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マレーシアマレーシア競争委員会は,配車アプリサービスのGrabに対して,支配的地位を濫用したとして8600万リンギットの制裁金を賦課する案を発出
2019年10月3日 マレーシア競争委員会 公表
原文
【概要】
マレーシア競争委員会(以下「MyCC」という。)は,Grabに対し,2010年競争法第10条の規定に違反したとして,決定案を発出した。MyCCは,Grabがドライバーに対し,電子配車サービス市場及び交通メディア広告市場におけるGrabの競合事業者向けの広告サービスを宣伝し,提供することを妨げる多数の契約上の制限条項を課したことにより支配的地位を濫用したと暫定的に認定した。
さらに,MyCCは,こうした制限条項が,Grabにとって現存及び将来の競合事業者の参入及び拡大の障壁を創出することによって,多面的なプラットフォームを前提とする関連市場における競争を歪める効果を有していると言及している。
2018年3月のGrab及びUberの合併後,Grabはマレーシアの電子配車サービス市場における支配的地位にある事業者となった。合併以来,MyCCはGrabに関する申立てを数多く受けた。こうした申立てを基に,MyCCはGrabに対する本件の問題行為を評価し,調査を実施した。
MyCCは,Grabに対し,8677万2943.76リンギット(約22億1596万円)の制裁金等を課す案を提示している。