米国
司法省,液体硫酸アルミニウムの供給において入札談合等を行った疑いで,水処理薬品製造業者の幹部2名を正式起訴
2016年2月19日 米国司法省 公表
原文
【概要】
米国司法省は,米国の地方自治体及び紙パルプ業者に供給する液体硫酸アルミニウム供給業者間における競争を排除したとして,水処理薬品製造業者の幹部2名を起訴した旨公表した。
米国ニュージャージー州パーシッパニーに本社がある水処理薬品製造業者の社長,副社長兼本部長であったVincent J. Opalewski及び米国インディアナ州ラファイエットに本社がある水処理薬品製造業者の販売マーケティング部長のBrian C. Steppigは,液体硫酸アルミニウムの契約の際に競争を排除しようと企てたとして起訴された2番目及び3番目の幹部である。液体硫酸アルミニウムは,地方自治体が飲料水や廃水を処理する際に使用したり,紙パルプ業者の製造過程で使用されたりする凝固剤である。
米国ニュージャージー地区連邦地方裁判所大陪審の決定した起訴状によると,Opalewski(2005年から2011年にかけて),Steppig(1998年から2011年まで)及びその他の共謀者は,互いの液体硫酸アルミニウム事業について話し合う会合を設け,互いに他の業者の昔からの顧客には営業をかけない旨合意し,当該事業の落札予定者にとって有利になるような入札書を故意に提出し,自らの落札を避け,地方自治体及び紙パルプ業者向けの見積価格について話し合うことで,共謀行為に関与していたとしている。