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下請法 知っておきたい豆情報 その12

下請法 知っておきたい豆情報 その12

【買いたたきの具体例について】

 Q 前回(第11回)の豆情報では、下請法の運用基準が改正され、原材料価格等の高騰に伴う買いたたきの解釈が明確化されたこと、そして、親事業者が下請事業者と十分協議を尽くさず一方的に下請代金の額を決定することが買いたたきに該当するおそれがあることを学びました。そもそも、このような行為を含めて、親事業者のどのような行為が買いたたきに当たるのでしょうか?

 A 下請代金の額を決定する際に、「発注した内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比べて著しく低い額を不当に定める」と買いたたきに該当します。具体例を紹介しますので、詳しくはこちら(クリックで詳細情報へ移動します。)を御覧ください。

    どっきんの画像    

 

買いたたきの具体例について

買いたたきに関する下請法の条文は次のとおりです。

 第4条第1項
  親事業者は、下請事業者に対し製造委託等をした場合は、次の各号(役務提供委託をした場合にあつては、第1号及び第4号を除く。)に掲げる行為をしてはならない。
  
  五 下請事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い下請代金の額を不当に定めること。

 この規定が設けられたねらいは、親事業者が下請事業者と下請代金の額を決定する際に、「その地位を利用して、通常支払われる対価に比べて著しく低い額を下請事業者に押し付けること」が、下請事業者の利益を損ない、経営を圧迫することになるので、これを防止するためです。

 次に、買いたたきの具体例を挙げてみます。親事業者がこのような行為をした場合、買いたたき(おそれ)に該当しますので、親事業者(特に購買・調達の担当者の方)は十分に注意が必要です。

(発注数量)
 ・多量の発注をすることを前提として下請事業者に単価の見積りをさせ、その見積単価を少量の発注しかしない場合の単価として下請代金の額を定めること。
 ・量産期間が終了し、発注数量が大幅に減少しているにもかかわらず、単価を見直すことなく、一方的に量産時の大量発注を前提とした単価で下請代金の額を定めること。

(発注内容の増加)
 ・下請事業者に見積りをさせた段階より発注内容が増えたのにもかかわらず、下請代金の額の見直しをせず、当初の見積価格を下請代金の額として定めること。

(一律引下げ)
 ・一律に一定比率で単価を引き下げて下請代金の額を定めること。

(親事業者の予算単価)
 ・親事業者の予算単価のみを基準として、一方的に通常支払われる対価より低い単価で下請代金の額を定めること。

(短納期発注)
 ・短納期発注を行う場合に、下請事業者に発生する費用増を考慮せずに通常の対価より低い下請代金の額を定めること。

(差別した取扱い)
 ・合理的な理由がないにもかかわらず、特定の下請事業者を差別して取り扱い、他の下請事業者より低い下請代金の額を定めること。
 ・同種の給付について、特定の地域又は顧客向けであることを理由に、通常支払われる対価より低い単価で下請代金の額を定めること。

(知的財産権)
 ・情報成果物作成委託において給付の内容に知的財産権が含まれている場合、当該知的財産権の対価について、下請事業者と協議することなく、一方的に通常支払われる対価より低い額を定めること。

(差別した取扱い)
 ・合理的な理由がないにもかかわらず、特定の下請事業者を差別して取り扱い、他の下請事業者より低い下請代金の額を定めること。

(価格転嫁)
 ・労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコストの上昇分の取引価格への反映の必要性について、価格の交渉の場において明示的に協議することなく、従来どおりに取引価格を据え置くこと。
 ・労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコストが上昇したため、下請事業者が取引価格の引上げを求めたにもかかわらず、価格転嫁をしない理由を書面、電子メール等で下請事業者に回答することなく、従来どおりに取引価格を据え置くこと。

(発注内容への対応)
 ・発注内容に対応するため、下請事業者が品質改良等に伴う研究開発費用が増加したにもかかわらず、一方的に通常支払われる対価より低い対価で下請代金の額を定めること。

(取引内容の変更)
 ・金型のみを納品する取引から金型に加えて下請事業者のノウハウが含まれる金型設計図面等の技術資料を納品する取引に変更したにもかかわらず、下請代金の額の見直しをせず、従来どおりの下請代金の額に据え置くこと。

 

 買いたたきの具体例は、上に示したものばかりではありません。以下の資料等もご覧いただき、違反行為の未然防止に努めていただければと思います。

下請法に関するパンフレットなど
https://www.jftc.go.jp/houdou/panfu.html#cmsshitauke

下請法に関するe-ラーニング資料など
https://www.jftc.go.jp/event/kousyukai/e-learning/shitauke_kiso_e-learning.html 

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