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ドイツドイツ連邦カルテル庁は,熱間圧延平鋼製品の価格カルテルを行ったとして,鉄鋼メーカー3社等に約6億4600万ユーロの制裁金を賦課
2019年12月12日 ドイツ連邦カルテル庁 公表
原文
【概要】
ドイツ連邦カルテル庁は,Ilsenburger Grobblech GmbH,thyssenkrupp Steel Europe AG及びVoestalpine Grobblech GmbH並びに本件違反行為に係る責任者3名に対し,ドイツにおける熱間圧延平鋼製品向けの価格補正及び追加料金について,情報交換した上で特定の価格に合意したとして,総額約6億4600万ユーロ(約790億円)の制裁金を賦課した。
2002年7月から2008年8月まで,鉄鋼製品製造事業者は, Walzstahl-Vereinigung(鉄鋼連盟)のTechnikerkreis(技術的作業部会)において担当者が定期的に会合し,特定の熱間圧延平鋼製品価格に加算される最も重要な割増料金(高強度や高耐性等の品質特性や超音波探傷検査等の追加サービスに課される。)及び追加料金(同製品の生産過程で使用される鋼くず及び合金に課される。)を合意の下決定した。その後2016年半ばまで,これらの3事業者は,本合意に従って,これらの加算金額を算定していた。
2016年7月1日,thyssenkrupp Steel Europe AGが,合意と異なる新たな価格リストを導入した。これは,Technikerkreisの場で話し合った価格モデルがもはや無効になったことを示した。
これらの3事業者は,ドイツ連邦カルテル庁が認定した内容を認め,和解に合意した。本和解は,同庁による制裁金の算定時に考慮された。また,Voestalpine Grobblech GmbHは,審査過程での同庁への協力が,制裁金の賦課時に考慮された。
なお,Dillinger Hüttenwerkも本合意に参加していたが,同庁の調査に最初に協力したことから,制裁金は全額免除された。