場に整合しない販売上の制限の問題を解消するものである。」と述べている。
 Guessは,「GUESS?」や「MARCIANO」等の多くの商標で,服飾やアクセサリーをデザインし,販売し,ライセンス供与をしている。Guessは欧州経済圏(EEA)において選択的流通システムを運用しており,このシステムでは,質的な基準により認定販売店が選出される。欧州経済圏の事業者は,選択的流通システム(当該事業者の商品は予め選択された認定販売業者によってのみ販売される。)を含め,原則として,製造販売事業者にとって最も有効な流通システムを自由に構築することができる。しかしながら,こうしたシステムは欧州競争法に整合するものでなければならない。特に,国境を跨ぐ取引を含め,消費者が認定販売業者から自由に購入できる環境でなければならない。同時に,認定販売業者は,オンライン販売契約の対象となる製品を自由に提供しなければならないし,国境を跨いで宣伝及び販売し,自分で再販売価格を自由に設定でなくてはならない。
 2017年6月,欧州委員会は,Guessが,流通契約及び慣行によって,認定販売業者が欧州単一市場内で国境を跨いで消費者に販売することを違法に制限しているかを評価するために,Guessに対する正式調査を開始した。
 その結果,欧州委員会は,Guessの流通契約は認定販売業者に対して次のことを制限していたと認定した。
・検索連動型広告をするためにGuessのブランド名や商標を利用すること
・Guessから事前に特別の許可を得ること無しにオンライン販売をすること。Guessはこの許可について完全な裁量を有しているが,当該裁量は特定の質的な基準によるものではなかった。
・認定販売業者が割り当てられた地域外に居住する消費者に販売すること
・認定販売業者(卸・小売)間において販売すること
・Guess製品を販売する際の小売価格を独自に決定すること
 当該契約によって,Guessは欧州市場を分割していた。欧州委員会の調査によれば,中欧・東欧諸国(ブルガリア,クロアチア,チェコ,エストニア,ハンガリー,ラトビア,リトアニア,ポーランド,ルーマニア,スロバキア及びスロベニア)では西欧諸国に比べて,Guess製品の小売価格が平均で5%から10%程度高かった。
 これらの事実関係に基づき,欧州委員会は,2017年10月31日まで実行されていたGuessの違法行為によって,域内の消費者が,欧州単一市場における最も重要な恩恵,すわなち,より多くの選択肢及びより良い取引のために国境を跨いで買い物をする機会を奪われていた,と結論付けた。
 
調査協力
 Guessは欧州委員会による調査に際し,法律上の義務を超えて欧州委員会の調査に協力した。特に,欧州委員会が把握していなかった違法行為,すなわち,検索連動型広告のためのGuessのブランド名や商標の利用を禁止していたことを明らかにした。また,同社は重要な付加価値を付けて証拠を提出し,認定事実及び欧州競争法違反行為を明示的に認めていた。それゆえ,欧州委員会は,この協力を勘案して,制裁金を50%減額した。こうした調査協力に関する情報は欧州委員会のウェブサイトで閲覧することができる。
 
電子商取引の市場調査
 欧州委員会は,2017年5月10日に公表した電子商取引のセクター調査の最終報告書において,調査対象の小売業者が,10社に1社以上の割合で,流通契約の中で国境を跨ぐ販売を制限されていたことを経験している,と指摘している。
 欧州委員会は,この報告書で得た知見を受け,電子商取引において最も広範かつ問題のあるビジネス慣行,すなわち,競争や国境を跨ぐ取引に悪影響を与え,欧州デジタル単一市場の機能を損なう行為に対して競争法を執行することが可能となった。
 
ジオブロッキングに対する規制
 本日の決定は,2018年12月3日に施行された,不当なジオブロッキングに関する規則を補完するものである。同規則では,オンラインショッピングや国境を跨ぐ販売を侵害することになるジオブロッキングやその他の地理的な制限行為を禁止している。同規則の下では,製造業者は,一定の条件の下,小売業者が飛び込みで来た顧客の要求に対応する,いわゆる「受動的販売」を契約上禁止してはならないこととされており,Guessの行為は消費者に対する受動的販売を制限するものであり,現在ではジオブロッキング規則でも禁止されている。なお,同規則では,例えば,広告を通じて能動的に個々の顧客に接触する「能動的販売」を制限することは禁止していないものの,能動的販売の制限も欧州競争法と整合的である必要がある。今回のGuessに対する決定では,能動的販売については触れていない。

その他

オーストラリア

ACCCは,Google及びFacebook並びにオーストラリア国内のニュース及び広告に関する予備的報告書を公表

2018年12月10日 オーストラリア競争・消費者委員会 公表

原文

【概要】

 オーストラリア競争・消費者委員会(以下「ACCC」という。)が,Google及びFacebook並びにオーストラリア国内のニュース及び広告に関する報告書について公表したところ,そのうち競争政策に関する主要な部分は以下のとおり。
 
 Google及びFacebookは,消費者のコミュニケーション方法,ニュースへのアクセス方法及びオンライン広告の閲覧方法を変容させており,市場支配力の集中及びデジタルプラットフォームの広範な影響によって作り出された潜在的な課題を考慮することは,政府機関及び規制機関にとって喫緊の課題である。
 本日公表された予備的報告書(以下「報告書」という。)には,11の予備的勧告と,調査を続けるに当たって,8分野における更なる分析が記載されている。
 ACCCの見解は,Googleがオンライン検索,検索広告及び関連ニュース表示サービス(News Referral)における潜在的な市場支配力を有し,Facebookがソーシャルメディア,ディスプレイ広告及びオンライン関連ニュース表示サービスにおける潜在的な市場支配力を有している,というものである。
 ACCCは,これらの極めて重要なプラットフォーム事業者が有する市場支配力に懸念を抱いている。報告書によれば,その懸念は,オーストラリアの企業への影響,とりわけ,メディア事業者によるコンテンツの収益化への影響,また,ターゲット広告のために消費者のデータが収集されていることにある。
 ACCCのシムズ委員長は以下のように述べた。「デジタル・プラットフォームは,私たちの暮らしや,互いにコミュニケーションを取ったり,ニュースや情報にアクセスする方法を一変させた。こうした変化の多くが,消費者がニュースや情報にアクセスする手段や,消費者がお互いに,また企業と交流することに積極的に作用したことは賞賛に値する。」
「他方で,デジタル・プラットフォームは,多くのオーストラリア企業にとって,無くてはならないビジネスパートナーである。Google及びFacebookは,オンラインニュースメディア事業等の企業が消費者に接するにあたって,決定的な役割を果たしている。それにもかかわらず,極めて重要であるコンテンツの表示順序を決定するアルゴリズムの運用については,全く透明ではない。」
 
 ACCCは,GoogleやFacebookといったデジタル・プラットフォーム事業者がオーストラリアの消費者から収集した膨大かつ多様なデータに関し懸念を有している。このように収集されたデータは,ユーザーがデジタル・プラットフォームを利用する際に能動的に提供している範囲を超えている。
 今回行った調査の一環で,消費者がデジタル・プラットフォームによって収集された情報の量及び範囲について懸念を有していることが判明した。ACCCは,特定の契約や条項において,サービス及びプライバシーについてのオンライン上の条項が長く,複雑であり,曖昧であることについて特に懸念を有している。
 消費者は,十分な情報がなく,限られた選択肢しかない場合に,適切な意思決定ができず,このことは消費者を害し,ひいては,競争を阻害することとなるのである。
 
 シムズ委員長は,以下のように述べた。
 「ACCCは,GoogleやFacebookのようなデジタル・プラットフォーム事業者の強力な市場支配力を考慮すれば,規制制度をより強力な水準とすることは正当化されると考えている。」
 「オーストラリアの法律は,企業が強い市場支配力を有すること,競合他社と競争して打ち負かすために能力や技術を発揮することを禁止しているものではない。しかし,市場支配力を有する企業が競争又は消費者厚生を阻害するリスクがあるときには,政府は,消費者及び企業を保護するための行動を採るべきである。」
 
 報告書では,Google及びFacebookの市場支配力の増大に対処し,消費者の選択肢の増加を促進させるための予備的な勧告をしている。この勧告では,例えば,Googleのインターネットブラウザ(Chrome)を携帯端末,パソコン及びタブレットにデフォルトブラウザとして,Googleサーチエンジンをインターネットブラウザのデフォルトサーチエンジンとしてインストールすることを防止するよう提言している。
また,ACCCは,デジタル・プラットフォームが広告及びニュースのコンテンツをランク付けし,かつ,表示する方法に関して,新設又は既存の規制当局が,調査,監視及び報告業務をすべきであると提言している。他の予備的勧告では,企業結合法制についても提言している。
 
 ACCCは,消費者がさらに情報を入手し,購買力を向上できるようにするために,デジタル・プラットフォーム事業者によるデータ収集に係る特定の規約を設けることについて,更なる勧告を行うことも検討している。
 「今回の調査によって,特定のデジタル・プラットフォーム事業者が競争法及び消費者法に違反しているという懸念が明らかになった。ACCCは,執行活動が必要であるかどうかを決定するために,5件の被疑行為を調査しているところである。」とシムズ委員長は述べた。

 
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