独占禁止法法的措置一覧(令和7年度)
(1) 排除措置命令
| 一連 番号 |
事件番号 | 件名 | 内容 | 違反法条 | 措置 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 7(措)5 |
Google LLCに対する件 | Google LLCは、遅くとも令和2年7月以降、次の⑴及び⑵を行うことにより、特定アンドロイド・スマートフォンメーカー(注1)及び特定移動通信事業者(注2)に対し、他の一般検索サービス事業者の検索機能を特定アンドロイド・スマートフォンに実装させないようにしている。
⑴ 特定アンドロイド・スマートフォンメーカーとの間で、当該メーカーが製造する端末へ「Google Play」と称するストアアプリを初期搭載することについての許諾に併せて、「Google Search」と称する検索アプリなどの自社のアプリをその端末に初期搭載させ、これらの自社のアプリの端末画面上の配置場所を指定するなどの契約を締結していること ⑵ 特定アンドロイド・スマートフォンメーカーらとの間で、競争関係にある事業者の検索アプリを搭載しないこと等を条件に、金銭を支払う内容の契約を締結していること (注1)「特定アンドロイド・スマートフォン」とは、アンドロイド・スマートフォンのうち本件許諾契約の対象となったものをいい、「特定アンドロイド・スマートフォンメーカー」とは、特定アンドロイド・スマートフォンの製造販売を行う事業者をいう。 (注2)「特定移動通信事業者」とは、移動通信事業者のうち本件収益分配契約(注3)を締結している者をいう。 (注3)「本件収益分配契約」とは、「Google Mobile Revenue Share Agreement」、「Google Mobile Incentive Agreement」等と題する契約をいう。 | 19条(一般指定12項) | 令和7年4月15日 |
| 2 | 7(措)6 |
ごま油の製造販売業者に対する件 |
かどや製油㈱及び竹本油脂㈱は、共同して、ヱスビー食品㈱向けに販売するごま油の価格を引き上げる旨を合意していた。 | 3条後段 | 令和7年5月14日 |
| 3 | 7(措)7 |
ごま油の製造販売業者に対する件 |
かどや製油㈱及び竹本油脂㈱は、共同して、丸美屋食品工業㈱向けに販売するごま油の価格を引き上げる旨を合意していた。 | 3条後段 | 令和7年5月14日 |
| 4 | 7(措)8 |
ごま油の製造販売業者に対する件 |
かどや製油㈱及び竹本油脂㈱は、共同して、フンドーキン醤油㈱向けに販売するごま油の価格を引き上げる旨を合意していた。 | 3条後段 | 令和7年5月14日 |
| 5 | 7(措)9 |
食品ごまの製造販売業者に対する件 |
かどや製油㈱及び竹本油脂㈱は、共同して、フンドーキン醤油㈱向けに販売する食品ごまの価格を引き上げる旨を合意していた。 | 3条後段 | 令和7年5月14日 |
| 6 | 7(措)10 |
(公財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が発注する東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に関するテストイベント計画立案等業務等の入札参加等業者に対する件 | ㈱セレスポ、㈱電通グループ、㈱博報堂、㈱電通、㈱東急エージェンシー、㈱フジクリエイティブコーポレーション、㈱セイムトゥー及び㈱ADKマーケティング・ソリューションズは、(公財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下「組織委員会」という。)が発注する特定テストイベント・本大会業務(注)について、受注予定者を決定し、受注予定者が受注できるようにしていた。
(注)「特定テストイベント・本大会業務」とは、組織委員会が一般競争入札の方法により発注するテストイベント計画立案等業務並びに同業務の受注者に対して特別契約の方法により発注されることとされていたテストイベント実施等業務及び本大会運営等業務をいう。
| 3条後段 | 令和7年6月23日 |
| 7 | 7(措)11 |
特装車製品の製造販売業者に対する件 | 極東開発工業㈱及び新明和工業㈱は、共同して、特定特装車製品の販売価格を引き上げる旨を合意していた。
| 3条後段 | 令和7年9月24日 |
| 8 | 7(措)12 |
トレーラの製造販売業者に対する件 | 日本トレクス㈱及び東邦車輛㈱は、共同して、特定トレーラの販売価格を引き上げる旨を合意していた。 | 3条後段 | 令和7年9月24日 |
| 9 | 7(措)13 |
ハーレーダビッドソンジャパン㈱に対する件 | ハーレーダビッドソンジャパン㈱(以下「ハーレーダビッドソンジャパン」という。)は、遅くとも令和5年1月31日以降、特定ディーラーに対し、ハーレーダビッドソンブランドの自動二輪車(「トライク」と称する自動三輪車を含む。以下「HD車両」という。)について、自社登録(ディーラーが自ら又は自らの従業員等を名義人とし、当該名義人を相手方とする実際の売上げ又はその見込みが存在しないにもかかわらず、メーカー保証を開始するために行う登録をいう。)を行わなければ達成できないような小売販売目標台数(以下「RSO」という。)を、次の⑴のとおり、一方的に決めた上で、次の⑵の方法等により、当該RSOに従って事業活動を行うことを余儀なくさせていた。 ⑴ ハーレーダビッドソンジャパンは、特定ディーラーに合意書を提示するまでの間に、合意書に記載するRSOの案に関して、特定ディーラーとの協議を行っておらず、特定ディーラーに対して意見を述べる機会も与えていなかった。また、特定ディーラーに合意書を提示してから署名押印済みの合意書を提出させるまでの間に、合意書に記載したRSOの案の算定の根拠等を、特定ディーラーに対して十分に説明することはなかったほか、特定ディーラーがRSOの案の数値について意見を述べ、又は下方修正を要請したとしても、特定ディーラーとの協議を行うことはほとんどなく、RSOの案を下方修正することもなかった。そして、ハーレーダビッドソンジャパンは、特定ディーラーに署名押印済みの合意書を提出させるなどして、特定ディーラーとの間で、合意書に記載されたとおりのRSOを決めていた。 ⑵ ハーレーダビッドソンジャパンは、RSOの達成率、販売拠点の設備、人員の充実度等によって四半期ごとにディーラーを評価していたところ、ディーラーにおけるRSOの達成率が一定割合に満たなかったことなどの結果、ディーラーが「NGS評価」と称する低い評価を2回連続で下された場合には、当該ディーラーとのディーラー契約が更新されないなどの可能性がある中で、次の行為を行っていた。 ア 特定ディーラーが各月末までにHD車両を当該月のRSOに従って顧客に販売するために必要な時間的猶予が存在しない状況下において、営業責任者の指示の下、営業担当者からの電話等により、特定ディーラーに対して、当該月のRSOの達成率を上げるように強く要請していた。 イ NGS評価を下した特定ディーラーに対して、翌四半期以降におけるRSOの達成率等の改善計画を作成させるとともに、当該特定ディーラーの代表者等との面談において、その実施を約束させていた。 | 19条(2条9項5号) | 令和7年9月18日 |
| 10 | 7(措)14 |
長野県石油商業組合北信支部に対する件 | 長野県石油商業組合北信支部は、支部員が販売する特定揮発油について、その販売価格の改定額及び改定時期を決定し、支部員に対し、当該決定に基づいて特定揮発油の販売価格の改定を実施させていた。 | 8条1号 | 令和7年11月26日 |
| 11 | 7(措)15 |
地方公共団体等が発注する東海旅客鉄道株式会社が管理する線路の跨線橋点検業務における入札等の参加業者らに対する件 | 日本交通技術㈱、ジェイアール東海コンサルタンツ㈱、大日コンサルタント㈱、㈱トーニチコンサルタント及び丸栄調査設計㈱の5社(以下「5社」という。)並びに東海旅客鉄道㈱の6社は、特定跨線橋点検等業務について、5社の中から受注予定者を決定し、受注予定者が受注できるようにしていた。 | 3条後段 | 令和7年12月19日 |
(2) 確約計画の認定
| 一連 番号 |
事件番号 | 件名 | 内容 | 関係法条 | 認定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 7(認)2 |
ビザ・ワールドワイド・ピーティーイー・リミテッドに対する件 | 公正取引委員会は、ビザ・ワールドワイド・ピーティーイー・リミテッド(以下「ビザ・ワールドワイド」という。)に対し、ビザ・ワールドワイドの次の行為が独占禁止法の規定に違反する疑いがあるものとして、確約手続通知を行ったところ、ビザ・ワールドワイドから確約計画の認定申請があり、当該計画が独占禁止法に規定する認定要件に適合すると認め、当該計画を認定した。 ○ ビザ・ワールドワイドは、ビザ・ワールドワイドとライセンス契約を締結しているクレジットカード事業者等に対し、Visaカードにより決済が行われる特定の業種区分の取引に係る決済処理において発生するインターチェンジフィー(注1)の標準料率について、購入日から一定の日数以内に売上げに係るデータを送信する場合又はオーソリゼーション(注2)が行われる日から一定の日数以内に売上げに係るデータを送信する場合に、優遇レートを適用し、当該オーソリゼーションが行われる日についてはビザ・ワールドワイドが提供する取引処理ネットワークにより生成される取引識別子(注3)に基づいて判定していたところ、平成30年2月、当該クレジットカード事業者等に対し、前記の特定の業種区分の取引につき、オーソリゼーションが行われる日から一定の日数以内に売上げに係るデータを送信する場合にのみ優遇レートを適用する旨を通知し、令和3年11月以降、これを実施している。
(注1)「インターチェンジフィー」とは、Visaカードによる取引のうち、ビザ・ワールドワイドにより売上・決済処理が行われる場合に、アクワイアラ(販売店等にVisaカード決済の利用環境を提供する事業を行うクレジットカード事業者)がイシュア(消費者にVisaカードを発行する事業を行うクレジットカード事業者)に支払う手数料のことをいう。 (注2)「オーソリゼーション」とは、クレジットカード等が利用可能であること等を確認する手続のことをいう。 (注3)「取引識別子」とは、オーソリゼーション過程において、Visaカードによる各取引に割り当てられる一意の識別子のことであり、売上げ、返金、取消などの取引全体のライフサイクル管理に用いられるものをいう。 | 19条(一般指定12項) | 令和7年7月22日 |
| 2 | 7(認)3 |
㈱ダンロップタイヤに対する件 | 公正取引委員会は、㈱ダンロップタイヤ(以下「ダンロップタイヤ」という。)に対し、ダンロップタイヤの次の行為が独占禁止法の規定に違反する疑いがあるものとして、確約手続通知を行ったところ、ダンロップタイヤから確約計画の認定申請があり、当該計画が独占禁止法に規定する認定要件に適合すると認め、当該計画を認定した。 ○ ダンロップタイヤは、令和6年10月頃から令和7年4月頃までの間、「SYNCHRO WEATHER」(以下「シンクロウェザー」という。)と称する自動車用オールシーズンタイヤについて、小売価格を維持するという方針の下、希望小売価格を定めた上で、以下の行為を行っていた。 ⑴ 自ら又は取引先卸売業者を通じて、小売業者に対し、希望小売価格で販売するよう要請する、実質的な割引(注)を行わないよう要請する又はECモールへ出品しないよう要請することにより、小売業者にシンクロウェザーを希望小売価格で販売するようにさせる行為 ⑵ 希望小売価格より低い価格で販売している、実質的な割引を行っている又はECモールに出品している小売業者を、他の小売業者からの苦情などにより把握した場合、当該小売業者に対し、希望小売価格で販売するよう要請する、実質的な割引を取りやめるよう要請する又はECモールへの出品を取り下げるよう要請することにより、小売業者にシンクロウェザーを希望小売価格で販売するようにさせる行為 (注)「実質的な割引」とは、商品の購入時にポイントを付与する、商品の配送に係る費用を無料にする、商品の取替えに係る工賃を無料にするなど、小売価格の引下げ以外の方法により、一般消費者に対して経済上の利益を提供することをいう。 |
19条(2条9項4号) | 令和7年8月6日 |
| 3 | 7(認)4 |
㈱ニシムタに対する件 | 公正取引委員会は、㈱ニシムタ(以下「ニシムタ」という。)に対し、ニシムタの次の行為が独占禁止法の規定に違反する疑いがあるものとして、確約手続通知を行ったところ、ニシムタから確約計画の認定申請があり、当該計画が独占禁止法に規定する認定要件に適合すると認め、当該計画を認定した。 ○ ニシムタは、遅くとも令和4年3月頃以降、納入業者に対して、次の行為を行っている。 ⑴ 「商品管理費」の名目で、あらかじめ負担額の算出根拠、使途等を明らかにせず、又は、当該金銭の提供が、その提供を通じて納入業者が得ることとなる直接の利益等を勘案して合理的な範囲を超えた負担となるにもかかわらず、当該納入業者からの毎月の仕入金額にあらかじめ定めた一定の料率を乗じて算出した額の金銭を提供させている。 ⑵ 新規開店に際し、これを実施する店舗(ニシムタが運営するもの。以下同じ。)に関して、「開店広告協賛」の名目で、あらかじめ負担額の算出根拠、使途等を明らかにせず、又は、当該金銭の提供が、その提供を通じて納入業者が得ることとなる直接の利益等を勘案して合理的な範囲を超えた負担となるにもかかわらず、当該納入業者から当該店舗向けに開店前に仕入れる商品の仕入金額にあらかじめ定めた一定の料率を乗じて算出した額の金銭を提供させている。 ⑶ 納入業者から仕入れる商品について当該納入業者に行わせていた商品への値札シールの貼付け作業を廃止することを理由に、「物流支援費」の名目で、あらかじめ負担額の算出根拠、使途等を明らかにせず、又は、当該金銭の提供が、その提供を通じて納入業者が得ることとなる直接の利益等を勘案して合理的な範囲を超えた負担となるにもかかわらず、当該納入業者からの毎月の仕入金額にあらかじめ定めた一定の料率を乗じて算出した額の金銭を提供させている。 ⑷ 新規開店又は改装開店に際し、これらを実施する店舗において、納入業者が納入する商品以外の商品を含む当該店舗の商品の搬入、陳列等の作業を行わせるため、派遣のために通常必要な費用を自社が負担することなく、当該納入業者の従業員等を派遣させている。 |
19条(2条9項5号) | 令和7年9月5日 |
| 4 | 7(認)5 |
㈱ロピアに対する件 | 公正取引委員会は、㈱ロピア(以下「ロピア」という。)に対し、ロピアの次の行為が独占禁止法の規定に違反する疑いがあるものとして、確約手続通知を行ったところ、ロピアから確約計画の認定申請があり、当該計画が独占禁止法に規定する認定要件に適合すると認め、当該計画を認定した。 ○ ロピアは、遅くとも令和4年9月頃から令和7年6月頃までの間、納入業者に対して、新規開店、改装開店又は棚替えに際し、これらを実施する店舗において、納入業者が納入する商品以外の商品を含む当該店舗の商品の陳列及び品出しの作業を行わせるため、あらかじめ当該納入業者との間でその従業員等の派遣の条件について合意することなく、かつ、派遣のために通常必要な費用を自社が負担することなく、当該納入業者の従業員等を派遣させていた。 |
19条(2条9項5号) | 令和7年12月25日 |